英雄伝説VIIのまとめ情報

英雄伝説VII』の解説

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英雄伝説VII』(えいゆうでんせつ7、THE LEGEND OF HEROS VII)は、日本ファルコムが制作・発売したコンピュータRPG

英雄伝説(英伝)シリーズ》の第7作・同シリーズ第3期〈軌跡シリーズ〉第2作となる作品で、2010年(平成22年)に発売された「英雄伝説 零の軌跡」( - ゼロノキセキ)と・2011年(平成23年)に発売された「英雄伝説 碧の軌跡」( - アオノキセキ)の2作から構成される。

2010年には、「零の軌跡」がPlayStation Awardsのユーザーズチョイス賞を受賞、また同作が電撃オンラインアワードのゲーム大賞においては同年で一番おもしろかったゲームの第5位に選ばれている。

2011年には日本ゲーム大賞において、「零の軌跡」が年間作品部門で優秀賞を、「碧の軌跡」がフューチャー部門をそれぞれ受賞している。

概要

導力器(オーブメント)と呼ばれる技術が発達した架空の世界において、エレボニア帝国カルバード共和国という2つの大国の狭間で両国を宗主国として成立しているクロスベル自治州を舞台とし、特務支援課の面々を中心とした人物達が、立ちふさがる大きな壁を乗り越えようとする様を描く物語。

物語の前編・後編に該当する「英雄伝説 零の軌跡」と「英雄伝説 碧の軌跡」の2作を合わせて《英伝シリーズ》の第7作目と位置づけられており、さらに第6作『空の軌跡』が3作構成となっているため、《英伝シリーズ》通算では9作目と10作目に当たる。また数作毎に世界設定を一新している《英伝シリーズ》において本作は第3期〈軌跡シリーズ〉の2作目となり、〈軌跡シリーズ〉通算では4作目と5作目の作品となっている。〈軌跡シリーズ〉第1作となる『空の軌跡』からは世界設定だけではなく、基本的なゲームシステムも踏襲されている(世界設定の詳細については英雄伝説 軌跡シリーズ#世界設定および世界設定を、システムの詳細については英雄伝説 軌跡シリーズ#ゲームシステムおよびゲームシステムを参照。)。

これまでの《英伝シリーズ》は全てパーソナルコンピュータ (PC) をオリジナルプラットフォームとして発売されていたが、本作は両作ともにPlayStation Portable (PSP) 向けに制作・発売され、初のコンシューマ機をオリジナルプラットフォームとした作品となった。

様々な形でのメディアミックスも行われている(詳細はメディアミックスを参照)。

零の軌跡

2010年(平成22年)9月30日に「英雄伝説 零の軌跡」(THE LEGEND OF HEROS: ZERO NO KISEKI)のタイトルでPSP向けに発売された『英雄伝説VII』の前編。《英伝シリーズ》通算では9作目、〈軌跡シリーズ〉通算では4作目となる作品。《英伝シリーズ》では初めてコンシューマ機をオリジナルプラットフォームとする作品となった。メインテーマは「壁を乗り超える」であり、このテーマは続編の「碧」にも引き継がれている。

前年にファルコムが発売した『イースSEVEN』でイラストを担当したエナミカツミがキャラクターイラストを担当。ただしエナミはファルコム社内で起こされたデザインを元にイラストを描いており、デザイン自体は行っていない。

中国語ではライセンス提供のもとで2011年にPC版が発売されている。日本語ではPSP版と後述するPlayStation Vita版のみであったが、PC版は前述の中国語ライセンス提供版をベースに日本語化されるという異例のケースを採って2013年6月14日に発売された。なお、ゲームパッドでの操作も可能になっている。

2012年10月18日には、PlayStation Vita版の「零の軌跡 Evolution」が発売。メインストーリーに登場する総勢157名のキャラクターの会話を新規収録でフルボイス化したほか、使用している楽曲をフルアレンジして収録、ムービーシーンの再構成、支援要請の追加、ビジュアルをVitaの画質にあう形に修正、Vitaの機能を使用したミニゲームの追加、などの新要素・改善が施されている。

碧の軌跡

2011年(平成23年)9月29日に「英雄伝説 碧の軌跡」(THE LEGEND OF HEROS: AO NO KISEKI)のタイトルでPSP向けに発売されたとされている。メインテーマとしては「零」から引き継いだ「壁を乗り超える」に、「碧」からのテーマとして「同じ時代を生きていく」が加わっている。

「零」でキャラクターイラストを担当したエナミは、スケジュールの都合で作中で使われるキャラクターイラストを降板し、パッケージイラストなどの単体イラスト限定で関わる形となった。

本作ではゲームソフトだけの通常版と2009年より限定版として続けられているドラマCD同梱版に加え、ねんどろいどが2体付属した完全予約限定版も発売された、後に、2014年6月12日発売も発表された。

発表経緯

  • 2010年12月21日 - 『英雄伝説VI 空の軌跡』「零の軌跡」の続編を2011年に発売することを発表。
  • 2012年10月18日 - 「零の軌跡 Evolution」が発売。
  • 2013年6月14日 - 「英雄伝説 零の軌跡」PC版が発売。上記のとおり中国語PC版をベースに日本語化したものである。
  • 2013年7月11日 - PlayStation Vita用ソフトとして「英雄伝説 碧の軌跡 Evolution」を2014年発売予定と発表、「碧」がその数カ月後となり、共に七耀暦1204年の出来事となっている。

クロスベル自治州

本作の舞台。ゼムリア大陸西部に位置する自治州で、「零」の時代より70年前に成立。北のエレボニア帝国と東のカルバード共和国と言う二大国に挟まれており、両国の緩衝地となっている。またマインツ鉱山から豊富な七耀石が採れることから熾烈な領土争いの対象となってきた。しかし七耀暦1202年にリベール王国より提唱された不戦条約が締結されてからは緊張状態も緩和されている。軍隊の保持は認められておらず、治安維持には警察と遊撃士協会が、国境防衛に限っては警備隊が活動している。

クロスベル市
クロスベル自治州の中心都市。大陸有数の貿易都市として成長しており、鉄道や飛行船も発着する中継地点でもある。
近年では再開発も進み、導力ネットワークなど先進的な技術も導入されている。
地下には上下水道や導力ケーブルなどのインフラが整備された「ジオフロント」と呼ばれる広大な空間が張り巡らされている。
しかし、スパイを取り締まる法律が制定されていないため、一歩裏に回れば帝国と共和国の諜報員が暗躍し、国外から流入した犯罪者組織やマフィアが抗争を行っている有様で、他国からは「魔都」と呼ばれている。
導力ネットワーク
導力技術を用いた情報ネットワークで、現実のインターネットとほぼ同じ機能を持つ。リベールのツァイス中央工房とエプスタイン財団が共同で開発を行っていたが、現在はエプスタイン財団とクロスベル中央銀行が開発を主導している。クロスベル市など複数の大都市で試験的に運用が開始されたが、ハッキングなど、インターネットと同様のリスクや欠点が早くも露呈している。 実際は、キーアを《零の至宝》に目覚めさせる巨大な術式の隠れ蓑であった。
アルモリカ村
クロスベル市の北東に位置する農村。養蜂を基幹産業としている穏やかな村で、クロスベル市の喧騒とは無縁な場所となっている。近郊には500年前の古戦場跡があり、奥には砦らしき遺跡が存在する。
鉱山町マインツ
クロスベル市の北西に位置する鉱山町。近年ではクロスベルの主要産業が金融や貿易に移り、また七耀石の産出も採掘技術の発達により他国に押されている。しかし産出量自体は減っておらず、この街で採れる七耀石を買い付けに来る商人も多い。
保養地ミシュラム
クロスベル市の南東、エルム湖の対岸に位置する高級保養地。2年前にIBC(クロスベル国際銀行)が開発に着手し、リゾートホテルや高級アーケード、テーマパーク「ワンダーランド」が一大観光スポットとなっている。マスコットキャラクターは「みっしぃ」。実際は、キーアを覚醒させるための台座であり、前述の巨大な術式によるエネルギーがここに送り込まれるようになっている。
聖ウルスラ医科大学
クロスベル市の南西に位置する医科大学で、病院も併設されている。設立にはレミフェリア公国が協力しており、大陸でも有数の医療技術を誇る。
ベルガード門
エレボニア帝国との国境に築かれた関所で、クロスベル市の西に位置する。眼前には帝国ガレリア要塞がそびえており、不戦条約が締結される以前は常時発射態勢になっている列車砲を突き付けられて極度の緊張に包まれていた。条約が締結されても警備隊が常駐しているが、国境のゲートは小さな鉄柵1つのみであり、帝国に対してはほとんど無防備となっている。新型の軽装甲機動車が配備されている。
タングラム門
カルバード共和国との国境に築かれた関所で、クロスベル市の東に位置する。アルタイル市とは距離が離れているが、ベルガード門と同様に無防備な状態となっており、新型の軽装甲機動車が配備されている。

組織

クロスベル警察
主に自治州の都市を担当する治安維持組織。ただし帝国、共和国双方の派閥に属する議員による圧力を受けており、満足に機能していない。そのため市民からの信頼は薄く、治安組織としては遊撃士協会の方が信頼されている状態である。
セルゲイ・ロウが中心となって設立された新部署で、ロイド達が所属する。市民の御用聞きから魔獣退治まで、ありとあらゆる依頼を請け負う。当初は市民の信頼を失った警察の人気取りを行う部署と呼ばれ、警察内では「貧乏クジ」「遊撃士の猿真似」などと酷評された。そのため志願者が一人もおらず、訳アリの新人ばかりがメンバーとして迎えられた。しかし、様々な依頼を誠実に、そして精力的にこなして行く中で徐々に市民や警察内部の信頼を得るようになり、遂にはクロスベルを揺るがす『教団事件』や『碧の大樹事件』を解決する事に尽力する。その為、「閃Ⅲ」のユウナからは憧れの的となっている。
元々はガイの「失敗しても構わないから、若手がやる気を出して働ける場所を作りたい」という想いから産まれた。
内戦後の帝国によるクロスベル占領に伴いクロスベル警察は帝国所属の「クロスベル軍警」へと形を変え、その過程で《特務支援課》も解散状態になる。ロイドは帝国軍の目を掻い潜っての抵抗活動、ランディは帝国の士官学校への強制出向、ティオは出向元での監視下業務など、ルーファス総督の謀略によって各メンバーがバラバラに動かざるを得ない状況に陥っている。
捜査一課
主に国家規模の重大事件の捜査を行う部署。所属する捜査官は一級の能力を持つエリート達で、高い使命感と正義感を持つが、やや堅苦しく柔軟性に欠ける部分がある。
遊撃士協会
民間人の保護と地域の平和を目的とした民間団体。警察とは異なり市民の信頼を得ている。
クロスベル警備隊
自治州の防衛を担当する部隊。法律上軍隊を持つことができないために警備隊を名乗っているが、実質は自治州の軍隊と言ってもいい。主にエレボニア帝国との国境であるベルガード門とカルバード共和国との国境であるタングラム門に駐屯している。
(クロスベル国際銀行)
クロスベル自治州のみならず、大陸全土から集まってくる莫大な資産を管理、運用する巨大銀行。総裁はディーター・クロイス。クロスベル市の一角に巨大な本部ビルを構えており、多くの企業が入っている。
ディーターが市長に就任してからはマリアベル・クロイスが総裁を務める。
元々は《幻の至宝》の継承者であるクロイス家が、失われてしまった《幻の至宝》を再現する手段を模索・実行するのに必要な資金を集める為に銀行家を始めたのが前身であることが「碧」で明らかとなる。
その資本力は大陸全土の金融業界を混乱に陥れるほど多大なもので、クロスベル独立時にはこのカードも用いて帝国共和国両国との交渉を行った。
クロスベルが誇る劇団で、圧倒的なパフォーマンスで国内外に多くのファンが存在する。
クロスベルの闇を象徴するマフィア組織。クロスベル自治州の成立と同時期に誕生しており、マルコーニは5代目の会長になる。商会の名称通り、誕生初期は武器の密輸やミラ・ロンダリングなどを行っていたが、帝国と共和国の対立の中で急速に武装化が進み、薬物と人身売買以外の非合法商品や猟兵団の斡旋なども行うようになる。マルコーニが会長になってからは帝国派のハルトマンと親密な関係になり、毎年、創立記念祭の時にミシュラムにあるハルトマンの邸宅で《黒の競売会(シュバルツ・オークション)》と呼ばれる裏の社交界が開催されるようになる。しかし、共和国からやってきた《黒月》との抗争に苦戦し、更にロイド達に《黒の競売会》を潰されてハルトマンの不興を買ったことで組織の屋台骨にヒビが入る。その後、劣勢を挽回するために「グノーシス」を《D∴G教団》から入手して構成員に投与するが、「グノーシス」の影響で構成員が暴走して身勝手な行動を行うようになり、更に《教団》の復活を狙ったヨアヒムに組織を乗っ取られてしまう。最終的にマルコーニとガルシア以外の構成員は魔人に成り果てた末にロイド達に倒され、マルコーニ達が捕縛されたことで崩壊する。
(ヘイユエ)
カルバード共和国の東方人街に一大勢力を有する犯罪組織。組織の規模はルバーチェよりも遥かに巨大である。クロスベルの裏社会を奪い取るためにツァオを派遣した。クロスベルでは表向きには「黒月貿易公司」として貿易業を営んでいる。
女神の存在を否定している、狂気の教団。「D∴G」の読みは「ディージー」。悪魔を信仰しているとされるが、「女神を否定する」ということからきたものであり、実際は都合がいいので形式的にそうしているようである。「平等」を唱えており、幹部司祭であっても位階そのものはさして高くない模様。名称の「D」は《虚なる神(デミウルゴス)》、「∴」は「~ゆえに」を意味し、「G」は「真なる叡智=グノーシス」を意味する。セルゲイ曰く、「ここ数十年間で最悪の事件を起こした最低の奴等」。各国から多数の子供を誘拐して「儀式」と称した非道な人体実験を行っており、「グノーシス」は実験で使用された薬品の総称である。あまりにも凶悪な存在のために、各国の警察と軍隊、遊撃士協会が共同戦線を張って殲滅作戦を行い、更に《結社》や《星杯騎士団》までも《教団》の壊滅に協力したほどである。作戦によって本体は崩壊したものの、《教団》そのものは完全に滅亡するまでには至っていない。
一部の幹部が「楽園」と呼ばれる拠点を勝手に創り上げ、議員などの権力者たちに提供して取り込んでいった。
その正体は、クロイス家が《零の至宝》を奪還するために産み出した傀儡組織であった。
《D∴G教団》殲滅作戦
七耀暦1198年頃に実行された作戦。ゼムリア大陸各地に点在する《D∴G教団》の拠点を一斉に襲撃して《教団》の殲滅を狙った作戦で、各国の警察及び軍隊と遊撃士協会が共同戦線を張り、カシウス・ブライトが総指揮を行った。各拠点での戦闘は熾烈を極め、捕縛された《教団》信者の大半が自決し、更に「儀式」の犠牲となった子供達の無残な遺体が大量に発見されるなど、地獄絵図そのものの光景が繰り広げられた。この作戦で《教団》本体は壊滅したが、大陸各地に残党が潜んで復活の時を待ち受けている。
高名な人形師が工房長を務める人形工房。製作される人形は一体数万ミラの価値が付けられるほどである。人形だけでなく、アルカンシェルの舞台装置の制作も行っており、卓越した技術を有している。実は《身喰らう蛇》の《十三工房》の出先機関。

登場人物

  • 人名からのリンクは英雄伝説 軌跡シリーズの登場人物内の該当記述へのリンクとなっている。
  • プレイヤーキャラクターについては、冒頭に装備可能な武器種と、オーブメントの情報を記載。オーブメント情報については「スロットの属性 / ライン長1-ライン長2…」の形で記載し、中央スロット以外で属性を持つスロットがある場合はそのスロットが所属するライン長に「*」、「零」では固定されておらず「碧」から属性固定となった場合は(*)を付与する。なお中央スロットは「零」では「なし」の場合を除き必ず属性固定スロットだが、「碧」ではマスタースロットとなり属性固定はなくなっている。
    • 例:エリィの「オーブメント:風 / 6*-2」は、属性固定スロットの属性が「風」で、長さ6と2の2つのラインがあり、このうち長さ6のラインには中央スロット以外に「風」属性固定スロットが含まれることを示す。

特務支援課

「零」「碧」両作共に原則としては以下のメインメンバー4人を操作してゲームを進め、一時的なものを除きこの4人がプレイヤーキャラクターから外れることはない。また「碧」ではこの4人を待機メンバーにすることもできない。

ノエル、ワジは「零」ではスポット参戦して、「碧」ではパーティーキャラクターとして参戦する。

メインメンバー

ロイド・バニングス
声 - 柿原徹也
武器:トンファー、オーブメント:なし / 4-4
本作の主人公。特務支援課メンバーの中で唯一捜査官の資格を持つため、暫定的にリーダーとされる。
早くに両親を亡くしクロスベルで兄のガイとの2人暮らしをしていたが、優秀な捜査官だったガイが5年前に殉職し、親戚を頼ってクロスベルを離れる。そして資格年齢の18となったのを機に、兄の背中を追って捜査官となり、クロスベルへと戻ってきた。
「零」の後の支援課一時解散時は、捜査一課で研修を積んでいた。
エリィ・マクダエル
声:遠藤綾
武器:導力銃、オーブメント:風 / 6*-2
本作のヒロイン。「零」の時点でのクロスベル市長であるヘンリー・マクダエルの孫娘。元々政治家を志望していたが、留学を終えて帰郷した後、とある理由で警察官を志す事になった。留学の際に学んだ政治に関する知識や国際情勢の知識は豊富。
交渉術や豊富な知識を使ってメンバーの力となる特務支援課の参謀役。また市長の孫娘ということもあり、多方面の権力者と面識がある。
「零」の後の支援課一時解散時には、自治州議長となった祖父の手助けをする為、警察を休職した。
ティオ・プラトー
声 - 水橋かおり
武器:魔導杖、オーブメント:水 / 7*
新型の魔導器「魔導杖(オーパルスタッフ)」の実戦テストの為、エプスタイン財団から出向してきた少女。
《D∴G教団》による人体実験の生存者で、この実験によって常人を遥かに上回る感応力を持つ。ロイドの兄ガイによって救出されレミフェリア公国の実家へと帰るが、実験で得た力によって周囲との軋轢が生じて家出。ガイを頼ってクロスベルを訪れるが既にガイは殉職しており、途方に暮れていたところをエプスタイン財団の者と知り合い感応力を見込まれてスカウトされた。その後自らの意思で特務支援課へと出向。
「零」の後の支援課一時解散時は、財団本部に戻っていた。
ランディ・オルランド
声 - 三木眞一郎
武器:スタンハルバード、: オーブメント:火 / 4(*)-3-2
元警備隊員の青年。
警備隊をクビになり掛けた所を警備隊副指令のソーニャが特務支援課課長セルゲイに紹介し、特務支援課に配属された。当初は女性関係のトラブルが原因とされていたが、クビの本当の理由は指令の命令に従わずにライフルの使用を拒んだため。
本名は「ランドルフ・オルランド」。大陸西部最強の猟兵団の一つ、《赤い星座》の団長の息子で、《闘神の息子》として子供の頃から大部隊を率いて先陣を切っていた。
「零」の後の支援課一時解散時には警備隊に一時戻り、前作の事件で薬物投与された隊員達のリハビリに協力した。

準メンバー

ノエル・シーカー
声:浅野真澄
武器:サブマシンガン、オーブメント:地 / 4(*)-2-2-2
クロスベル警備隊のホープと言われる女性で、18歳という若年で曹長を務める。特務支援課のオペレーターを務めるフランの実姉。
「零」では特務支援が警備隊と共同作業を行う際に行動を共にする。「碧」では将来への経験を積むため、警備隊より出向で特務支援課に所属する。
武器のサブマシンガンは通常攻撃で範囲攻撃を行うことができる。
ワジ・ヘミスフィア
声:皆川純子
武器:手甲、オーブメント:空 / 6*-2
旧市街で知性派を気取る不良チーム「テスタメンツ」のリーダー。テスタメンツが襲撃された事件を特務支援課が解決して以降、時折特務支援課に協力する。「碧」では特務支援課が補強を行うことを聞きつけてディーター新市長の推薦を取り付け、臨時の準メンバーとして特務支援課に所属する。

その他メンバー

セルゲイ・ロウ
声:石塚運昇
特務支援課の課長で、ロイド達の上司。38歳。
優秀な捜査官だが、アクが強すぎるので上層部から煙たがられており、左遷同然に特務支援課の課長職に就かされた。
キーア
声:釘宮理恵
ルバーチェ商会が主催した闇オークション「黒の競売会」において、鞄に閉じ込められ商品として出品されそうになっていた記憶喪失の少女。出品前にロイド達に保護され、その後ともに特務支援課で生活する。
《D∴G教団》によると施設で500年以上眠り続けていた御子。
「零」ではサポートキャラとして一時参戦する。
ツァイト
声:滝下毅(零、碧、零Evo)、平川大輔(ドラマCD)→龍谷修武(「碧Evo」)
クロスベルの伝説で《神狼》として伝えられる巨大な狼。各地で起こった謎の生物による襲撃事件をきっかけにロイドたちの協力者となり、警察犬という名目で特務支援課に住み着く。
「零」第2章からティオのクラフトやキーアのサポートスキルで、サポートキャラとして呼び出すことが可能となる。ただし、一部の状況では使用不可能で攻撃タイミングはランダム。また「碧」ではスポット参戦する。

パーティキャラクター

特務支援課以外のパーティキャラクター。ただし、スポット参戦のみのキャラクターは除く。

「零」のみ

エステル・ブライト
声:神田朱未
武器:棒術具、オーブメント:なし / 4-4
前作『空の軌跡』の主人公で、リベール王国出身の遊撃士。
レンを探して訪れたクロスベルで、レン捜索の傍ら遊撃士としての業務をこなす。
最終章の終盤でヨシュアと共にプレイヤーキャラクターとなる。他のゲストメンバーとは異なり、ヨシュアとのコンビクラフトを持つ。
本作の前日譚にあたる漫画『プレストーリー -審判の指環-』ではエステル達がクロスベルへ訪れる経緯が描かれている。
ヨシュア・ブライト
声:斎賀みつき
武器:双剣、オーブメント:時 / 5*-3
『空の軌跡』の主役の1人。エステルとは義理の姉弟、恋人、そして遊撃士としてのパートナーという関係にあり共にクロスベルを訪れる。
元《身喰らう蛇》の《執行者》であり、レンが《執行者》となるきっかけの発言をした人物でもある。

「碧」のみ

いずれのキャラクターも「零」ではスポット参戦している。

リーシャ・マオ(銀)
声:佐藤利奈
武器:大剣、オーブメント:幻 / 5(*)-2-2
劇団アルカンシェルの新人団員。イリアに才能を見出され、無理矢理入団させられ、いきなり準主役でデビューを果たす。
その正体はカルバード共和国の東方人街で伝説とも言われる暗殺者であり、黒月に雇われ暗躍している。
アレックス・ダドリー
声:中井和哉 武器:大型導力銃、オーブメント:時 / 5(*)-3
クロスベル警察捜査一課のエース捜査官。当初は特務支援課を馬鹿にした態度を取るが、徐々にその実力を認め、「碧」の直前の時期には捜査一課でのロイドの研修を受け持っている。

警察・警備隊・遊撃士

アリオス・マクレイン
声:森川智之
遊撃士協会クロスベル支部に所属するA級遊撃士。協会本部からはS級への昇格を打診されているが断り続けている。 「八葉一刀流」免許皆伝の腕前で、剣の腕だけであれば《剣聖》と呼ばれるカシウス・ブライトをも凌ぐ。
特務支援課にとってライバルとなるクロスベル遊撃士協会のエースであり、市民からは絶大な支持を受けて《風の剣聖》と呼ばれている。
かつては警察官で、セルゲイの下でロイドの兄ガイとコンビを組んでいた。
事故で失明した娘シズクが、聖ウルスラ医科大学に入院している。
ガイ・バニングス
声 - 小西克幸(零Evo、碧Evo)
ロイドの兄であり、セシルの婚約者。「零」の3年前に殉職した捜査一課の捜査官。
フラン・シーカー
声:有島モユ
警察本部のオペレーターでノエルの妹。17歳。
特務支援課のバックアップも担当しており、各種連絡や報告書の処理などを行う。
ソーニャ・ベルツ
声:進藤尚美
警備隊副司令の女性で階級は二佐。タングラム門の責任者。36歳。
ミレイユ
声:中原麻衣
警備隊准尉の女性。ベルガード門に勤務している。22歳。
ランディのかつての同僚で、彼が警備隊に所属していたときは曹長だった。「零」では司令が事あるごとに外出して不在のため、彼女がベルガード門の事実上の責任者となっている。

マフィア・教団

マルコーニ
声:川津泰彦
クロスベルで裏社会の覇権を持つマフィア組織「ルバーチェ商会」の5代目会長。
帝国系移民の出身で、8年前に《西風の旅団》を雇って先代の会長を追い落とし、現在の地位に付いた。帝国寄りの姿勢だが、共和国にもコネクションを持つしたたかさを持つ。
ガルシア・ロッシ
声:江川央生
「ルバーチェ商会」の若頭で、マルコーニの側近。元は猟兵団《西風の旅団》の部隊長で「キリングベア」の異名を持ち、同団からマルコーニに引き抜かれて、商会に所属した。かねてからヨアヒムを疑い、《グノーシス》の使用には反対していたが、ヨアヒムによって注射で直接投与されてしまう。
ツァオ・リー
声:平川大輔
カルバード共和国の犯罪組織「黒月(ヘイユエ)」の幹部で、「黒月貿易公司」のクロスベル支社長。
クロスベルの裏社会の覇権を「ルバーチェ商会」から奪う為に派遣されてきた。目的の為には手段を選ばず、時にはロイド達を利用する事もある。頭脳派ではあるが、武術も非常に優れている。
ヨアヒム・ギュンター
声:金子英彦
レミフェリア出身の聖ウルスラ医科大学准教授。薬学に詳しく優秀なのだが、仕事をリットンに押し付けては何処かへ行ってしまう。
その実は、空の女神《エイドス》の存在を否定する《D∴G教団》の幹部司祭で《グノーシス》を開発した本作の黒幕。《グノーシス》を服用し続けた影響で本来は灰色の髪が水色になっている。

結社《身喰らう蛇》

アリアンロード
声 - 久川綾
《鋼の聖女》もしくは《鋼》の異名を持つ《蛇の使徒》の第七柱。「碧」で登場。
F(エフ)・ノバルティス
声:真殿光昭
《蛇の使徒》の第六柱。《身喰らう蛇》の研究機関「十三工房」の長。「碧」で登場。
カンパネルラ
声:伊藤かな恵
執行者No.0《道化師》。「碧」で登場
ヨルグ・ローゼンベルク
声:徳山靖彦
十三工房の1つ、ローゼンベルク工房の工房長。75歳。

その他

セシル・ノイエス
声:大原さやか
ロイドの兄ガイの婚約者で、姉代わりの存在の女性。23歳。
聖ウルスラ医科大学の看護師。
ヴァルド・ヴァレス
声:滝下毅龍谷修武(「碧Evo」)
旧市街を根城にする武闘派の不良チーム「サーベルバイパー」のリーダー。20歳。
ディーター・クロイス
声:竹本英史
IBCグループ総裁で、世界一の資産家。45歳。
マリアベル・クロイス
声:田中理恵
ディーターの娘で、IBCグループの運営に携わる才女。19歳。
イアン・グリムウッド
声:藤本たかひろ
クロスベル市の西通りで「グリムウッド法律事務所」を営んでいる弁護士。孤児であるピートの後見人となっており、彼を助手にしている。
気さくで人当たりがよく「熊ヒゲ先生」の愛称で親しまれている。

空の軌跡に登場したキャラクター

レン

声:西原久美子(Evoのみ)
結社《身喰らう蛇》の《執行者》No.XVで、《殲滅天使》の異名を持つ。『空の軌跡』以降結社には戻っておらず、結社関係者である人形師ヨルグを頼りクロスベルを訪れる。
クローディア・フォン・アウスレーゼ
声:皆口裕子(Evoのみ)
リベール王国アリシアII世女王の孫で、「SC」において王太女となった次期女王。「碧」で登場。
ユリア・シュバルツ
声:小松由佳(Evoのみ)
リベール王国王室親衛隊の女中隊長で階級は准佐。レイピアを用いた剣技を得意とする。アルセイユの艦長とクローディアの護衛を兼任しており、彼女と共にクロスベルにやってくる。「碧」で登場。
オリヴァルト・ライゼ・アルノール(オリビエ・レンハイム)
声:子安武人(Evoのみ)
エレボニア帝国の皇子。ただし庶子のため皇位継承権からは離れている。「碧」で登場。
オズボーンと共に「西ゼムリア通商会議」に出席するためにクロスベルを訪れる。
ミュラー・ヴァンダール
声:磯部弘(Evoのみ)
エレボニア帝国における武の名門・ヴァンダール家の出身。帝国軍第七機甲師団に所属する軍人で階級は少佐。オリヴァルト皇子の護衛のためにクロスベルに来訪。皇子がオリビエとして奔放な性格を発揮して市中を散策しているのを連れ戻すため、黒い上下のスーツにサングラスをかけた「音楽家のマネージャー」として特務支援課に捜索(捕獲)を依頼をしてくる。
「碧」で登場。
ケビン・グラハム
声:中尾良平(Evoのみ)
七耀教会の巡回神父であり、星杯騎士団の騎士。12人しかいない守護騎士の第五位で《千の護手》の異名を持つ。
「碧」で登場。
リース・アルジェント
声:桑島法子(Evoのみ)
七耀教会のシスターであり、星杯騎士団の従騎士。
「碧」で登場。

音楽ソフト

  • 「碧い軌跡」は iTunes Store でのダウンロード販売のみ。その他はすべてCD。

ドラマCD

同梱特典を除き発売はいずれもキャラアニより。またキャラアニの直販限定で、2本をセットにしたパッケージも販売されている。

英雄伝説 零の軌跡 プレストーリー -審判の指環-
2010年12月18日発売
漫画のドラマCD化。直販限定セットは『英雄伝説 空の軌跡 オリビエ物語 〜未完成の叙事詩〜』とのセット。
英雄伝説 零の軌跡 光と影の棲む街
2010年9月30日発売の「零」限定ドラマCD同梱版に付属。
「零」の序章をドラマCD化。
英雄伝説 碧の軌跡 未来へ続く道
2011年9月29日発売の「碧」ドラマCD同梱版及び完全予約限定版に付属。
「零」と「碧」の間の出来事を描いたオリジナルシナリオ。
支援課VSヴァン・ジョー 碧の喜劇
2011年9月29日発売の「碧」のキャラアニ限定予約特典。
日本ファルコム作品に多く関わっている声優銀河万丈をギャグキャラクターとした、オリジナルシナリオでのパロディ作品。
零の軌跡 第一章 〜神狼たちの午後〜
2011年12月14日発売
零の軌跡 レン物語 〜陽光のぬくもりに抱かれて〜
2011年12月14日発売
零の軌跡 第二章 〜金の太陽、銀の月〜
2012年9月26日発売
零の軌跡 第三章 〜クロスベル創立記念祭〜
2012年9月26日発売
英雄伝説 零の軌跡 Evolution みにどらまざんまい
2012年10月18日発売の『英雄伝説 零の軌跡 Evolution キャラアニ限定BOX』に付属。
零の軌跡 第四章 〜忍び寄る叡智〜
2013年3月27日発売
零の軌跡 終章 〜クロスベルの一番長い日〜
2013年3月27日発売
英雄伝説 碧の軌跡 Evolution みにみにどらまざんまい
2014年6月12日発売の『英雄伝説 碧の軌跡 Evolution 限定版』に付属。
英雄伝説 碧の軌跡 Evolution みにどらまざんまいII
2014年6月12日発売の『英雄伝説 碧の軌跡 Evolution キャラアニ限定BOX』に付属。

漫画

いずれも原作は日本ファルコムで、『電撃マオウ』(アスキー・メディアワークス)にて連載、単行本はアスキー・メディアワークス〈Dengeki Comics EX〉より発行されている。

英雄伝説 零の軌跡 プレストーリー -審判の指環-(- プレストーリー しんぱんのゆびわ)
エステルを主人公とした本作の前日譚にあたるサイドストーリーで、2010年7月号から10月号まで連載。作者は前作漫画化作品を手がけている啄木鳥しんき
英雄伝説 零の軌跡
「零」の漫画化作品。2010年12月号より連載を開始。作画は島草あろう

小説

英雄伝説 零の軌跡 四つの運命
電子書籍の『月刊FALCOM MAGAZINE』(フィールドワイ)で1号より連載。 〈軌跡シリーズ〉のドラマCDで多くのシナリオを担当している田沢大典が執筆。挿絵は松竜が担当。
英雄伝説 零の軌跡
市川丈夫によるノベライズ版は富士見書房より刊行。全3巻。表紙イラストはエナミカツミ、本文イラストはかしわが担当。
英雄伝説 零の軌跡 午後の紅茶にお砂糖を
『月刊FALCOM MAGAZINE』に連載された、むらさきゆきやによる「零の軌跡」の外伝短編小説集(全5編)。挿絵は窪茶が担当。
英雄伝説 碧の軌跡 いつか貴方とお茶会を
上記書同様に『月刊FALCOM MAGAZINE』に「午後の紅茶にお砂糖を」のタイトルで連載された、むらさきゆきやによる外伝短編小説集(書き下ろし1編を含む全5編)。挿絵は窪茶が担当。

インターネットラジオ

2011年10月7日より、インターネットラジオ番組『ティオのファルコムラジオめんどくさいです…でもがんばります』が配信されている。本作に限定せずにファルコム全般を扱う番組ではあるが、本作でティオを演じてる水橋かおりと主題歌を歌っている小寺可南子がパーソナリティを務めている。

書誌情報

攻略本・資料集
  • 『英雄伝説 零の軌跡 ザ・コンプリートガイド+設定資料集』アスキー・メディアワークス、2010年10月30日初版発行、ISBN 978-4-04-870157-0、A5判
  • 『英雄伝説 零の軌跡 スペシャルコレクションブック』新紀元社、2011年8月20日初版発行、ISBN 978-4775309377
  • 『英雄伝説 碧の軌跡 ザ・コンプリートガイド』アスキー・メディアワークス、2011年10月28日初版発行、ISBN 978-4-04-870762-6、A5判
  • 『英雄伝説 零の軌跡&碧の軌跡 公式設定資料集 クロスベルアーカイブ』アスキー・メディアワークス、2012年4月27日初版発行、ISBN 978-4048707633
  • 『英雄伝説 碧の軌跡 スペシャルコレクションブック』新紀元社、2014年8月2日初版発行、ISBN 978-4775311776
  • 『英雄伝説 零の軌跡 シナリオブック』新紀元社、2014年7月26日初版発行、ISBN 978-4775312735
  • 『英雄伝説 碧の軌跡 シナリオブック』新紀元社、2015年3月22日初版発行、ISBN 978-4-7753-1317-6
漫画
  • 啄木鳥しんき、原作:日本ファルコム『英雄伝説 零の軌跡 プレストーリー -審判の指環-』アスキー・メディアワークス〈Dengeki COmics EX〉2010年12月18日初版発行、ISBN 978-4-04-870203-4、A5判
  • 島草あろう、原作:日本ファルコム『英雄伝説 零の軌跡』アスキー・メディアワークス〈Dengeki COmics EX〉、A5判
    1. 2011年9月27日初版発行、ISBN 978-4-04-870847-0
    2. 2012年4月27日初版発行、ISBN 978-4-04-886465-7
    小説
  • 田沢大典、原作:日本ファルコム『英雄伝説 零の軌跡 四つの運命』フィールドワイ〈ファルコムBOOKS〉、2012年1月18日初版発行、ISBN 978-4896102154
  • 市川丈夫、原作:日本ファルコム『英雄伝説 零の軌跡』富士見書房〈富士見DRAGON BOOK〉
    1. 金の太陽、銀の月 2012年8月18日初版発行、ISBN 978-4829146873
    2. 競売会の少女 2012年12月20日初版発行、ISBN 978-4829147030
    3. クロスベルの一番長い日 2013年3月20日初版発行、ISBN 978-4829147177
  • むらさきゆきや、原作:日本ファルコム『英雄伝説 零の軌跡 午後の紅茶にお砂糖を』フィールドワイ〈ファルコムBOOKS〉、2012年12月8日初版発行、ISBN 978-4896102550
  • むらさきゆきや、原作:日本ファルコム『英雄伝説 碧の軌跡 いつか貴方とお茶会を』フィールドワイ〈ファルコムBOOKS〉、2014年6月24日初版発行、ISBN 978-4896108217
  • 著者:田沢大典、イラスト:がおう(Ga-show)、原作:日本ファルコム『英雄伝説 碧の軌跡 ショートストーリーズ』フィールドワイ〈ファルコムBOOKS〉、2015年4月20日初版発行、ISBN 978-4-89610-849-1

参考文献

書籍・雑誌

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銀河英雄伝説7 怒濤篇

田中芳樹『銀河英雄伝説 7 怒涛篇』(創元SF文庫)はヤン・ウェンリーが自由惑星同盟から離脱する。不正規隊を連れ、エル・ファシルの独立革命政府と合流した。査問会ごっこなど同盟側の展開にはウンザリさせられることが多かった。同盟から離れることでスッキリした。ヤンが守るものは民主主義思想であって、自由惑星同盟ではない。これまでは、そこがゴチャゴチャであった。そのために矛盾を抱えていた。

帝国領侵攻作戦は民主主義の矛盾と位置付けられている。民意が戦争を望めば戦争に進んでしまう。しかし、これも帝国領侵攻のメリットとデメリット、リスクや損失が説明された上で民意が求められたものではない。

都合の良い事実を喧伝するが、不都合な事実は伝えられない。

これは消費者契約法の不利益事実の不告知と同じである。不利益事実が告知されなければ正しい判断はできない(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。このため、帝国領侵攻作戦も民主主義は失敗よりも、民主主義が正しく運用されなかった問題と考えている。

その後の査問会ごっこは本質的に民主主義の問題ではない。画一的な官僚体質や秘密主義の問題である。但し、民主主義を標榜する勢力が査問会ごっこを推進することはある。そのために査問会ごっこの被害者が民主主義に反感や疑問を抱いたとしても、それは間違った民主主義であるが、無理からぬことになる。ヤンは同盟を否定することで筋が通った。

この後もヤン艦隊は実用的な問題から同盟軍の軍服を着て、同盟軍の装備を使い続ける。そのために意識しにくいが、自由惑星同盟からの離脱は画期的なことである。銀河帝国と自由惑星同盟、第三勢力フェザーンという固定観念に支配された世界で新たな独立勢力を樹立した。

ある意味でラインハルト以上に画期的である。ラインハルトは簒奪者であるが、建前は禅譲であった。ラインハルトにとって乳児に帝位を継がせることはゴールデンバウム王朝を虚仮にしたつもりであるが、いきなり簒奪しても受け入れられないという権威の重みを否定できなかったことになる。

前巻で短い年金生活から放り出された退役軍人のヤン・ウェンリー氏は再び戦場に赴く。
かつての仲間たちが続々と集結する中、イゼルローン攻略を成功させる。
同盟の崩壊が避けられない以上、いずれは取り戻す必要があった。
周到な準備というより、帝国軍に対する罠にかかったのはルッツ提督。
ケンプ提督と違って命があっただけましというものだろう。
しかし、一方で帝国軍はマル・アデッタ星域会戦で同盟軍をついに消滅させる。
それはヤン・ウェンリーの上司であるビュコック提督の死を意味する。


二つの戦いの結果は勝者であるはずの二人の英雄を打ちのめす。
ラインハルトはともかく、ヒルダやミッターマイヤーの示唆でそれなりに戦果に納得できた。
しかし、ヤン・ウェンリーには計り知れない打撃となる損失だった。
名目とはいえ立て直すべき国家の喪失と敬愛し頼りなる大先輩という公私両面の支えを失った。
前者はあきらめがついても後者は、説明されても、慰撫されても納得が行くものではない。
ただ、ともに悲しんでくれるフレデリカの言葉に慰めを見出す他はない。
同盟は消滅し権力と軍事力の空白地帯は帝国に併呑された。
空白は埋められなくてはならなず、ラインハルトは意外でなおかつ順当という人事を発令し本巻は幕を閉じる。
それは次の戦いの萌芽だった。
いよいよ、クライマックスです。

「私の母ローザライン・エリザベート・フォン・クロイツェルを愛しておいででしたか?」

ユリアンにツンデレの恋人をあてがっただけとしか思えないカリン(カーテローゼ・フォン・クロイツェル)の母の名前に関する読者の混乱は続いている。話題作ゆえに影響も大きく、自分自身こそが絶対に正しいと間違いを掲げる馬鹿は必ず出現する。

これだけ長編になるとスカがあっても仕方のないことかもしれないが、作者が甘え倒しで終わらせてしまったのは問題だ。初版では最初に【エリザベート・フォン・クロイツェル】とされ、死に際にシェーンコップが【ローザライン・フォン・クロイツェル】と彼女のことを思い出して呟いた。

間が空きすぎて登場人物が多すぎて忘れてしまったがゆえだが、後に統一を図ろうとするもシェーンコップの死に際の台詞はそのままに【エリザベート・ローザライン・フォン・クロイツェル】に、創元SF文庫では【ローザライン・エリザベート・フォン・クロイツェル】に変更された。多分、彼女自身がそう名乗ったとした方が自然だと考え【ローザライン】をファーストネームにしたのだろう。

カリンは片親のいない欠損家庭で苦労したのは事実だろうが、母親の愛情を一身に浴びて育った筈だ! 欠損家庭の苦労は彼女だけではないし、自身は宇宙で一番可哀想なんてウケないぞ。

銀河英雄伝説 7

5つ星のうち 4.0優しいヒルダ

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田中芳樹原作、藤崎竜漫画『銀河英雄伝説 7』(ヤングジャンプコミックス)はジェシカの戦いが描かれる。後の査問会にも通じる自由惑星同盟の陰湿さが描かれる。石黒版アニメのジェシカは悲壮感漂う真面目一辺倒のキャラクターであったが、本作品はヤンのような不真面目さも持っている。ジェシカを助けるためにユリアンは車で憂国騎士団に衝突するという荒っぽい方法をとる。そのような形で対抗しなければならないほど同盟社会は救い難い。

石黒版アニメのヤンはジェシカを守るためにヨブ・トリューニヒトと取引する。

これに対して本作品ではシトレと取引する。ヤンの天敵と言えばトリューニヒトである。いくらジェシカを守るためでもトリューニヒトと取引することは嫌だろう。コミュニケーションすることも嫌だろう。トリューニヒトと取引するような政治的才幹を持っていない点がむしろヤンの魅力である。媚びないことがヤンの魅力である。本作品の方が納得できる。

本作品のトリューニヒトは石黒版アニメよりも嫌悪感を抱きたくなる外見である。原作ではヤンが一方的に嫌っていたようにも見えるが、ヤンの嫌悪感に共感しやすくなった。アスターテの敗戦もトリューニヒトが3艦隊の司令官を互いに競争させたことが原因である。この点は情報共有による横の協力ができない縦割りの日本の官僚組織の駄目さを髣髴とさせる。

銀河帝国のターンではラインハルトとキルヒアイスがヒルダ(ヒルデガルド・フォン・マリーンドルフ)に出会う。ポジション的にはヴェストパーレ男爵夫人に近い。ヒルダはリップシュタット戦役直前にラインハルトを訪れて自己の智謀を示したシーンが印象的である。その時のヒルダは恐ろしいほど冴えていた。何のコネクションもない人物が智謀だけで認められ、重用されるという人脈社会とは異なる素晴らしさがあった。

ところが、本作品では早くからラインハルトと接点を持っていたことになる。リップシュタット戦役直前の会見の鋭さは描きにくくなる。後の重用も「お友達人事」に近づいてしまう。この時点からアンネローゼも含めて知り合いになる点ではラインハルトにとってキルヒアイスに次いで心を許せる存在になり、リップシュタット戦役後の重用はキルヒアイスの後継者と位置づけられるかもしれない。

本作品のヒルダは優しさが強調されている。ヒルダが女子力向上を目指すという、あり得ない発言もある。父親から「いろいろ知っている娘ですが、自分が女であることは知らんのではないかと、時々心配になるのですよ」と言われたキャラクターとしては考えられない。

一方で優しいヒルダは物語に合っている面がある。ヒルダは、オーベルシュタインがラインハルトを冷酷な覇王にしようとしているとし、その阻止を自分の役目と考えていた。また、後のラインハルトとの関係を考えると、ラインハルトにとって幸せと言えるだろう。

優しいヒルダを強調するならばリップシュタット戦役直前の会見は逆に描かない方が良い。この会見でヒルダは貴族達を味方として集めると言いながら、その貴族達を将来的には切り捨てることもあるという冷酷さを示した。それは銀河英雄伝説の二次小説では批判されている(azuraiiru『銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』「第百二十八話 才気ではなく」)。

第13艦隊のイゼルローン要塞攻略が始まる。シェーンコップが痛そうである。そこまでしなければ要塞攻略の現実感がないということだろう。石黒版アニメは簡単に終わり過ぎた感がある。新作アニメ『銀河英雄伝説Die Neue These』でも要塞攻略に様々なハードルがあることが説明された。

原作は様々な個性のギャラクシーがいるわけだが、その描き分けが全く出来ていない。

上手い漫画家は似た様な顔のキャラでも言葉遣いや仕草、表情でそれぞれを描き分ける。また、髪型や顔の各パーツの配置をきっちりと描くことでキャラクターを描き分ける。

それが出来ないと奇抜な髪型や服装で何とかしようとする。そして最低なのは小道具で何とかしようとするパターン。

眼鏡とかならともかく、いついかなる時も、いかなる場所でも咥え葉巻のアッテンポローとか。グリーンヒル中尉は全員が同じスカジャン&ベレーなのに1人だけ略帽スタイル。

たった1人の下級士官に専用装備?

メインではないキャラについてはもっと惨くて、イゼルローンのゼークト、シュトックハウゼンにいたっては人というより妖怪の容姿。遺族会の某夫人は異世界の風呂屋の婆さんかよ、と。

加えてヤンキー&チンピラオンパレードもどうしたものかと。軍隊は愚連隊ではない。裸に軍服の上着とか、逆立った髪型とか。ローゼンリッターの説明の絵なんて、単に珍走族の記念写真じょうたい。

ファーレンハイトがヤンキーとか、裸軍服とか、フーセンガムとか、どこにもそんな設定はなかったはず。闘志を秘めながら冷静なイメージのキャラだと思うのだが。

何というか原作を汚してると思う。銀河英雄伝説のコミカライズではなく、インスパイアされたオリジナルコミックの方向がいいんでは?

全員が大紋背負ったスカジャン(星だらけ)VSヒラヒラ短パンのギャグ漫画として。

あー酷いわ。小道具で描き分けは酷いわ。そのうち、常にワイングラス片手のキャラとか出てきかねん。この先、ラインハルト配下の提督が増えたらどうするのだろう?冗談抜きでモヒカンとか、顔に刺青とか、鼻ピアスとかになるかもね。

5つ星のうち 5.0迷うなら読もう

(参考になった人 11/17 人)

藤崎竜と銀河英雄伝説。どちらも大好きだけれども、まさかこんなサプライズが起こるとは夢にも思ってませんでした。
そうきたか、と言うのが正直な気持ちで、そうすぐには釣られないぞとしばらく様子を伺ってましたが双璧表紙を見てでグアっと一気読みしました。
結果、全く違和感ないどころか、銀英大好きだった頃の気持ちが蘇ってしまい、色々ヒャッホーな気分です。

ちょっとふざけた中に、淡々、粛々と歴史をいて行く様は、正に藤竜節です。
特にラインハルトのカリスマ性幼さ・賢さ・激しさ・美しさ・清廉さと言った諸々が絵でしっかりと表現されていて圧倒されます。


個人的に、ヤンの魅力は描けても、ラインハルトの魅力を絵的に表すのは並大抵ではないと思うので。
藤崎先生は、ラストまでしっかり描き上げて下さる信頼のある作者様なので、楽しみな上に、とても安心感がありますね。

神話伝説の英雄の異世界譚 7

5つ星のうち 5.0厨二病です(笑)

(参考になった人 1/1 人)

でも、面白かったです(笑) 前巻の終わりが気になる終わり方だったので、面白かったです。

5つ星のうち 5.0僕は好きだな

(参考になった人 0/1 人)

中学生の息子と共に読んでいます。 なかなかの展開ですね。 早く続きが読みたいです。

ダレることのない厨二、毎巻よく考えられるなってぐらい厨二が詰まってる。 登場人物や物語も濃くて、義兄弟の絆やヒロインの可愛さがヤバイ。 逆プロポーズ?なのかリズが見せた覚悟は純愛すぎて心が震えた。 最近のラノベにしては珍しくエロなしで純愛寄り?けどエロく感じる文章を書くところはすごいと思う。 凄惨な描写が多く情報量も多いので評価が分かれる作品でしょう。 いや、ここまで来たら何も言うまい。 可愛いヒロイン、カッコイイ主人公、厨二好きにはたまらない魅力が詰まった作品です。 次から第二部が開始されるとのことなので期待を込めて星5としました。

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