週刊文春のまとめ情報

週刊文春』の解説

週刊文春』(しゅうかん ぶんしゅん)は、株式会社文藝春秋の発行する週刊誌である。現編集長は新谷学。発行部数68万部は週刊新潮を抑えて業界第1位。

概要

1959年昭和34年)4月創刊。日本の出版社系週刊誌では1956年創刊の『週刊新潮』(新潮社)と並ぶ老舗。「新聞テレビが書かない記事」を書く週刊誌というスタンスをとる。

1977年5月12日号からの表紙の絵とデザインはイラストレーターの和田誠が担当している。和田の表紙は2017年7月20日号で2000回を迎えた。

  • 売上(実売部数)については、1988年から1992年にかけては60万部台、1993年においては70万部台に達したことがあり、とくに1992年下期と1993年上期の一時期においては主要の総合週刊誌(『週刊文春』ほか、『週刊新潮』や『週刊現代』など)の中でトップに立ったことがある。しかし、その後、1994年以降は60万部台に落ち込み、『週刊ポスト』(小学館)、『週刊現代』(講談社)の後塵を拝することになった。2007年上期には約52万部、2008年上期には約50万部に落ち込むものの、タブロイド化を目指したことで総合週刊誌の実売部数では2004年上期から(2008年下期現在まで)10期連続でトップに立っている。
  • 新谷学編集長によると、実売率が8割を超えると「完売」としているが、2016年は、本誌が社会的に注目された背景もあり1月28日号・2月4日号・2月18日号・8月25日号の4号が完売した。

主な編集方針

  • 1990年代前半には『週刊現代』と『週刊ポスト』がグラビアページにヘアヌードを掲載していた中であえて「ノーヌード」(ヌードを載せない)を宣言する広告を新聞に載せたことがある。
  • 花田紀凱が編集長に在任していた期間は、日本テレビTHE・サンデー』に本人がコメンテーターとして出演した。
  • 2004年鈴木洋嗣が編集長に就任して以来、同時に、これまで同誌を支えてきた専属契約記者が相次いで退社し、殺人事件担当の森下香枝と官庁担当の川村昌代朝日新聞へ、『噂の眞相』出身で公安事件のエキスパートの西岡研介が『週刊現代』に移籍した。エイチ・エス証券副社長・野口英昭自殺を巡る報道や読売新聞との批判合戦など、名誉毀損訴訟で敗訴あるいは原告有利の条件で和解するケースが多くなっている。
  • 政治問題や経済問題ならびに企業の不祥事については政治家・官僚や実業家の「金」絡みのスキャンダルが中心だが、直接取り上げている記事もある。芸能人のスキャンダル、殺人事件などの社会事件も数多く取り上げており、近年では『週刊文春』にスクープされた事により社会問題化した事件・不祥事が増加傾向にある。こうした記事は「文春砲」と呼ばれ、元々はインターネットスラングであったが2010年代からはテレビのワイドショー報道番組、『週刊文春』の記事の見出しでもこの用語が使われるようになった。
  • 度々「1000人アンケート」と称してアンケート調査による集計記事を掲載している。主なものとして「女が嫌いな女」「女性芸能人好感度格付」など。アンケートの集計方法など詳細に関しては、『週刊文春』編集部および株式会社文藝春秋は回答を拒否し続けていたが、、無作為に選出した回答者1000人に、3人ずつ自由記入方式で回答し集計する方法をとっていることを明らかにしている。なお、アンケート記事自体の影響力は強く、さとう珠緒西川史子などはそのランクインを出演するバラエティ番組で逆手にとることが多い。
  • 作家スキャンダルに対してはタブー視していることを元記者の中村竜太郎や元編集長の花田紀凱などが認めている。

1980年代

  • 1980年、当時長嶋茂雄(現:巨人軍終身名誉監督)が監督だった読売ジャイアンツ(巨人)はBクラスに低迷していたのを受けて、7月31日号、8月7日号の2回に分けて巨人OBによる座談会を掲載した。この座談会の出席者は青田昇川上哲治牧野茂藤田元司国松彰、司会は元巨人OBの瀧安治。この座談会は、OBによる巨人の現状を批判するという趣旨であったが特に2回目の記事の中で、川上は「次期監督に藤田元司ということもありうる」と発言するなど大きく踏みこんだ内容であったため、大きな反響を呼んだ。元々は当時巨人のオーナーであった正力亨が複数の巨人OBをゴルフコンペに招待し食事会を開いてOBの意見を乞うという趣旨であり、その中には水原茂千葉茂金田正一らも参加していた。しかしコンペ終了後に『週刊文春』の手による座談会が企画され、以上のような座談会になった。後に川上は「あれは俺の一生の不覚だった。座談会でアルコールが出てね。勢いに任せてあんなことを言っちゃったんだ」と弁明している。シーズン終了後、長嶋は辞任したがマスコミや世間は「解任」と受け取り、首謀者は川上であると非難、読売新聞不買運動が起きた。
  • 1982年、前年引退したプロボクサー具志堅用高WBA世界ライトフライ級タイトルを13連続で防衛したのは協栄ジムの当時の会長が相手ボクサーに下剤入りの果物を差し向けた結果であると結論付け、『リングの謀略』という告発連載を行う。当時の会長・金平正紀は「全くのデタラメである」と否定したがJBCの調査によりクロと判明し、この事件を含めて金平は無期限ライセンス停止処分を受けた。また名誉毀損として民事訴訟を起こされたが全面勝訴している。
  • 1984年、全7回にわたり「疑惑の銃弾」と題しロサンゼルスで起こった銃撃事件を保険金殺人ではないかと報道(いわゆるロス疑惑)。それをきっかけに、新聞・テレビなども加わり異常なまでの報道合戦が繰り広げられた(メディア・パニッシュメント)。その後、犯人と疑われた三浦和義には最高裁判所で無罪判決が下った(女優に妻を殴打させた事件では懲役6年が確定)。またこのロス疑惑の報道の際に当時この疑惑を調査報道していた『週刊文春』デスクの金銭問題が後に発覚し、件のデスクは文藝春秋を退社に追い込まれている。
  • 1985年にフジテレビバラエティ番組夕やけニャンニャン』にレギュラー出演しているおニャン子クラブの未成年メンバー6人が喫茶店で一緒になって喫煙しているところを写真撮影して掲載。当時、番組は開始間もなくローカル枠だったこともあって、まだ世間には注目されておらず、また番組側は即刻出演停止→おニャン子クラブを脱退させたことで、それほど騒がれずに終息していった。しかし、この直後から『夕やけニャンニャン』とおニャン子クラブは大ブレイクしたことで、以後この事件や脱退した6人中5人(1人は十数日後に復帰)のことは番組内とおニャン子クラブ内ではタブーとなった(週刊文春喫煙事件)。
  • 1989年に東京都足立区で発生した女子高生コンクリート詰め殺人事件で、逮捕された少年4人の実名報道顔写真を掲載した。編集長の花田紀凱と部下の勝谷誠彦の判断で花田は「人殺しの面を見たいだろというのではなく問題提起のため」「獣に人権は無い」としたが、大きな波紋を招いた。

1990年代

  • 1992年10月15日発売号で陸上自衛隊高射学校柳内伸作・3等陸佐が東京佐川急便事件について「もはや合法的に選挙で不正を是正するのは不可能。断ち切るには革命かクーデターしかない」とのクーデター計画の論文を誌面に掲載し波紋を呼んだ。当時の防衛庁長官宮下創平は「民主主義制度を否定する見解の発表は許されない」とコメントし、柳内は自衛隊法第58条違反(威信失墜行為)で懲戒免職とされた。
  • 1994年6月に「JR東日本に巣くう妖怪」と題し、革マル派の幹部であった東日本旅客鉄道労働組合(→全日本鉄道労働組合総連合会)の当時の委員長・松崎明に関する連載記事を掲載し、東日本旅客鉄道(JR東日本)側との全面戦争に発展した。その際、東日本キヨスクが『週刊文春』の取り扱いを中止する嫌がらせを受けたことは、当時大きな話題になった。もっとも、騒動の最中にグラビアページで記事のターゲットである組合委員長の顔写真を間違えて掲載するという失態を演じ、担当記者、編集者が異動させられて疑惑追及は尻切れとなった。また当時の1995年付平凡社年鑑によると(執筆者はジャーナリストの黒田清)東日本キヨスク側の販売拒否で部数が5万部近くも落ち込んだとしている(結局『週刊文春側』が謝罪広告を掲載することで決着した)。なお、当該人物に対する警視庁公安部の捜査にあわせて、2005年12月22日号にて再びこの幹部に関する記事を掲載したが、キヨスク問題が文春側に与えたトラウマは大きく、「JR東日本革マル派問題」に関しては『週刊現代』に疑惑追及の場を譲ることとなった。
  • 1998年6月18日号で、国際連合児童の権利に関する委員会」予備審査において、日本の女子高校生たちが学校において意思表明権と自己決定権を奪われていることについて、学生服の強制を例に訴えたところ、ロシア代表から「制服を着られる素晴らしさを享受すべき、世界には着る服すらない国がたくさんあるのだから」と諭されたと書いた。実際には同委員会は「とくに学校生活において、一般の子どもたちが参加権を行使するうえで困難に直面していることを、とりわけ懸念するものである」との所見を示し、高校生たちのプレゼンテーションの素晴らしさを賞賛しており、当時議長を務めたジュディス・カープ委員(イスラエル)も同年12月に来日した際、「発言を改めて称讃し、『心ないメディアが彼らをおとしめた』ことに憤りを表明」している。なお、『週刊文春』が広めたこのデマは2010年10月現在も流布され続けている。
  • 1999年9月30日号から11月にかけて連載で「日本に潜む金正日直属の超大物スパイ」と題して、大阪経済法科大学副学長(当時)に関する記事を掲載。大学から名誉毀損で提訴され、解決金300万円を支払い謝罪する条件で和解。

2000年代

  • 2000年5月、当時の内閣総理大臣森喜朗アメリカ合衆国大統領ビル・クリントンに対してデタラメな英語の挨拶を行ったという報道が、同年7月末開催の九州・沖縄サミットへの揶揄と併せて、『フライデー (雑誌)』、『週刊文春』により報じられた。なお、『週刊朝日』はこの話に当初から懐疑的であった。事実は当時毎日新聞社論説委員だった高畑昭男(のちに産経新聞に移籍)による創作であり、森はこれをデマだと批判している(Who are you ?捏造報道)。なお、高畑は毎日新聞社時代末期の2004年に、自身がジョークとして創作したこと、それが事実して報じられたが特に手を打たなかったことを認めた、二審の福岡高等裁判所(2004年2月23日)は、文藝春秋の賠償額を920万円に増額し、謝罪広告の位置を文春の最初のページに指定した。2004年7月15日、最高裁が二審判決を支持して文藝春秋の上告棄却。文藝春秋側の敗訴が確定した。同年9月2日号の『週刊文春』に、「代表取締役上野徹 前編集長木俣正剛 取材記者河﨑貴一」の連名の謝罪文が掲載された。
  • 2000年4月6日号で「黒川紀章『100億円恐竜の橋』に市民の大罵声」なる記事を掲載。黒川は名誉を傷つけられたとして、発行元の文藝春秋を提訴。一審の東京地裁は2001年10月22日、黒川の名誉毀損との訴えを認め、「多数の市民らから非難の声があがっているとは認められず、批判的な意見をことさらに取りあげた」として1000万円の支払いと謝罪広告の掲載を命じた。二審の東京高裁は、賠償額を600万円に減額した上で謝罪広告の掲載を命じた。2004年6月22日、最高裁は文藝春秋側の上告を棄却し、二審判決が確定した、山崎側は訴訟を取り下げた。
  • 2002年9月26日号 - 10月10日号の3週にわたって、「テレビゲームのやりすぎで子どもが若年性痴呆症になる!」というタイトルで、森昭雄の「ゲーム脳」仮説を大々的に取り上げた。『週刊文春』での報道以降、各マスメディアが追随したことで、科学的根拠が乏しいにもかかわらず、この説は広く科学的な説と誤って認知された。このため、2008年時点でも、いくつかの教育委員会日本PTA全国協議会などでは森を支持する活動が行われているが、多くの科学者や有識者から疑似科学であるとの反論も多く出されるようになっている。なお、「ゲーム脳」がマスメディアに登場したのは、『週刊文春』ではなく、2002年7月8日に毎日新聞1面トップで報道されたのが初出である。
  • 2001年5月31日号で「仰天内部告発 化粧品会社DHC社長『女子社員満喫生活』」。DHCから提訴され、東京地裁は2002年10月15日、名誉毀損を認めて170万円の支払いを命じた。
    • 2003年9月9日、東京高等裁判所は「記事の大部分は真実ではない」として、地裁判決を支持し控訴を棄却。賠償金を増額して550万円支払いを文春側に命じた。
    • 2004年2月26日、最高裁第一小法廷(裁判長判事・泉徳治)は、550万円の支払いを命じた二審判決を支持し、上告棄却。文春の敗訴が確定した。
  • 2004年に日本放送協会(NHK)紅白歌合戦のチーフプロデューサーによる横領をスクープ。NHK受信料の不払い、海老沢勝二の会長退陣へと至る流れ、NHKの不祥事への契機となった。NHK問題は『週刊新潮』の十八番であり、ライバルの鼻をあかした形となったが、国会でも追及されたNHKの『プロジェクトX』展の協賛金問題は全く記事化されなかった。これは番組の書籍化を文藝春秋が行い、『プロジェクトX』本の売り上げが好調だった事情による。また、『プロジェクトX』のプロデューサー・今井彰が、部下の取材内容を全て自身の名前で書籍化したことで、莫大な印税を手にしたことが『週刊新潮』やNHK内部で問題視されたが、これにも一切触れていない。
  • 2004年3月、衆議院議員田中眞紀子が私人である長女のプライベートに関する記事を掲載されたとして発売前の『週刊文春』の発行差し止めの仮処分を東京地裁に申請し、裁判所がこれを認めたことで「報道の自由の侵害」ではないかと各マスコミを巻き込んで大きな話題となる(田中眞紀子長女記事出版差し止め事件)。
  • 2003年4月17日号で『「西田ひかる辛島美登里は社長の愛人」?ポーラ株主総会で爆弾質問』なる記事を掲載。西田とマナセプロダクションから提訴される。東京地裁は2004年10月8日、名誉毀損を認め、文春に110万円の支払いを命じた。
  • 2005年4月7日号(3月31日発売)で、2000年に『週刊朝日』で紀行を内容とするグラビア記事の連載企画の編集協力費として武富士が5000万円を支払ったものの、その連載企画にはスポンサーの表記が一切出ず(→大森千明#武富士「裏金」週刊朝日#批判を受けた記事・不祥事)、武富士のマスコミ対策の裏金であるとした記事の題名を「人はそれをブラックジャーナリズムと言う 朝日新聞が武富士から受け取った『ウラ広告費』5000万円」とした。これを大見出しとした本誌の新聞広告について、朝日新聞掲載分に限って同社の広告ガイドラインに接触するとして「人はそれをブラックジャーナリズムと言う」の語句のみ担当の広告代理店で黒塗りに編集した上で掲載された。
    • 記事の影響から3月30日夜にasahi.com上で朝日新聞社の出版・広報担当役員がコメントを発表し、「タイアップ企画の枠組みに関する慎重な検討は欠けていたものの、編集協力費についていかがわしいやり取りは行っていない」としたが、後に編集協力費を返金し、社内処分を実施した。
  • 同じく2005年4月7日号で、当時盗作発覚で芸能活動を休業中だった元モーニング娘。安倍なつみが、「盗作くらいでガタガタ言われてムカツク」と発言したというコラム記事を掲載。安倍の所属事務所であるアップフロントエージェンシーは捏造であり損害賠償を求め文藝春秋を提訴し、事実ではないとする謝罪記事の掲載で和解した。
  • 2005年11月24日号で、同志社大学社会学部教授・浅野健一の「学内セクハラ」を報道。浅野はこれを事実無根、記事は浅野が『週刊文春』を「人権侵害メディア」として批判し続けていることに対する報復行為であると表明、2006年1月27日に文藝春秋を提訴し、1億1000万円(1000万円は弁護士費用)の損害賠償および、謝罪文を誌上と、4大全国紙の広告内に掲載することを求めた。
    • 2008年2月27日、京都地方裁判所(裁判長判事・中村哲)は「記事の一部は真実ではなく、原告の社会的評価を低下させた」として、文春に275万円の支払いを命じた。
    • 2009年5月15日、大阪高等裁判所(裁判長判事・松本哲泓)は「真実と認めるに足りる証拠はない」とし、記事中のほぼすべての記述について真実性を否定。一審・京都地裁判決での賠償額275万円から倍の550万の支払いを同社に命じる判決を言い渡した。
  • 2005年12月8日号(この号の発売翌日に容疑者逮捕)では、広島小1女児殺害事件で、被害者の女児が段ボール箱に詰められていたことから、段ボール箱を封印したテープの型を『週刊少年ジャンプ』(集英社)に連載中の漫画作品『魔人探偵脳噛ネウロ』(松井優征)と無理矢理にこじつけた内容の記事を掲載した。同様の報道は一部テレビのニュース番組でもなされた。この指摘はテレビ報道の再現映像で段ボール箱にビニールテープが漫画内の怪盗殺人鬼"XI"の字の形に巻かれていたことから来ていると見られるが、実際に犯行に使った段ボール箱の状態とは無関係である。このことからサブカルチャーへのバッシング報道として非難がある。
  • 2006年1月5/12日新年特大号(2005年12月27日発売)で、上海総領事館員自殺事件スクープ。最終ページの項での掲載が、この事件の一報となった。『小泉首相、麻生外相も知らない「国家機密漏洩事件」』と題されたこのスクープ記事では、外務省職員からの取材を基にしたとされる、事件の概要とハニートラップおよび、政府首脳への取材内容が記されている。
  • 2006年2月2日号より、ライブドア事件に絡み、エイチ・エス証券副社長・野口英昭の自殺について疑問を投げかける報道を繰り返した。『週刊文春』の報道をきっかけにワイドショーや他の週刊誌なども後追い報道し、インターネット上のブログや掲示板なども虚実が入り混じった噂話が横行したが、結局、確たる証拠も揚げられずに『週刊文春』もトーンダウン。警察庁幹部が記者会見で野口に関する一部の報道に反論・批判し、ライブドア事件の公判で、野口による業務上横領が取り沙汰されて「自殺した動機」も明白になったことで、堀江メール問題と並んで、事件に便乗した空騒ぎとして終焉した。
  • 2006年3月9日号から4月13日号に、「徹底取材・永田“ガセメール”民主も知らない全真相」とする記事を掲載。この三本の記事に対して、元衆議院議員・永田寿康偽メールを提供した元会社役員らが計5500万円の損害賠償請求訴訟を起こす。2009年1月19日、東京地裁は「具体的に裏付け取材をした証拠はなく、真実と信じる相当の理由は認められない」として名誉毀損を認め、文藝春秋に220万円を支払うことを命じた。
  • 2006年5月より、『週刊現代』誌上で、宗教家占い師細木数子の半生を追及する「魔女履歴書」が始まると、『週刊文春』は細木のインタビューを全面的に掲載した反論キャンペーンを始めたが、『週刊現代』の記事に対し細木の反論根拠が怪しくなると撤退縮小を始め、結果4回で終了という実質的な敗北を喫した。
  • 2006年9月28日、東京地裁は、福岡一家4人殺害事件の被害者の親族夫婦を真犯人のように報じた6回にわたる記事について、「原告らが事件の真犯人であるかのように記載した記事は、いずれも真実とは認められず、取材も不十分だった」として、文春側に1100万円の支払いを命じた。文春は控訴したが2007年8月6日、東京高裁にて一審支持、控訴棄却。
  • 2007年7月9日、東京地裁が「谷垣財務大臣中国人女性『買春』疑惑」(2005年12月8日号)の記事について、「記事は真実とは認められない」として文春側に330万円の支払いを命じた。記事は、1988年に谷垣禎一が買春疑惑で中国当局の事情聴取を受けたという内容で、文春側は、谷垣の名前が警察庁作成の「中国当局の摘発リスト」にあったと主張したが、判決は「リストの入手経緯が明らかでない」「警察庁が作成したとは認められない」「事情聴取の事実は存在しなかった」とした。文春は控訴したが2008年5月29日、東京高裁にて一審支持、控訴棄却。220万円の支払いを命じられる。
  • 2007年9月4日、東京地裁は、JR福知山線脱線事故に関する記事の名誉毀損事件で、原告の全日本鉄道労働組合総連合会とJR西日本労働組合の訴えを認め、「(労組が)都合の悪い情報の取材・報道を阻止したとの記述は真実でない」として文春側に100万円の支払いを命じた。
  • 2007年12月10日、「ミャンマー銃撃死 長井さんを喰い物にする通信社代表」(11月22日号)の記事について、ジャーナリストの長井健司の両親が「故人の名誉を毀損し、両親の人格的利益が侵害された」として、文藝春秋と『週刊文春』編集長に500万円の損害賠償請求訴訟を起こす。
  • 2008年9月1日、「安倍前首相『政治利用』に本村さんが絶句」(2008年5月15日号)について、安倍晋三光市母子殺害事件の被害者遺族・本村洋について嘘の演説をしたとする記事が名誉を毀損しているとして、2300万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴。文春は間違いを認めて発売の翌週号で訂正記事を出している。
  • 2009年2月26日号で、「お腹が痛いと政権を投げ出した安倍総理は、今も母親から過保護にされている」と上杉隆の署名入り記事を掲載。安倍から抗議を受けると、「当回答は、未公表の著作物ですので、そのままHPで引用、公開されることはお控えください」と前置きをした上で返答を行った。

2010年代

  • 2010年5月発売の号において、ユニクロを展開するファーストリテイリングについて、ユニクロが中華人民共和国に出した工場では「中国人労働者は午前0時や午前3時まで働かされる」などとした記事を掲載した。また、この記事執筆を担当した横田増生は、2011年3月に文春から「ユニクロ帝国の光と影」と題した本を出版。ファーストリテイリング側は、記事の内容が真実と異なるとして、横田に対して2億2000万円の損害賠償請求訴訟を東京地方裁判所に提訴したが、2013年10月18日に同地裁は訴えを退ける判決を言い渡した(スラップ)。その後も東京高裁・最高裁でも、ファーストリテイリングが敗訴し確定判決となった。
  • 2010年5月6日・13日ゴールデンウィーク特大号「総追跡33本 この女のナゾを解く!」にて、眞鍋かをり年齢詐称を掲載した。記事には所属芸能事務所との民事訴訟東京地方裁判所にて争われた中で、原告(眞鍋かをり)の生年月日が「昭和55年5月31日生」となっていた。しかし、2010年当時の眞鍋の芸能プロフィールには「昭和56年3月31日生まれ」と、丁度10か月の鯖読みとなっていた。『週刊文春』の記者が生年月日の件を眞鍋かをりに直接取材したところ、「ごめんなさい、今はタイミング的にお話出来ないんです」と避けられたが、結果として眞鍋かをりは事実を認め、2012年時点では「1980年(昭和55年)5月31日」の生年月日をプロフィールに使用している。
  • 2010年6月10日号で自称ジャーナリストのルポとして「柏崎原発に送り込まれた『のスパイ』」なる記事を掲載したが、東京電力は“外国のスパイやら工作員やらが事業所内にいるなどということはない”と公式にコメント。
  • 2012年7月19日号で、日本経済新聞社社長(当時)・喜多恒雄が住む東京都内のマンションから、同社経済部の女性デスクが出勤していると報じた。これについて、日本経済新聞側は同日付朝刊社会面で「事実無根の見出し・記事で名誉が傷つけられた」として発行元の文藝春秋などを近く提訴する方針を示した。一審の東京地裁は日経側の主張を認め、文藝春秋側に対し、謝罪広告の日経および文春への掲載、1210万円の賠償、ウェブサイト上に掲載している記事・写真の削除を命じた。文藝春秋側は控訴し、記事の信用性についての新たな証拠を提出したが、二審の東京高裁は「信用性は極めて弱い」として却下。「全証拠によっても記事を真実と認めることはできない」として、一審判決を支持した。文藝春秋側は上告棄却について当初は遺憾としていたが。
  • 2012年9月20日号で、当時宮崎県知事だった東国原英夫が、興味を持った女性職員を宮崎県庁の知事室に呼び出していたとの記事を掲載。東国原は名誉を傷つけられたとして、発行元の文藝春秋に2200万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて提訴。2014年6月30日、東京地裁は「内容が真実だと信じる証拠はない」として名誉毀損を認定し、220万円の支払いを命じた。謝罪広告については「東国原氏は知名度が高く、自ら記事に反論することである程度名誉を回復できる」として退けた。
  • 2013年5月16日号ワイド特集「表の顔と裏の顔」の『この記事で参院選公認取り消し 自民党美人候補は元暴力団組長の愛人だった!』で槍玉に挙げられた麻生真宮子(本名:田島美和)から、政治活動に支障が出たとして名誉毀損で提訴される。2015年5月、損害賠償と、本文のすぐ前に1ページ使用・判決確定から一年間連続での謝罪声明掲載命令。
  • 2013年7月5日、公式ウェブサイト上で「緊急アンケート! 安藤美姫選手の出産を支持しますか?」と題したアンケートを実施し、これに対して多数の抗議が寄せられ当日中にアンケートは閉鎖され、編集長新谷学名義で「アンケートに関して不快な思いを抱かれた方へ」として謝罪文がアップロードされた。
  • 2013年8月8日号に「シャブ&ASKAの衝撃」という見出しで、ASKACHAGE and ASKA)の覚醒剤使用を実名で報じる。2ヶ月後にASKAが週刊文春に“独占告白”をし、これを受けて所属事務所「ロックダムアーティスツ」は本人の休業を発表。この記事は『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』を受賞した。
    • ASKAはのち2014年5月17日に、覚せい剤取締法違反(使用)容疑で知人と伴に、警視庁に逮捕された。
  • 2013年10月17日号で「胸モミ&ほっぺにチュー… 週刊朝日新編集長が“セクハラ常習”で更迭」を掲載。なお、『週刊朝日』を発行する朝日新聞出版は「重大な就業規則違反があった」として同誌編集長の小境郁也を解任、出向元の朝日新聞社は小境を懲戒解雇処分としたが、就業規則違反の内容については公表していない。また同号の「『中国猛毒米』偽装 イオンの大罪を暴く」に対し、流通大手のイオンが“内容は事実に反する部分も多々あり、お客様から無用の信用疑惑を招くものである”として発売中止・回収を求めるとともに、日本全国のイオンモールで当該号を撤去、また16日には1億6千万余円の賠償と謝罪広告掲載を求めて提訴。2016年12月16日、東京地裁は文春に約2500万円の賠償を命じ、文春は即日控訴した。
  • 2013年11月21日号(同11月14日発売)にて、内閣総理大臣・安倍晋三が「中国はとんでもない国だが、まだ理性的に外交ゲームができる。一方、韓国はただの愚かな国だ」と語っていたとの記事を掲載。韓国の与野党やメディアが安倍を非難した。11月15日、官房長官・菅義偉は記者会見で「その記事は今、初めて知ったが、そんなことを言うわけがない。あり得るわけがないというのが私どもの正式な見解だ」と述べ、文春の記事内容を否定した。
    • 清原はのち2016年2月2日に、覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で、警視庁組織犯罪対策第五課に逮捕された。また清原は実際には“法的措置”など講じていなかったという。
  • 2014年7月17日号で、ビートたけしが49歳美女にのめり込んで離婚すると報じた。相手は熊本で県会議員を務めたこともある地元の名士の娘で、全財産を放棄して美女の懐に飛び込む決意を固めたという。たけしの所属事務所オフィス北野は文春の取材に対し、「仕事の相談に乗ってもらっている関係で、決して男女の仲ではない」と否定。たけしも7月12日に放送された『情報7daysニュースキャスター』の中で報道内容を否定した。
  • 2015年3月18日号では、NHK『クローズアップ現代』の2014年5月14日放送の「追跡“出家詐欺”〜狙われる宗教法人〜」でやらせがあったことが判明した。やらせが疑われているのは、宗教法人を紹介するブローカーと多重債務者のインタビュー。インタビューを受けた人物が、取材した記者の依頼で、ブローカーを演じたと告白。さらに放送後、抗議を受けた記者が、口止め料を払うと提案したとも報じている。NHK上層部はこれを奇貨として、番組リニューアルと15年度限りでの国谷裕子キャスターの解任を決定。
  • 2015年10月8日号で、永青文庫の企画展である春画を、記事として採り上げるだけでなくグラビアにまで掲載。「家族持ちが家に持ち帰れる」週刊誌という信頼性を破ったとして、編集長・新谷が休養3ヶ月を文藝春秋社長・松井清人に言い渡される。

2016年

2016年平成28年)年始から、新谷学が編集長に復帰してから数々のスクープを報じ、政治家・有名人の辞任や活動停止に追い込まれたことから『文春砲』と恐れられている。

  • 2016年1月14日号で、ベッキーindigo la Endゲスの極み乙女。のボーカルである川谷絵音と不倫していた事を掲載した。ベッキーは、1月6日夜に記者会見で「お付き合いということはなく、友人関係」と不倫を否定したが、記者会見自体がサンミュージックプロダクションの一方的声明であり、記者との質疑応答が全然設けられなかった。その後の続報で、ベッキーと川谷とのLINEでのやり取りが掲載された。一連の影響で、ベッキーは自身の出演するテレビCM、テレビ番組を全て降板し、所属事務所・サンミュージックプロダクションが、1月30日付で本人の当面休業を発表。
    • この時のLINEのやり取りで、ベッキーが用いた文春の英語直訳とされる『センテンススプリング』の隠語が話題を集め、同年上半期のネット流行語大賞で金賞を受賞、年間でも『センテンススプリング』『文春砲』で特別賞を受賞した。新語・流行語大賞においても『ゲス不倫』『センテンススプリング』『文春砲』の3語がノミネートされ、『ゲス不倫』がトップ10に選ばれた。編集部は「こうした形で社会的に注目していただけるのはありがたいです」とのコメントを出しているという競走馬が登場した(日本の競走馬名は片仮名で9文字以内と定められているため、「ス」を一文字削っている。名前の由来は、表向きには「千点&春」ということになっている)。
  • 2016年1月21日号では、経済再生担当大臣甘利明サイドが、2013年(平成25年)から2015年(平成27年)にかけて、独立行政法人都市再生機構の入札に関わる千葉県白井市の建設会社Sから、口利きの見返りとして、現金などを受け取っていたとする記事を報じた。甘利明は疑惑の責任を取り、経済再生担当大臣を辞任した。更に辞任会見翌日から「睡眠障害」を理由に第190回国会を欠席した。
  • 2016年2月18日号で、自民党衆議院議員宮崎謙介が、妻で自民党衆議院議員の金子恵美が出産のために入院している間、京都市の自宅マンションに女性タレントを招き入れ、伴に宿泊したと報じた。この報道で宮崎謙介は自民党を離党し、衆議院議員を辞職した。
  • 2016年3月8日、読売ジャイアンツ所属選手による野球賭博問題で、先に処分された3人の他に“第四の選手が参加していた”として高木京介の名を、取材を元に挙げる。球団が高木に質した結果、本人も認めた。しかし、これを報じた文藝春秋は、読売ジャイアンツの記者会見場から「出入禁止」という嫌がらせを受けた。
  • 2016年3月15日、『フジ“新ニュースの顔”ショーンKに学歴詐称疑惑』と題し、テレビ朝日系『報道ステーション』やフジテレビ系『とくダネ!』などに出演し、フジテレビジョンの新報道番組ユアタイム〜あなたの時間〜」のメインキャスターに内定していた、経営コンサルタントの「ショーンK」ことショーン・マクアードル川上の学歴詐称を指摘した。これにより、ショーンKが出演中の番組(出演予定、ラジオ含む6本)について、活動自粛に追い込まれた。
  • 2016年5月5日・12日ゴールデンウィーク特大号(4月27日発売)で、東京都知事舛添要一が、毎週末に神奈川県足柄下郡湯河原町にある別荘へ「公用車で通っていたこと」をスクープした。その後も追及の手を緩めず、政治資金収支報告書に記載された不自然な経費などを公私混同問題の追及し、東京都議会でも追及された結果、6月21日付で舛添要一が東京都知事の辞任に追い込まれた。
  • 2016年6月16日号(6月9日発売)で、横田滋早紀江夫妻が、2014年3月にモンゴル国ウランバートル市で、孫およびひ孫と初対面した時の写真を掲載した。写真は、横田夫妻と交流がある参議院議員の有田芳生が入手した。
    • 横田夫妻は北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(「救う会」)を通じて、夫妻の署名付きで「皆様へ」と「マスコミの皆様へ」の2つの手書きコメント(2016年6月8日付)を出した。「皆様へ」には有田の「週刊文春」掲載の写真と署名記事に対する指摘および反論が書かれている。写真については、「有田芳生氏から写真を見せられ、一部の週刊誌に掲載する写真だと説明された。」と述べており、孫から写真を外に出さないでほしいと約束していたため、「写真は横田家から1枚も何処にも出していません」としている。
    • 有田は、「写真の選択をいっしょに行い、時間をかけて原稿も見ていただき、求められた加筆と訂正を行ったうえで『週刊文春』の記事になりました」と主張している。また、掲載する写真を持参し、横田夫妻に「掲載する写真はこれです」と出した際に「あちらの方は了解しています」と説明。横田夫妻も当時から支援者に向けて公表する意思を持っていたため、「写真を掲載して頂く事は異存ありません」と有田に伝えた。
    • 有田は一貫して無断公開を否定し、横田夫妻のコメントを「横田夫妻は自身に対して『有田先生』ではなく『有田さん』と接している」という理由で偽物であると主張しこれ以降も横田夫妻からの発言とされるものを引用している。

2017年

  • 公式ウェブサイト『文春オンライン』(2017年3月1日付)で「WOWOWドラマで天才子役が号泣した徹夜の“違法撮影”」との見出しで、WOWOWの連続ドラマ『東京すみっこごはん』(同年5月放送予定)の撮影現場にて、スタッフが出演者の子役に対し労働基準法に抵触する夜間〜早朝の撮影を強いていたとの記事を掲載した。WOWOWおよび制作会社は記事内容のうち、長時間撮影については事実関係を認めて子役とその保護者に謝罪し、再発防止策を講じると表明した。またWOWOWは『東京すみっこごはん』の5月放送を取りやめると発表した。
    • 同年4月28日、WOWOWは外部有識者の助言・監修のもとで再発防止委員会が行った調査の結果、記事内容にあった"深夜に監督が子役のシーンを4、50回撮り直した"、"(撮り直しにより)子役が号泣した"の2点については、そのような事実はなかったことを確認したとしている。
    • WOWOWは同年6月以降も「東京すみっこごはん」の放送を当面の間見合わせるとしている。
  • 2017年8月17日・24号で、「雨上がり宮迫博之が“決死の不倫”」」という見出しで宮迫博之雨上がり決死隊)の不倫疑惑を報じた。宮迫は自身が出演していた保険会社「アフラック」のCM動画が16日までに同社の公式サイトから削除された。
  • 2017年9月14日号で「山尾志桜里がイケメン弁護士とお泊まり禁断愛」という見出しで民進党衆議院議員山尾志桜里が既婚男性との交際疑惑が報じ山尾は内定していた民進党幹事長を取り消され、9月7日(この号の発売日)夜に離党届を提出した。

2018年

  • 2018年1月19日発売号で、音楽プロデューサーの小室哲哉が女性看護師との不倫疑惑記事を掲載され、発売当日午後に小室は記者会見を開き、文春の記事内容を全面的に否定した上で2018年中に芸能界および音楽界からの引退を発表した。
  • 2018年2月1日号で、元NHKアナウンサー登坂淳一NHK札幌放送局在職時に新人の女性キャスターに対し、トイレまで追いかけ身体を触るなどのセクハラ、後輩アナウンサーに対するパワハラを起こした報じ登坂は同年4月2日から放送されるプライムニュース イブニング(フジテレビ)出演を辞退した。
  • 2018年6月14日号で、「NEWS小山・加藤が未成年女性に飲酒強要」という見出しで女性セブンと共にNEWS小山慶一郎加藤シゲアキが未成年の女性と飲酒していたと報じ、所属事務所のジャニーズ事務所は小山を活動自粛、加藤を厳重注意とする処分を発表した。
  • 今井達也 1月24日の埼玉県所沢市パチンコスロット店で未成年喫煙している姿が同年2月8日発売の週刊文春に掲載されたから未成年喫煙が発覚し球団から厳重注意され、5月まで対外試合出場停止処分を受けた。

皇室関連記事への批判

  • 2008年1月31日号で、「雅子さまと小和田夫妻『元日おせち事件』」と題して、「陛下が皇太子の頃、正田夫妻が東宮御所へ食事に招かれたことは一度もなかった」との文章を掲載。今上天皇が皇太子時代に、皇后の両親である正田貞一郎夫妻を東宮御所へ食事に招いたことは一度も無かったとした。これに対し宮内庁は、「昭和天皇の時代、正田様ご夫妻が、お正月に東宮御所で当時の皇太子同妃両殿下とお食事を共にされるということはありませんでしたが、両殿下それぞれのお誕生日に際しては、お招きにより東宮御所にあがられ、殿下方とお食事を共になさいました。」として、文春に対し記事内容に誤謬があることを指摘した。
  • 2014年7月10日号で「愛子さま衝撃のお言葉『先生大嫌い。私の言うこときかないから』」と題して、愛子内親王学習院初等科の教師に対して「初等科の先生大嫌い」「私の言うこときかないから」と発言したとする内容の記事を掲載。これに対し宮内庁東宮職は、記事内容は事実無根であるとして、文春編集部へ抗議。記事内容の訂正を要望した。宮内庁は、学習院初等科からも当該記事に掲載された発言は事実無根であるとの報告を受けたとしている。

慰安婦関連記事

  • 2014年4月10日号で、1990年代初頭、韓国で慰安婦に対する聞き取り調査を担当した安秉直へのインタビュー記事を掲載。記事によれば、安は元慰安婦証言の信憑性について「全然ダメ」などと述べ、取材・執筆を行った大高未貴は、安が「実質的な“調査失敗”を認めた」と結論付けた。これに対し安は、『週刊金曜日』(同年9月12日号)で、「証言の聞き取りは相手の恥ずかしい部分を聞き出すことで、大変だし時間もかかる。そうした面での調査の苦労話や問題点を語っただけで、『実質的な“調査失敗”』を認めただなんてまったくの捏造です」として、文春の記事内容を否定し、大高と文春を詐欺および名誉毀損で司法当局に告訴することも検討していると述べた。文春は、インタビュー動画の一部を「週刊文春デジタル」で公開するとしている」として、朝日新聞への新聞広告掲載を拒否した。発行元の文藝春秋は「当該記事だけでなく、全体の広告まで掲載しないのは、朝日新聞読者の知る機会を奪うことになる。

読売新聞との確執

2004年に鈴木が編集長に就任して以来、読売新聞および読売新聞グループ本社会長・渡邉恒雄を徹底的に批判しているが、読売から損害賠償請求や謝罪広告を求める訴訟を起こされ、その多くで敗訴している。

  • 2004年8月26日号の巻頭グラビアに「ワンマンの末路」と題して、自宅マンションでガウン姿の渡辺の写真を掲載。
    • 2005年10月27日、東京地裁(貝阿弥裁判長)は「自宅でガウンを着ている姿は社会的緊張から解放された無防備な状態で純粋な私的領域。公共の利害に関する事項と言えず、プライバシー侵害に当たる」として文藝春秋側に200万円の支払いを命じた。
  • 2004年9月9日号で、「『ナベツネを斬ったのは俺だ!』と豪語する読売新聞最高幹部」を掲載。内容は読売社長・内山斉が渡辺に巨人軍オーナー職を辞任させたとする。
    • 2004年9月24日、読売と内山が、東京地裁に「事実無根の記事」として文藝春秋と編集長に計6000万円の損害賠償と謝罪広告を求める訴訟を起こす。
    • 2006年3月20日、東京地裁(金井康雄裁判長)は、「記事は事実と言えず、裏付けるための取材も行っていない」として、文春側に計300万円の支払いを命じた。
  • 2004年10月7日号で、『仙台ウォーズ ナベツネ帝国の逆襲 楽天三木谷に「ライブドア潰し」を哀願した巨人軍桃井球団社長』を掲載。桃井恒和らが楽天本社を訪れ、「新球団に名乗りを上げてくれ」と社長・三木谷浩史に依頼したとする。読売新聞では巨人関連の人名が墨塗りされ『楽天三木谷に「ライブドア潰し」を哀願』の部分だけが現れる形で広告が掲載された。
    • 2004年10月7日、巨人、文春と文藝春秋を相手取り、全国紙への謝罪広告の掲載と3000万円の損害賠償を求める訴訟を起こす。社長の桃井や球団幹部は三木谷と面会したことも参入を依頼した事実もないと反論。
    • 2006年1月27日、東京地裁(富田善範裁判長)は、「記事を裏付ける証拠はなく、裏付け取材が行われた形跡もない」として文藝春秋側に300万円の支払いを命じた。
  • 2004年10月14日号に、「読売が『高橋由伸父借金11億円』肩代わりの決定的証拠公開」との見出しの記事を掲載。株式会社よみうりが、逆指名の見返りに高橋の父親の債務の肩代わりをしたと報じたが、読売は「入団の密約はない」と抗議文を送る。
  • 2004年11月18・25日号で、「ナベツネ『新聞社主筆の10億円不動産』の謎」という見出しの記事を掲載。渡辺が不正蓄財をしていると公表。
    • 2006年10月30日、東京地裁(綿引穣裁判長)は、「不正な蓄財をしていたとうかがわせる資料は一切見当たらない」「記事は真実と信じる相当な理由がなく、許される推論の域も逸脱し、違法」と述べ、謝罪広告の掲載と慰謝料200万円の支払いを命じた。文春は控訴。
    • 2007年7月4日、控訴審判決。東京高裁(大坪丘裁判長)は「推計の数値に誤りがあり、真実とは認められない」とし、一審判決を支持、控訴を棄却。
  • 読売新聞が紙面で逆襲。2005年9月21日から24日まで、4回シリーズの批判キャンペーン「週刊誌はどこへ」を展開。週刊文春はこれに対し、10月6日号で「読売新聞『週刊誌批判キャンペーン』を嗤う ナベツネ会長は小誌がお嫌い?」を掲載し、読売の記事に対して反論した。
  • 2012年6月28日号で、「原監督が元暴力団員に1億円支払っていた」を掲載。読売巨人軍は、当該号の発売前日である6月20日に記者会見を開き、事実と異なる部分があるとして、名誉棄損で損害賠償請求訴訟を起こす考えを示したが、原は「私の不徳の致すところ」と謝罪した。12月、読売巨人軍球団本部が、3000万円の損害賠償と謝罪広告掲載を請求する訴訟を提起した。
    • 2015年7月15日、東京地裁(倉地真寿美裁判長)は、読売巨人軍の請求を却下。巨人側の主張である“反社会的勢力とは警察が認定したという意味で当方の認識は違う”に対し「恐喝をした者を、一般的な意味で反社会的勢力と考えるのは妥当だ」「文春が取材を通じて、巨人軍も同じ認識だと信じたのは相当の理由がある」。読売巨人軍は判決を不服として控訴。
    • 2015年12月16日、東京高裁も地裁判決を支持し、読売巨人軍の控訴を棄却。読売巨人軍の広報は「事実誤認の甚だしい不当判決だ」と述べた。

ジャニーズ事務所との対立

他の大手出版社と異なり、ジャニーズ事務所が影響力をほとんど持たないため1999年から2000年にかけて社長・ジャニー喜多川の児童(ジャニーズJr.の研修生たち)への性的虐待疑惑を報道した。ニューヨーク・タイムズオブザーバーなどの国外メディアも後追いし、国会でも取り上げられるなど内外に波紋を広げた。これらの疑惑は以前から『噂の眞相』などの一部メディアで取り上げられ、また北公次(元フォーリーブス)による暴露本が著されるなどしていたが大手メディアとしては初めてこの問題を取り上げた。

ただしジャニーズ側はこの記事に不満を持っているようで、2000年代以降も例えば『武士の一分』が2006年に映画化された際、文春文庫で発売されている藤沢周平の原作本の帯に主演の木村拓哉の写真の使用を一切許可しない、といった対抗措置を取っている。木村が工藤静香と結婚した際には、会見から文春を閉め出した。一方、文春側は巻頭グラビアで白紙ページに木村とインタビュアーの輪郭のみを描き、ジャニーズによるメディア統制であると非難した。

  • 2002年3月27日、東京地裁は、ジャニーズ事務所とジャニー喜多川が1億2000万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の判決で、「高度の信用性を認めがたい。証人の証言はたやすく信用できない点を残している」として、文春に880万円の支払いを命じた。2003年7月15日の二審判決で東京高裁は性的虐待に関する記事の信用性を認め、損害賠償額を120万円に減額する判決を下し、2004年2月24日の上告審判決で最高裁はこれを支持した。
  • 2009年、草彅剛公然わいせつを、大文字で「稲垣よりも短い謹慎期間」と見出しをつけ大々的に掲載。「擁護してるテレビ局が一番大騒ぎしている」などと批判した。
  • 2015年1月29日号で、副社長・メリー喜多川にインタビューを敢行。メリーがSMAPのマネージャーである飯島三智を面罵した部分も収録したこの取材は飯島の退社、さらにはSMAPの解散への遠因ともなった。同インタビューは編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞の第22回大賞を受賞している。

AKB48グループおよびAKSとの対立

2010年2月18日号で、「激震スクープ! スタッフの怒り『我々は愛人を育ててるんじゃない』 AKB48は事務所社長(窪田康志)の『喜び組』」を掲載。AKSから事実無根で名誉を傷つけられ、グループの活動にも深刻な影響を及ぼしたとして約1億6800万円の賠償、謝罪広告の掲載などを求める訴訟を東京地裁に起こされ、2013年9月、165万円の賠償命令を受けた。文藝春秋側は控訴したが、控訴審となった2013年12月の東京高等裁判所の判決でも一審判決を支持し、文藝春秋側の控訴を棄却。

この提訴を受けて以後、報復処置として他の週刊誌では取り扱わない「AKB48及びグループメンバーの不祥事」記事を連発し、「恋愛禁止」が『鉄則』であるAKB48の運営方針や、AKB48の総合プロデューサー秋元康を批判する記事を掲載している。元々『文春砲』と言われたのは、AKB48関連の不祥事スクープ連発からである。

  • 2010年10月21日号では、当時のAKB48 チームKキャプテン・秋元才加の家に出入りする広井王子を写真に収めた。ただし、両者とも交際を否定している。また広井は、秋元の自宅に泊まったことを認めている。なお秋元はこれについて10月15日金曜深夜の『AKB48のオールナイトニッポン』出演時に「不注意であった」と謝罪し、「チームKキャプテンを辞任します」と発言した。
  • 2012年6月21日号では、AKB48・指原莉乃の元交際相手と名乗る男性による、指原との交際を暴露したプリクラ写真と記事を掲載。これを受けて指原は、同年6月15日の深夜に放送された『AKB48のオールナイトニッポン』に生出演し、「記事を読んで、すごくビックリしました。中身は事実じゃないことがたくさんありましたが、その人と友達だったことは事実です」と一連の騒動を涙ながらに謝罪した。さらにこの放送において、番組のパーソナリティーを務めた秋元康は指原にHKT48への移籍を命じたなどと批判されるも、「もうAKBじゃないんだし自由に恋愛させてやるべき」という意見も見られた。
  • 2012年11月28日号では、AKB48・チームKメンバーの増田有華DA PUMPメンバー・ISSAの自宅から出て来た場面の写真を掲載し、「不倫お泊り」と報じた。ISSAは当時福本幸子と婚約していた。なお、増田はこの報道を受けてAKB48の活動を辞退すると発表、同年12月に活動を終了し、さらに増田が所属していたAKB48派生ユニットのDiVAの活動も翌2013年1月に辞退することを発表した。
  • 2013年2月7日号では、チームBメンバーの峯岸みなみGENERATIONS from EXILE TRIBEメンバー・白濱亜嵐の自宅に宿泊していた写真を掲載し報じた。なお峯岸は、この報道を受けYouTubeのAKB48公式チャンネルにアップロードされた動画上で、スキンヘッドになって謝罪し、AKB48劇場支配人・戸賀崎智信は峯岸を2月1日付で研究生に降格させた(後に、9月に新生チーム4キャプテンとして復帰)。
  • 2013年2月14日号では、前述の峯岸と同じくチームBメンバーの柏木由紀が、友人女性1人、セレッソ大阪扇原貴宏杉本健勇、そしてAV女優明日花キララとの深夜に合コンしたとされる複数の写真を掲載。なお、柏木の所属事務所は「呼ばれて行った」「男性がいるとは事前に知らされていなかったし、明日花さんのことも知らなかったと聞いています」とコメント。一方、峯岸の所属事務所は「合コンではありません。女性だけの食事会だと聞いております」と、見解が食い違っている。
  • 2013年8月15日・22日合併号(8月7日発売)では、SNH48メンバー・宮澤佐江の実家にジャニーズJr.内ユニットSnow Manの深澤辰哉が宿泊していたことを報じた。なお、双方の事務所は、深澤が自宅に来ていたことは認めたものの、交際は否定している。
  • 2014年3月20日号(3月13日発売)では、NMB48渡辺美優紀の自宅に読者モデル藤田富がお泊りしたことを写真付きで報じた。報道後、藤田が出演する予定だったモデル撮影会が中止された。
  • 2015年4月9日号(4月2日発売)では、峯岸みなみが当時未成年だった2011年に高橋みなみ成人を祝う誕生日パーティーで、未成年でありながら飲酒していたほか、10人のAKB48運営幹部と乱痴気騒ぎ(裸の男性スタッフに抱きつく、幼稚園児姿に着替えて幹部の一人の膝の上に座る、など)をしていたことを報じた。
  • 2015年6月18日号(6月11日発売)では、柏木由紀とジャニーズ事務所のNEWS手越祐也との2ショット写真を入手し掲載。以降、AKB48の運営側、並びに柏木の所属事務所によるメディア対策からか、報道直後に出演したイベントでは、予定されていた囲み取材が中止され、事前にチェックを受けたと思われる記者による代表質問のみとなった。この件について触れていない柏木本人にも、ファンのみならず柏木のファンであった小林よしのり尾木直樹までもが批判している。一方、手越本人は、7月9日号(7月2日発売)で、本誌記者の直撃取材に対して否定している。
  • 2017年6月頃、NMB48に所属していた須藤凜々花に対して、週刊文春から交際についての記事を掲載する通告が須藤側に行われ、それに対して須藤は自身の番組「NMB48須藤凜々花の麻雀ガチバトル! りりぽんのトップ目とったんで!」でのやりとりも影響し、同月17日の『AKB48 49thシングル 選抜総選挙』で須藤は結婚宣言を行い、大騒動となった。また、結婚宣言を祝福した他のNMB48メンバーにまで「非難の声が飛んだ事」に関して、須藤は謝罪した。一方、須藤は渡辺美優紀がNMB48卒業に伴い『大阪ほんわかテレビ』のレギュラーを2016年6月に引き継いだが、須藤はNMB48卒業後もレギュラーを続け、事実上番組レギュラーを「持ち逃げ」している状態になっている。

坂道シリーズ

  • 2014年10月16日号(10月8日発売)では、乃木坂46松村沙友理が『週刊ヤングジャンプ』の30代編集者の既婚者との路上キスの写真を掲載。また、10月23日号(10月16日)では大和里菜の未成年飲酒記事を掲載。当初乃木坂46運営側は処分を行っていなかったこともあり、内定していたとみられる第65回NHK紅白歌合戦に落選。急遽HKT48が出場決定した。その後12月15日付けで大和は専属契約が終了。松村はその後も在籍しているが、不倫での出場見送りは行なわれていないため、第66回NHK紅白歌合戦には初出場。

週刊新潮の中吊り広告を事前入手していた問題

2017年5月18日発売の週刊新潮において、週刊文春が出版取次業者「トーハン」を通じて事前に中吊り広告を入手していた、記事内容を事前に入手していたとする記事が、週刊新潮に掲載された。新潮側はこれを「スクープ記事を週刊文春に潰された」と批判した。

週刊新潮の記事に対して、文春側は違法性はないとしたが、情報の入手が実際に行われていたかに関しては明言しなかったが、記事内に文春記者がコンビニエンスストアで、新潮の中吊り広告をコピーしている写真が掲載されたのに加え、トーハンは「記事を貸し渡した事実」について認め、謝罪していた。

結果、2017年9月7日に文藝春秋の松井清人社長が週刊新潮の記事内容を認め、新潮社に一転して謝罪した。

文春きいちご賞

毎年の最低映画を選定するゴールデンラズベリー賞の日本版として2005年に創設された。

現在の連載コラム

  • 池上彰『池上彰のそこからですか!?』
  • 小林信彦『本音を申せば』
  • 福岡伸一『福岡ハカセのパンタレイパングロス』
  • 近田春夫『考えるヒット』
  • 宮藤官九郎『いまなんつった?』
  • 伊集院静『悩むが花』
    • 読者から寄せられた悩みに伊集院が回答するコーナー。第176回(2014年9月18日号)では、4件の悩み全てが、サザンオールスターズ桑田佳祐によるものだった。
  • みうらじゅん『人生エロエロ』
  • 東海林さだお『タンマ君』
  • 山藤章二『手脳会談』
  • 桜玉吉『日々我人間』
  • 土屋賢二『ツチヤの口車』
  • 林真理子『夜ふけのなわとび』
  • 宮崎哲弥『宮崎哲弥の時々砲弾』
  • 益田ミリ『沢村さん家のこんな毎日』
  • 阿川佐和子『阿川佐和子のこの人に会いたい』 対談回数は1000回以上、インタビュー時間が一番長かったのは黒柳徹子の4時間、一番短かったのが松本人志の30分(1995年)、一番もりあがらなかったのは山田花子。阿川が希望する対談相手が来ることは少なく、阿川曰く「私が希望する方ばっかり呼ぶとゲストの幅が狭くなる」と述べている。
  • 尾木直樹『尾木のママで』
  • 高野秀行『ヘンな食べもの』
  • 青木るえか亀和田武『テレビ健康診断』
  • 能町みね子『言葉尻とらえ隊』
  • 春日太一『木曜邦画劇場』
  • 萩本欽一『欽ちゃんのボケないキャンパス道中』(月1連載)
  • 坂上遼『“トイレ探検隊”がゆく!』(月1連載)
  • 安藤桃子『桃源郷でロケハン中』(月1連載)
  • 辛酸なめ子『ヨコモレ★通信』
  • 上田裕資『アプリ俺』
  • 伊藤理佐『おんなの窓』
  • 柳家喬太郎『川柳のらりくらり』(川柳投稿コーナー)
  • 鷲田康『野球の言葉学』
  • 飯島勲『激辛インテリジェンス』
  • 町山智浩『言霊USA』
  • 水道橋博士『週刊藝人春秋 Diary』
  • 『淑女の雑誌から』
    • 女性向け雑誌に掲載された卑猥な話(多くは読者体験談)を、独自のダジャレコメント(一部は種村国夫のイラストも)を付けて紹介。
  • 『斬り捨て御免!食味探検隊』
  • 『この人のスケジュール表』
  • 『この味』
  • 新・家の履歴書
  • 『原色美女図鑑』(グラビア)
  • 『ぶらりわが街 大人の散歩』
  • 『時はカネなり』
  • 『おいしい!私の取り寄せ便』
  • 『文春図書館』
    • 『今週の必読』
    • 『ミステリーレビュー』
    • 『著者は語る』
    • 『マンガホニャララ』(ブルボン小林
    • 『漫画の時間』(いしかわじゅん
    • 『ベストセラー解剖』
    • 『木曜から夜ふかし 究極の徹夜本!』
    • 『新刊推薦文』
    • 『私の読書日記』
    • 『文庫本を狙え!』(坪内祐三

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週刊文春 7月19日号

5つ星のうち 4.0土屋太鳳

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土屋太鳳さんが素敵です。 23歳の新境地と題されたフォト。 白と黒のコントラストが、彼女をより魅力的にしています。

今回も最高でした!星5つつけたいくらいです!でも辛口採点でごめんなさい。 表紙の青さは最高すぎます。 こんな素晴らしい記事を書いているのに、文春さんを貶めす人は何なんでしょう?! 実は知り合いの知り合いがここの記者さんのお身内の方なのですが、身内に文春記者がいることでの差別と偏見にじっと耐えてるんだそうです。 関西ではそのあたりの差別は厳しいのでしょうね。 皆さん、安易に文藝春秋社を否定するのをやめてください。 今号を買おうか迷っている方は、ぜひ買ってください。 必読の書です。 ブックオフで10円くらいで売ってるかもしれません。

5つ星のうち 1.0平成の果てに

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平成三十年七月十三日午後五時二十三分
武田頼政氏の「坂本弁護士一家殺害犯 岡崎一明死刑囚6時間告白テープ」を読む。
星一つの評価は岡崎の告白した内容の評価にであって武田氏と週刊文春に対してではない。
私はこの記事を読んでいて,かつて江川紹子氏がオウムからの脱会と麻原からの離脱を獄中から表明していったかつてのオウム真理教の信者たちに対して,世間からの凶-印象と検察と警察の判断を鈍らせ,刑の減刑や新たな余罪の追及を回避するために施している心理的な偽装工作に過ぎないと酷評していた言葉を思い出した。


おそらくオウムの死刑囚はそのほとんどが信仰生活の最初から本音では棄教も離脱もしていないだろう。すでに死刑に処せられてしまった者たちもいるが,もしもあり得ない天変地異が起きてあり得ない囚人お解き放ちが行われてオウム真理教のかつての信者たちが塀の外の世界に舞い戻ってきたら松本智津夫亡き後でも再びオウム真理教的な狂信団体の設立に彼らは奔走するであろう。一件だけでも稀代の極悪非道な犯罪を,その他にも同じくらい凶悪な犯罪を何年にもわたり何件も,なかには80年代からやっている者までいて,そこまで悪に染まってしまった人間たちが刑務所に10年か20年くらい服役した程度ではオウム真理教の狂気は決して抜け切らないと私は見ている。
みんな忘れてしまっているから付言しておかなければならないが,あいつらは麻原彰晃から殺害の指令を受けて標的となる人間をVXガスやホスゲンを使って殺害計画を実際に実行していったとき,お遊び感覚でやっていた。そんな人間たちだから私は連中の懺悔や謝罪などというものを今もほとんど全く信じていない。
オウムのサティアンのなかで受けた洗脳実験とはそんな薄っぺらいものではないはずだ。
もしも本当にオウム真理教の信仰を棄教し麻原彰晃から離脱したのなら,つい先日上祐史浩が公表したこれまで公にされることのなかった隠蔽されてきた殺人事件のような新事実についてとっくの十数年前に語っているだろう。オウム真理教という凶相暗黒宇宙に埋もれている後世の日本の国民のために語ってもらわなければならない,被害者と被害者遺族のために語らねばならない謎と余罪ならまだまだかつての信者たちの脳内の海馬に腐るほど有り余っているはずなのだから。
それがないということはいまだにオウム真理教にまずいことは一切語らず,墓場まで持っていこうという存念の顕れではないだろうか。
私は1994年に突如多発したバラバラ殺人などのいくつものいまだに未解決の猟奇殺人はその多くがオウム真理教の犯行であったと思っている。(その中のいくつかは事件が起きたことすら報道機関の人間たちにさえ忘れ去られている)

この見解は私個人がただ単にオウム真理教の犯行であると思っているだけで,なんら確たる証拠はない。読者及び,読者以外の他の多くの人々から"気違いじみたアマゾン・レビュアーによるまことに気違いじみたカスタマー・レビュー"と一読即決で斬り捨てbye-byeされてしまえば,ただちにそこでそのように評価が確定してしまうただの浅墓&気違い見解だが,同年4月23日に犯行が発覚した都立井の頭公園バラバラ殺人事件の犯行手口やその犯行手口による犯行の実施を可能ならしめる広大で防音の効いた犯行現場として使える密室や遺体の全身の血液を洗い流すことのできる大量の水が確保できて,なおかつ被害者である川村誠一さんの現時点で発見されている遺体の状況からうかがい知ることのできる世界犯罪史史上でも他に同じ例は無いのではないかと思える稀代異常な猟奇性を兼ね備えた犯人像に当てはまる人間たちと言ったら,極めて客観性を欠く憶測だが,あの頃のオウム真理教の信徒たち以外には該当する団体も人間もいないと私は考える。極道や変質者の集団や海外の犯罪組織やテロ・グループがここまで微に入り細に穿った過剰に緻密な猟奇的手口でごく普通の一般人を殺害するだろうか?できるだろうか?まずこんな過剰に余分に手の込んだ手口でごく普通の一般人を惨殺する必要がないし,用いたとして,わざわざ犯人たちが自ら警察の捜査の網に引っ掛かる確率を高めるためにこんな緻密で手の込んだ手口を用いたということになる。だとしたら稀代の意図不明な犯行手口である。滑稽ですらある。まあまずあり得ないだろう。
こうして類推してみると都立井の頭公園バラバラ殺人事件の犯人像はオウム真理教の信徒の方へといよいよ絞り込まれてゆく。
元FBIの犯罪心理捜査官のロバート・K・レスラー氏は1995年12月に放映された日本テレビの公開捜査番組においてこの事件を殺人実験と鑑定している。それに加えて当時川村誠一さんの遺体を司法解剖した杏林大学の法医学者の高橋喜宣氏によれば,等分に切断されているとはいえ,細かい血管の中にまで残留している全身の血液をすべてきれいに洗い流すには医療知識に精通した者が行わなければ不可能な作業であるという。これらのことにすべて当てはまる犯人像と言ったらやはりあの頃のオウム真理教の信徒たちしか該当する者たちなどいないと私は思うのである。
今回の岡崎一明死刑囚の告白テープの記事を読んでいて改めてそのことを私は確信した。

オウム真理教に関するこうした数知れない夥しい悪逆非道な所業が日々歳々風化の一途をたどっているが,近年またしてもオウムに傾倒して後継団体に入信する若者が年々増加しているという。
改めてオウム真理教,もしくはオウム真理教的なものに傾倒,熱中しているかたがたにお伝えいたしておきたいが,オウム真理教はかつてもそして教団が解散して消滅した今も稀代異常なカルト教団です。80年代から90年代の間に松本サリン事件と地下鉄サリン事件の他にも数多くの人間を殺害してきたカルト教団です。
本稿で述べられている岡崎一明の告白でもうかがい知ることができますがこいつらは遊び半分で人を殺してきた人間たちです。
オウム真理教を現在の日本の若いかたがたがどのように捉えているのか正確には解らないのですが,あの手の人間たちに付いていってその果てに待っているものは生き地獄か死刑しかありません。

泥濘 疫病神シリーズ

作者の大人気の疫病神シリーズ第7弾。 もはや芸術的といえる桑原と二宮の掛け合いも、飽きることなく楽しめます。 事件は段々複雑になってきて、登場人物も増えてきて、一体どうなっているのか分からなくなりそうですが、桑原のイケイケぶりはブレません。 しかも、今回はやり過ぎではないかと思うぐらいで、二宮が気の毒になります。 シリーズもここまでくると、マンネリ化も否めない点はあるかもしれませんが、それがこの作品の良さと思える読者にとってはまだまだ読みたいコンビだと思います。

5つ星のうち 5.0次も楽しみ

(参考になった人 0/0 人)

初めて黒川氏の小説を知ったのはサンデー毎日掲載の疫病神シリーズだった、あの時毎週サンデー毎日買いましたよ 今回は読む前から二宮が拉致され桑原が心肺停止と分かってたので、心肺停止がいつ来るのかと思いながらだった 事もあるし、毎度のことですが桑原の行動力で話が進む。 文春掲載の割には一筆書きのように作者が頭の中を 短期間で書き上げたように見事だと思いました。 前に買った刑事2人の作品は途中で飽きてしまいましたが やはり疫病神は面白かったです

自分が本を読むリズムとテンポは、たとえ学術書であっても、大きくは変えられません。 楽しみで読む場合は、もう、それが合うことが第一。 この著者の、 特に「二宮・桑原」組のものは、その辺ぴったり。 十分な下調べと、 きちんとしているけどそればっかり主張しない構成も快適です。 高齢者施設がそろそろ切実に気になってくる年齢なだけで読んだんじゃないですよ。

打ちのめされるようなすごい本

パワフルな書評家・米原万里が「打ちのめされるようなすごい本」とはどういう本なのか興味津々で、書評集『打ちのめされるようなすごい本』(米原万里著、文春文庫)を手にした次第です。

「打ちのめされるようなすごい小説」として、友人の若き小説家から薦められた『夜の記憶』(トマス・H・クック著、村松潔訳、文春文庫)が挙げられているので、これが凄い本なのかと納得しかけてしまいました。ところが、次に読んだクックの『心の砕ける音』の佳境に差し掛かったところで、「もっと打ちのめされるようなすごい小説を、しかも日本人作家のそれを」思い出したというのです。

その小説は、『笹まくら』(丸谷才一著、新潮文庫)なのですが、米原に、「情景や登場人物たちの微妙な心理の綾やその空気までが伝わってくる。と同時に、国家と個人というマクロな主題が全編を貫いている。徴兵忌避に実際に踏み切る直前まで逡巡し思索を重ねた(主人公の)浜田が到達した結論『国家の目的は戦争だ』は、世紀を隔てた今も切実に響く。作品全体を通して日本と日本人の戦後が、冷静に穏やかに洞察される」とまで言われては、『笹まくら』を読まないで済ますわけにはいきません。早速、私の「読むべき本」のリストに加えました。

このような道案内をするとは、書評家としての米原は、自然体のようでいて、なかなかの策士かもしれません。

米原の薦め上手のおかげで、『文学部をめぐる病い――教養主義・ナチス・旧制高校』(高田里惠子著、ちくま文庫)、『趣味は読書。』(斎藤美奈子著、平凡社)、『魏志倭人伝の考古学』(佐原真著、岩波現代文庫)、『恋と女の日本文学](丸谷才一著、講談社文庫)、『ピョートル大帝の妃――洗濯女から女帝エカチェリーナ一世へ』(河島みどり著、草思社)も、読みたくなってしまいました。

巻末の井上ひさしの解説は、書評の本質を喝破しています。「ここに一冊の書物があり、だれかがそれを読む。書物の芯棒になっている考えやその中味を上手に掬い出すのが要約であり、この要約というのもだいじな仕事だが、書評にはその上に、評者の精神の輝きがどうしても必要になってくる。評者と書物とが華々しく斬り結び、劇しくぶつかって、それまで存在しなかった新しい知見が生まれるとき、それは良い書評になる。・・・すぐれた書評家というものは、いま読み進めている書物と自分の思想や知識をたえず混ぜ合わせ爆発させて、その末にこれまでになかった知恵を産み出す勤勉な創作家なのだ」。著者と評者とが衝突して放つ思索の火花の美しさに読者は酔うのだというのです。

米原万里さんが亡くなってもう11年たちますが、彼女の本は相変わらず広く読まれています。
この本は彼女が週刊文春に書いた書評が主体で、後半は闘病記になっています。

通訳をやめてから一日に7冊の本を読んだという彼女の書評の切れ味の良さと広範な教養には圧倒されます。
当時、立花隆さんが彼女を「日本女性初の総理候補」と呼んだそうですが、
長年同時通訳に関わり、要人たちとも親しくしていただけに国際情勢の分析力が半端なく優れています。

そして書評の合間の逸話がまたとてつもなく面白い。


サハロフ博士夫妻や友人のイタリア語通訳田丸公美子さんなど、登場する人々もさまざま。
後半の闘病記は読んで辛いものがあり、傑出した方だっただけに
ほかの選択肢はなかったのか、とつい考えてしまいました。

義理の弟にあたる井上ひさしさんの解説には米原さんに対する敬愛が籠められています。

5つ星のうち 1.0偏りすぎ&上から目線

(参考になった人 8/17 人)

読書量はすごいし面白そうな本も何冊か紹介してくれてて最初は楽しく読めてたんですけど、どうにも個人的には「笑わせてくれる」といった上から目線の表現が気になります。 そして個人的にはあまり興味のわかないロシア関係の話が長く、読むのやめようかな、、と迷っていたところに南京事件のトンデモ本を絶賛しているくだりに行きつき、やめました。 本人はただの騙されやすい純粋な人なんだろうとは思いますが、さすがにこれはまずいです。

宝島

沖縄の戦後1952年から1972年の本土返還まで、20年の物語である。3人の若者を軸に激動の時代を描く。彼らは米軍基地に忍び込み、略奪した物品を住民に分け与える「戦果アギャー」のメンバーだった。奪うのは食料、医療品だけではない。盗み出した建築資材で小学校が建った。そのため戦果アギャーのリーダー「オンちゃん」は住民から英雄視されていた。そのオンちゃんは嘉手納基地を襲った夜に米兵に追われて行方不明になってしまった。オンちゃんの親友グスク、弟のレイ、恋人のヤマコは、片時もオンちゃんのことを忘れず、その姿を追い続ける。



3人の若者が激動の時代に対峙し、一歩も引かず熱く行動する姿が生き生きと描かれる。20歳をすぎて、彼らの道は、琉球警察の警官、やくざ&テロリスト、小学教師と分かれるが、その思いは「オンちゃん」の志を受け継いで沖縄の人々を守り、沖縄に尽くすことで共通している。その行為を通して地元の「英雄」になろうとする。たとえば、女給をしながら勉強して小学教師になったヤマコは、教職員組合の本土復帰の活動をしながら、地域の浮浪児を集めて本を読んで聞かせる。浮浪児は文字を知らず、読み書きができないのだ。強さ、賢さ、優しさを備えたヤマコは沖縄の女性の象徴なのだろう。

彼らの物語はフィクションだが、背景に沖縄の戦後の実際の事件が次々に現れる。頻発する米兵による暴行事件、交通事故、米軍機の小学校への墜落、毒ガスでの住民被害、等々。沖縄の人々が米軍基地の存在により、どれほど人権を侵され、犠牲を強いられ、悲しみを背負って生きてきたか。沖縄人の怒り、悲しみ、抵抗、戦いを、沖縄人の視点で生々しく記述する。沖縄人民党瀬長亀次郎や、のちに琉球主席になった屋良朝苗も登場する。米国は沖縄を蹂躙し続け、対米追随の日本政府は沖縄を見放した。したがって、本土復帰が実現しても米軍基地がある限り、沖縄にとっては「戦中」が続き、「戦後」はやってこないのだ。

一方で、著者は沖縄に古くから伝わる海への帰依、神への祈り、土着の風習について繰り返し言及する。沖縄は豊かな自然と古くからの伝統文化と温かな心を持った人々が住む「宝島」である。その「宝島」を何人も侵すことは許されない、と私は作家の意図を理解した。この540頁の作品は、胸にずっしり響く熱い青春小説であり、本格ミステリーであり、優れた沖縄現代史である。この傑作を多くの人に読んでいただきたいと私は切に願う。

5つ星のうち 5.0ただ祈るだけではない

(参考になった人 4/4 人)

現代にも地続きで繋がっているセンシティブな沖縄戦後史を、これだけ詳らかに、果敢に、真正面から堂々と描き切って
いるのはとてつもない蛮勇ではないか? 池上冬樹氏の推薦文にも納得。あたかもこの地にかねてからある昔話や伝承の類を(現代的
なアップデートを経た上で)読ませて貰ったような心地がしてくるのだ。
この本にはそういう同時代性、土着性などを踏まえて必然的に書かれるべきだった物語、という手触りがあるのだ。
現地の人達がどんな風に読むかは判らないが、少なくともナイチャーの私には読後そんな風に感じられた。



政治や戦争の背景、近現代史であの島が置かれた悲劇性にばかり目が行きがちだが、中々どうして、運命の抑圧によって押し潰されそう
な若者たちの成長と冒険を描いた青春小説としても、光り輝くダイヤモンドのような一級の物語世界。眩しくて、格別で、朗々として、
消えた英雄の行方を追うミステリの着地点も極めて上質。なんと言っても読んでいる間中ずっとずっと興味の持続が尽きず、
歳月をまたいだストーリーはグスク、レイ、ヤマコという三人の主要人物の視点から拡散的に、多層的に、ユーモラスに描かれていて、
読めば読むほど面白くなるという美点がある。米国の信託統治、基地絡みとなると手に取るハードルが上がってしまう傾向があるかと思うが、
どうかこの本だけはその例外にしてほしい。あの「墓頭」に続いて他に類例のない傑作が世に送り出された。
真藤順丈は、彼の世代で最も有望なエンタテイメント作家のひとりだと思う。

戦後の沖縄のお話。幼なじみの3人を中心に沖縄が日本に返還されるまでのそれぞれが語られます。
ひらがなが多く、読み易い文章というわけでもないのですが、不思議と頭の中にはストーリーがすっと入ってくるような不思議な文章でした。物語のほうは、沖縄の人の明るさの中にある悲しみが伝わってきて、物語の面白さ云々よりも、いい作品として評価されるのだろうなぁとは思いました。
ただ、これは好みの問題なのですが、グスクという主人公的な人物の行動が不可解で、共感できなかったのと、シリアスな場面なのに、のんきな語り手の合いの手が結構な頻度で入ってきて(悲惨でも、沖縄人はこんなにも明るいんだよ、との演出かもしれませんが)、あまり物語に入り込むことができず、さすがにラストでは泣けましたが500ページがとても長く感じられました。

悪だくみ 「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞

『悪だくみ――「加計学園」の悲願を叶えた総理の欺瞞』(森功著、文藝春秋)は、加計問題の全体像を理解するのに最適な一冊です。

「(安倍晋三は)友人を依怙贔屓して特別扱いしているのではないか」、「どんなときでも心がつながっていると安倍が自ら公言した『腹心の友』は、安倍にどのような影響を与えてきたのか。なにより半世紀以上もなかった獣医学部の開設を目論んだ加計(孝太郎)に対し、安倍は何をしてきたのか」という疑問を解明すべく、取材・調査を重ねていきます。

「愛媛県今治市に計画された岡山理科大学獣医学部は、開校の条件がすこぶるいい。

市が造成した約37億円相当のキャンパス用地を無償で譲り受け、施設整備費用192億円のうち、市は愛媛県と合わせて96億円を助成すると約束してきた。・・・加計学園の獣医学部新設は、誰にでも開かれた道ではない。まるで加計学園だけのために規制緩和のルールが敷かれ、それに乗ってことが進んできたかのようだ」。

本書の一番の読みどころは、安倍の思いを受けて加計学園に大きな力を貸した2人の政治家を浮き上がらせていることです。「下村(博文)は、森(喜朗)と対峙しながらも第二次(安倍)政権発足から2年10カ月の在任期間、文科大臣として強権を振るってきた。加計孝太郎にとっては、この上なく好都合な大臣だったといえるだろう」。「獣医学部新設の提案を構造改革特区から国家戦略特区へ切り替える。(安倍)首相や(下村)文科大臣が同席しているところでその打ち合わせができれば、ことが一挙に進む。そのための官邸訪問ではなかったのだろうか。下村は下村で、大臣就任以来、赤坂の料亭で加計と会って陳情を受け、政治資金パーティでも加計学園にずい分負担をかけている。そしてこの加計の官邸訪問から2カ月後の6月4日、今治市は予定どおり構造改革特区から国家戦略特区に提案の申請をやり直した」。

閣僚退陣に追い込まれた下村に代わり、文科省のパイプ役を担ったのは、文科省OBの豊田三郎でした。

「さらに下村から馳(浩)に大臣が代わるこの時期、官邸と加計をつなぐ強力なパイプ役がいた。下村とともに安倍四天王と目されてきた萩生田光一である。ここから萩生田が官邸副長官として、国家戦略特区の獣医学部新設にかかわるようになる。加計学園の加計孝太郎にとって、構造改革特区から国家戦略特区への獣医学部新設提案の変更は、萩生田にバトンタッチする前のいわば文科大臣下村博文の置き土産ともいえた。・・・そうして加計学園の獣医学部新設は、それまでの構造改革特区からこの国家戦略特区制度の下で、『国際水準の獣医学教育特区』として仕切り直した。と同時に腹心の友である安倍は、国家戦略特区諮問会議の議長として、獣医学部の新設に関して心強い見解を披露してきた。鳥インフルエンザ感染症対策の高度な獣医養成は必要だろう、と耳当たりのいい話をし、担当大臣である山本(幸三)や内閣府の官僚たちは、さしたる明確な根拠も示さず、加計学園を擁する今治市の計画が四条件をクリアーしたと主張してきたのである」。

「加計学園に対する首相の依怙贔屓ではないか――。『総理のご意向文書』によって、関係者のあいだで燻ってきたそんな疑念の輪郭が、くっきりと浮きあがった」。

本書が強く訴求したいことは、この一節に凝縮しています。「今治市の獣医学部キャンパスには、192億円という巨大な資金が投じられ、その半分が血税で賄われている。加計学園問題の本質は、忖度政治ではない。教育の自由化や特区という新たな行政システムを利用した権力の私物化、安倍をとりまく人間たちの政治とカネにまつわる疑惑である」。

どんなに強力に見える権力も永久に栄え続けるわけではありません。歴史を見れば、権力の栄枯盛衰は必至です。安倍政権が終わった後、国民の多くが望んでいる、加計問題の真実が暴かれる日もそう遠いことではないでしょう。

『悪だくみ』(森 功)
事実を積み重ねて、タイムリーに書籍にするとなるとこのような本に仕上がってしまうのかもしれない。(読み易い本ではないということ)
ただ、こういったタイムリーで事実を入念に調べあげた文章だということを了解して読み進めていくと、張り巡らされている糸がその質感をともなって感じられてくるし、その先に浮き彫りにされてくるものがしっかり見えてくる。
国会審議でいくら野党が問い詰めても、暴ききれなかった闇が克明に見えてくる。党首討論で岡田代表が、『総理、あなたは良心の呵責を感じないか』と迫ったシーンはこの本を読んだすべての読者の声として蘇る。


そして、それをはぐらかす様に応じた安倍首相の姿がこの本の表紙の写真とダブってくる。

これだけの事実を多方面から調べて、積み上げていき、『悪だくみ』を暴き出すのは容易なことでは無い。たしかに、読み物としての熟度は不足しているかもしれないが、これは物語ではないから、重きは読者の感情よりも理性に訴えかける必要があるので仕方ない。

この本で描かれたようなことを企む人間がかつて「美しい国、日本」とスローガンを掲げたわけだけれども、この国はいったいどうなってしまったんだ。と考え込んでしまう。

議員も、マスコミもあてにならなくなった今日においてはこういった緻密な情報収集をしてくれる作家やジャーナリストの個人の力が“国家”に抗う力になると感じだ一冊。

森友問題に続いて加計問題が吹き出していた頃は、野党頑張れと思いながら、毎日細切れの報道に消耗する日々だった。こんな大きな事件であるが、国会に引っ張り出された官僚たちは白々しい言い逃れを重ねていて、埒が開かなかった。

この本では、そのような最近の報道で取り沙汰されるような証拠というよりも、安倍氏の長いスパンで見た加計孝太郎との関係を中心とした人間関係や生い立ちを追って、このような状況に至った筋道がわかる形になっている。

若い頃の南カリフォルニア大学留学時代のつきあいや、その後の昭恵氏や下村博文の妻も関係する学校提携などの動き、加計孝太郎氏の姉も共に親から注いだ学校経営であるが、角質が存在することなど、これまでの人生がわかって面白い。

おまけのような話だけど、姉の経営する宮崎県内の大学で、江原のりゆきが客員で教えていて、昭恵氏が視察に行った話などのこぼれ話も面白かった。

週刊文春』の解説 by はてなキーワード

1959年文藝春秋社が創刊した週刊誌

公称80万部。週刊誌売上1位(2位は『週刊新潮』)


ライバル誌に週刊新潮など、発売日は共に木曜日(地域によっては、前後する)。

田中真紀子外相の長女のプライベートに関する記事を掲載した問題で,04年3月19日に東京地裁(鬼沢友直裁判官)が差し止めの仮処分をし,注目を集めた。

その決定に対し,文藝春秋は異議を申し立てたが,19日に東京地裁(大橋寛明裁判長)はこれを退けた。

しかし,抗告審で31日,東京高裁(根本真裁判長)は原決定を取り消した(4月6日確定)。

田中氏長女側は,損害賠償請求訴訟を起こす方針である。


アメリカゴールデン・ラズベリー賞ぱくってまねて、文春きいちご賞なるものを制定したらしいが、文藝春秋HPの各賞紹介ページでは紹介されていない。

グラビア企画に「原色美女図鑑」がある。

芸能界を滅ぼしたいほど憎んでいることをコンセプトにしており、ジャニーズ事務所に対しては嫉妬するほどの敵対心を持っているが訴訟を起こされるたびに文春側が支払い命令されるというジンクスがある。

2016年の川端絵音(ゲスの極み乙女)とベッキー不倫騒動の際には、二人のLINEのやり取りの中で、騒動を取り上げた週刊文春を「センテンス(=文)スプリング(=春)」なる隠語で表現。当年の新語・流行語大賞の候補にノミネートされた。

主なスクープ記事

2010年「AKB48は事務所社長の喜び組」(2-18号 144p)

元木昌彦の「週刊誌スクープ大賞」第32回

http://www.cyzo.com/2010/02/post_3886.html

週刊文春』by Google Search

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