東京一極集中のまとめ情報

東京一極集中』の解説

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東京一極集中(とうきょういっきょくしゅうちゅう)とは、日本において、政治経済文化人口など、社会における資本・資源・活動が首都圏(特に東京都)に集中している状況を言う。

人口の集中

首都圏への人口流入を見ると、1955年から1970年頃までは毎年30-40万人の転入超過があった。しかし、1980年頃から再び首都圏への流入超過が始まり、バブル景気直前の1987年にピークに至り、この時の純流入は20万人に迫った。このように、急速に膨張する東京圏の一方、名古屋圏はわずかながら人口流入となった反面、その後は、バブル崩壊と共に東京圏への流入も再び沈静化に向かい、1993年には殆ど均衡した。しかしながら、1990年代後半以降は都心での住宅開発などによる「都心回帰」により、1987年のピーク時に匹敵するほどの顕著な、東京圏への人口流入となった。2009年からの日本経済の低迷以降、そのペースは多少緩やかにはなっているものの、首都圏への人口流入は続いている。

その結果、国勢調査結果を長期的に見ると、全国の人口に対する1都3県の割合は、第二次大戦終結直後の1945年に13.0%であったが、調査の度にその割合を高め、2005年では26.9%となっている(2005年は概数速報による)。

21世紀に入り首都圏、特に東京特別区への人口集中は一層進んでいる。2000年の国勢調査結果と2005年の国勢調査結果を比較すると、東京都が約50万人、神奈川県が約30万、埼玉県千葉県が約10万人と、1都3県で約100万人増加した。同じ首都圏内においても、はっきりと明暗が分かれており、東京都心部への人口流入が続く反面、多摩地方や埼玉県、千葉県、神奈川県などの一部地域(主に80年代に人口が急増した東京都心から遠い郊外地域)の人口が減少に転じつつある。

一方、地方では、トヨタ自動車などの製造業の求人が好調だった愛知県が約20万人増加、滋賀県も東京と愛知に次ぐ人口増加率を記録するも、ほとんどの道県で減少した。かつては人口の増加傾向が続いていた宮城県でさえ、2000年代以降は減少に転じている。2016年及び2017年の人口増加数は東京23区が全国1位、大阪市が全国2位、札幌市が全国3位である。

アメリカ最大の都市であるニューヨーク市と比較すると、ニューヨーク市への郊外からの流入人口は56万人であるが、東京特別区部(23区)への流入人口は333万人と、ニューヨーク市のほぼ6倍の流入規模がある。また、東京都市圏(1都6県)の人口が3,460万人で、ニューヨーク都市圏の人口が2,136万人であり、首都圏の人口規模が世界的に見ても巨大である。

2014年10月18日、内閣府が公表した「人口、経済社会等の日本の将来像に関する世論調査」によると、東京一極集中を「望ましくない」と考えている人は48.3%となっており、全体の半数近くであった。

2010年国勢調査

2010年(平成22年)に行われた国勢調査の結果でも、より首都圏への一極集中が進んでいる。2005年(平成17年)から5年間で、人口が増加した都道府県は順に、東京都(+585,140)、神奈川県(+257,913)、千葉県(+160,657)、愛知県(+153,795)、埼玉県(+140,575)、大阪府(+45,730)、沖縄県(+30,909)、滋賀県(+29,911)、福岡県(+22,896)のみとなっている。南関東1都3県の人口増加数は1,144,285人となっており、首都圏にはわずか5年で広島市に匹敵する大都市が誕生したことになる。南関東以外の日本全国各道府県の人口増加分を合わせても283,241人しかならず(その多くは愛知県の増加分で占められている)、首都圏への一極集中傾向は全く歯止めがかかる気配がないどころか、首都圏以外の人口減少との対比でより加速している。さらに、自治体ごとの人口増加率を見ると、同じ南関東でも東京圏の外縁部では人口が減少しており、より東京圏内への人口集中が起きている。

2000年度(平成12年度)の国勢調査と比較すると、10年間での南関東1都3県の人口増加数は2,204,961人となっている一方、その他の地域では1,074,773人の減少となっていることがわかる。1990年(平成2年)の国勢調査と比較すると、この20年間の1都3県の人口増加数が3,826,625人であったのに対し、それ以外の地域では618,234人の増加にとどまっており、南関東1都3県への一極集中が極端であることを表している。

東京圏への流入地域

住民基本台帳人口移動報告の都道府県別人口転入超過数をみると、首都圏への一極集中の様相がうかがえる。首都圏1都3県への人口流入超過道府県は、東北地方新潟県が大多数を占めている。これは、長期的には1980年代より、短期的には1990年代のバブル崩壊以降、顕著な傾向であり、東北と関西の衰退の深刻化と東京一極集中・東京の発展が反比例しているとも見られる。1990年代後半から2000年代にかけての金融改革など一連の政府による構造改革により、また、東北地方及び新潟県は高度成長時代より、東京へ大量の労働力を提供している。その他の地域では東京への人口流入は収まりつつあったが、震災の影響が落ち着いたことと2020年東京五輪招致を契機に、再び東京への流入が急増しており、2015年(平成27年)の東京圏への転入超過は11万9357人となり、震災前の2010年(平成22年)の水準を大きく超えた。

2011年(平成23年)3月11日東日本大震災東北地方太平洋沖地震)以降、東北から首都圏への人口流入がより一層加速している。総人口が前年に比べて25万9千人も減少する中、全国で人口が増加した7都県のうち、南関東東京都神奈川県埼玉県が3つを占めており、依然として極端な東京とその周辺への一極集中傾向が続いている。

東京圏(東京都神奈川県埼玉県千葉県)の他地方に対する転入・転出超過数 (-は転出超過)

日本海側と東京との関係

元来、青森県津軽地方秋田県山形県庄内地方新潟県を中心とした東日本日本海側は、関東との間に奥羽山脈三国山脈といった険しい脊梁山脈が横たわっているという地形上の理由や北前船との関係から、江戸時代は特に近畿地方との交流が深く、北奥羽方言佐渡弁などの伝統的方言や伝統文化にも関西色が残っている。鉄道がなかった江戸時代までは人々の行き来も関東よりも北陸や関西との交流が盛んであった。しかし明治以降、交通網の整備で東京志向へと変わり、さらに高度経済成長期集団就職での首都圏への大量流入や、東北新幹線上越新幹線関越自動車道などの開通によって、戦後はますます東京志向が顕著となった。さらに山形新幹線秋田新幹線の開通がよりそれを促進させた。一方、日本海側を通り、東北から北陸や関西方面への最短ルートとなる日本海東北自動車道(日東道)などの建設も進められていものの、依然として整備は遅れている。また、北陸新幹線開業に伴う高速鉄道網の再編に伴い、新潟県内などの拠点間における旅客輸送の分断も指摘されている。

これらの解決策として東京や関東を経由しないで、前述した日東道や羽越新幹線のほか、新潟から大阪までのフリーゲージトレインによる新幹線直通運転といった交通インフラの整備による東北日本海側から関西方面などとの経済交流、活動を促進させていくという日本海国土軸構想もあるが難題も多いほか、東北各自治体の取組みも鈍い。しかし、新潟県は泉田知事を中心として、北陸新幹線完成を契機に関西との交流連携を重視していくことを表明しているなどの変化も見られる。

政治・行政

東京一極集中の一つの要因として、日本における長期的で全国視野の都市計画の欠如も挙げられる。1970年代から2000年代前半にかけて、東京一極集中を緩和させる観点から、政府の一部機関が筑波研究学園都市さいたま新都心に移転した。

小泉純一郎政権は「地方にできることは地方で」というスローガンの下に三位一体改革を推進したものの、地方交付税を大幅に削減し、「市町村合併特例法」を始めとする時限立法を制定して市町村合併を促したため、多くの市町村が合併した。

財政再建のため公共投資費用対効果の検証が厳しく行われ、採算重視となっていくことが想定され、インフラ整備で地方はますます不利になってきている。具体的には、東京は需要が多いために採算も取れるが、東京や近畿圏の都市部以外の地域は需要が見込み難く、採算が取れない場合が多いためである。

また、複数の地域に関わる幹線道路については、従来は国の答申にもとづいた第四次全国総合開発計画(四全総)により策定された路線などが日本道路公団により建設・運営され、通行料金のプール制により採算区間から不採算区間への一種の内部補助がなされていたが、近年は道路公団改革(民営化)の影響による新規建設の抑制や、予測通行量が少ない区間の建設についてはプール制の除外(新直轄方式など)とする事例もあり、事業の進捗に影響を生ずる場合もある。

また、公共交通が採算性重視で評価されるようになった結果、ローカル線鉄道路線バスが廃止または運営者を変更(鉄道のバス転換廃止代替バス等)する事例が増加している。

中央省庁の主導する政策にも東京一極集中が指摘されている。関西国際空港開港直前の1992年に開かれた「関西財界セミナー」の第五分科会では、運輸省(当時)の職員が関空第二期工事以降の地元負担を求めておきながら、1991年に運輸省航空局に設置された「首都圏第三空港プロジェクトチーム」の職員は、地元負担に難色を示した。当時の幹部は東京都に対する地元負担を求める考えを持っていなかったとされている。建設省(当時)の幹部は「霞が関の中央官僚は東京の問題を自らの痛みとして受け止める。各方面の不満や要求も直接身に降りかかる。その代わり業績もすぐ評価してもらえる」と指摘している。

国立施設の東京一極集中も指摘されている。新国立劇場建設に当たって、東京には既に国立劇場が運営されており、「地方につくると言う意見もあったが、ほとんど議論にならないまま、新宿に近く国有地があると言う理由で決まった」と文化庁の第二劇場準備室は述べている。地方の声は中央に届きづらく、「国は双眼鏡を逆さまにして地方を見ているのではないか」という声が年々強くなっている、と指摘されている。

本社機能

以上の要因のほか、工場や物流センターなどと比較すると広大な土地を必要としない本社機能(総務・企画・人事・労務など間接部門)は一極集中させやすい。

一つの現象として、関東地方のみならず、関東地方以外に本社を持つ企業まで、本社を東京に移転するケースが増えている。その地場産業や地域密着型企業が移転した場合、経済の空洞化が起こることが心配される。さらに、法人税収でも大企業が集中する東京とそれ以外の地域では著しい格差が生じており、是正が求められている。

たとえば近畿地方の歴史を見ると、江戸時代には、「諸国之台所」と呼ばれた大坂(大阪)以外にも、「近江商人」「伊勢商人」と呼ばれるように、近江八幡松坂(松阪)に商人の本店が多く集まっていた。明治維新以後は、東京と並んで大阪神戸などに大企業の本社が多く集まっていた。

しかし1990年代後半以降、金融ビッグバンによる業界再編やグローバル化競争を名目とした業界大手同士の吸収合併、買収などを契機とし、三和銀行(現・三菱UFJ銀行)、住友銀行(現・三井住友銀行)、日清食品住友金属(現・新日鉄住金)、住友商事住友林業丸紅サントリーなど大阪の大企業やニトリ加ト吉大東建託サークルKサンクストムス・エンタテインメントなど地方に本社を置く多くの企業が東京へ実質的な本社機能を移転させた。特に、大阪由来の総合商社は、そのすべてが2000年代までに東京に本社を移しており、7大総合商社のすべてが東京に集中する形となった。2本社体制を含めても、東京以外に本社を置いている総合商社は大阪と名古屋に1社ずつに過ぎない。

IT産業

インターネットは場所に関係なく世界中に情報発信ができることから、以前(2000年頃まで)はIT産業が地方活性化の手段として期待された。東京から離れた地域にもIT産業が集中する地域はあるが、全体的には首都圏にIT産業が集中する傾向が強い。

インターネットの特性や限界から、仕事では「直接顔を合わせる」ことが依然として重要であると考えられていることや、「ネットは断片的な情報としては早いが、現物を確認してその真偽を判断せねばならない」点が認知されていることがその背景にある。また、ネットインフラが人口密集地帯から優先して整備されるという事情もある。

企業の本社が首都圏に集中していることから、本社機能である情報システム部門や情報子会社は首都圏に集約化される傾向がある。そのため、データセンターの技術者(カスタマエンジニア:CE)を除いたITベンダーも首都圏に集中せざるを得ない状況となり、日本のIT業界の9割は東京に集中していると言われている。(情報通信業の上場企業の83.1%(130社中108社)が東京を中心とする京浜葉圏に立地している。)。

金融

メガバンクや大手証券会社は、物流コストをほとんど持たない上に、顧客(特に大企業)が集中し、かつ情報収集がしやすい東京都心に、以前から本社機能を集中させている。

証券取引所などにおいても東京証券取引所への集中が顕著で、二番手の大阪証券取引所、三番手の名古屋証券取引所、その他の地方証券取引所は、その上場企業数の減少に苦慮している。IT企業、ベンチャー企業においても、最初から東京の新興市場への上場を目指す傾向が強くなり、地方上場から「出世」していくという昔からのパターンは少なくなっている。

また、1967年の神戸証券取引所の廃止、2000年3月の新潟証券取引所広島証券取引所の廃止(東証への編入)、2000年7月の東証のテリトリー制の廃止などにより東証への集中が進んでいる。1998年に証券市場と店頭市場との住み分けが廃止されたことに対応して、東証以外の証券取引所でも、大証のナスダック・ジャパン(現ヘラクレス)、など、新興企業向け市場を開設したものの、上場企業の発掘は当初の期待通りには進んでいない。

株式売買高でもかつては東証のシェアは60%から70%程度だったが、ネット証券会社の急速な伸張などもあり、90%を超え、2003年には95%に達している。また、取引が少ないなどの理由により重複上場を廃止する企業も多い。こうした東証への過剰な集中は災害や事故には極めて脆い。1997年8月、2005年11月の東証のシステムダウンによる売買停止はこれを如実に示す事態となった。

中央省庁の意識の一例として2010年5月になされた報道によると、名古屋市にある中部大阪商品取引所が単独での存続が困難であることから大阪市にある関西商品取引所との合併協議を進めていた件について、経済産業省が難色を示したこともあり合併が困難になったとされる。報道によれば、両商取の理事長同士による会談の結果として合併が有力となったものの、同省が「商品先物市場の機能は東京に集約すべきだ」と否定的な見解を示したとされる。

2013年7月12日には大阪証券取引所東京証券取引所との経営統合により、株取引を東証に移管し、134年にもわたる大阪での株取引の歴史に幕を閉じた。

外資

特に日本の主要金融機関との取引が重要なゴールドマン・サックスドイツ銀行モルガン・スタンレーなどの欧州銀行、コンサルティングファームの進出は顕著で、日本の時価総額上位企業(TOPIX Core30TOPIX Large70)や三菱三井などの財閥系企業にとって無くてはならない存在になっている。

またIBMマイクロソフトオラクルNCRなどのIT企業、LOUIS VUITTONエルメスなどの高級ブランド店も首都圏に日本の本部となる部署を置いており、日本企業がこれらの企業と取引をするコストの面でも、更に集積を発展させる要因となっている。

マスコミ

東京都に本社を置くマスメディアによる全国紙は世界的に見ても発行部数では圧倒的な存在であるほか、キー局制度の確立により、大手新聞社とテレビやラジオといったメディアネットワークがクロスオーナーシップとしてすべて東京に拠点を置いており、中央官僚と密接に結びついた記者クラブを通し全国へ向けて発信する体制が確立し、東京からの情報が瞬時に全国に流れるようになった。このような体制は報道のみならず芸能や文化にも影響しているほか、出版業界も東京への一極集中が見られる。

地形的要因

東京を中心に世界最大の都市圏を形成しえた根本要因は、必ずしも経済的な事項だけではない。広大かつ比較的平坦で居住に適する洪積台地が広く、開発余地が大きかった関東平野の存在も都市圏拡大に欠かせないものである。現に1960年代の高度経済成長期においても首都圏への一極集中が叫ばれていたが、その頃近隣の神奈川県でさえ人口は400万人、埼玉県、千葉県は200万人強に過ぎず、東京都多摩地区にも雑木林や荒れ地が至る所に見られるほど土地開発に余裕があった。一方、狭い平野を山地丘陵に囲まれた京阪神圏はすでに土地の開発に余裕がなくなっていた。そのため、本来は居住に適さない丘陵地帯を無理に切り開いたり、市街地では地下にスペースを求めるなどの開発をせざるを得なかった。

交通

交通網にも、集中することで利便性が高まる面がみられ、また東京一極集中を前提とした経済活動は、交通網にも大きな影響を与えている。

東京近郊の鉄道網が次々と東京に乗り入れすることにより、東京の通勤圏は拡大の一途をたどった。1990年代半ば以降、いわゆる都心回帰の現象により通勤圏の拡大は止まっている。しかし、業務機能が集積した都心を中心として、そこから郊外に鉄道や道路が伸びる放射状の交通網が形成されているため、ラッシュ時などの満員電車や交通渋滞については、以前より緩和されているものの、根本的に解消される見通しは立っていない。

関東平野の外側を迂回する交通ルートについては、道路網が比較的整備されているのに対し、鉄道網はあまり整備されていないほか、路線によっては規格も低い。

空路では成田国際空港に国際線が集中している。また、国内線では羽田空港が全国各地の空港を結ぶ一大拠点となっているが、その便数の多さから飽和状態となっていたことから、全面的な沖合展開および、その後に新たにもう1本の滑走路を建設するなど、施設の増強が続いている。上記の両空港は、関西にある2つの空港とともに混雑空港に指定され、利用にあたっては特に許可が必要である(羽田空港発着枠も参照)。

高度成長以降、新幹線や高速道路など東京を中心とするインフラ整備が進められてきた。各地方から東京への利便性が上がるとともに、地方経済・活力が東京へ吸い取られるストロー現象が起き、東京一極集中に拍車をかけているとも言われている。また、東京へ向かうインフラ整備は進んだ一方、東京以外の地域へのインフラ網の整備は遅れているともされる。

新幹線とストロー効果

新幹線建設は特に東京一極集中との関連が高く、東海道新幹線東北新幹線山形新幹線秋田新幹線上越新幹線北陸新幹線のいずれも、首都圏との所要時間が3時間以内程度の地域では東京へのストロー効果を生み出し、新幹線開業により東京に本社を置く大企業の地域支店が集約された一部の支店経済都市を除けば、例外なく地域の衰退、若者や青年層の首都圏への人口流出を招いている。2014年度に完成した北陸新幹線でも歴史的・文化的に見ても関西圏とのつながりが深く、旅客流動においては東京圏よりも関西圏との方が多い北陸地域の東京圏化が進み、ストロー効果を生み出すものと懸念されている。また、2015年度に開業する北海道新幹線の函館延伸やJR東海が建設を進めている中央リニア新幹線でも同様な東京へのストロー効果を生み出すとされている。

皇室

明治天皇大正天皇昭和天皇と、近代になって東京に生活の場を移してからの天皇も、即位の礼に関しては京都府の京都御所に戻り行っていたが、1990年(平成2年)の今上天皇の即位の礼は、日本史上初めて東京の皇居で行われた。

問題点

東京一極集中がひき起こしている問題点としては以下の点が指摘されている。

過密

依然として劣悪な住宅環境、慢性的に渋滞する道路、殺人的な通勤ラッシュなど、過密問題を引きずっている。

2006年には、東京湾沿岸の送電線が一箇所切断されたことにより、半日間首都機能が麻痺する2006年8月14日首都圏停電が発生した。首都機能の麻痺は経済活動に打撃を与える危険性が高いが、過密な東京都区部を避けて、近隣の神奈川県埼玉県千葉県多摩地域などに移転する政府機関や企業もある一方、大企業の本社の地方移転は進んでいない。

また東京は太平洋側の平野部に位置するために、が少ないという気候的特徴を持っている。本来は災害に強いはずのインターネットも、ネットワークを相互接続するインターネットエクスチェンジが各地域には一応あるものの東京に一極集中しているため、脆弱であると指摘されている、東北地方太平洋沖地震によって誘発される危険性が高まったとされる。なお、首都圏がある南関東はプレートの境界線に位置するため房総沖相模沖関東地震)など巨大地震の巣窟となっている。

東京圏以外の各地の衰退

東京圏に人・モノ・資金・情報・サービス・機能・娯楽が集中することにより、東京圏以外は経済的に衰える地域が多い。大学の卒業生や各界の著名人が、地域に留まらず、東京へ多量に流入している。特に、平成以降は企業の東京への本社機能集約の結果として、就職先は東京というケースが激増している。国内において第2の規模の大都市圏であり昭和の頃にはほとんどが地元の企業に就職していた京阪神圏の大学の卒業生でさえ、就職は首都圏というケースが2000年以降は急増している。その結果、定住先が東京圏となり、人口流入も非常に多い。長期的には、地域の優秀層が空洞化すると次世代の優秀層が薄くなり地域の停滞が深刻化する恐れもある。東京圏にかろうじて対抗できるだけの経済力と人口がある京阪神圏・中京圏以外の地域ではなおさらこの事態が悪化することもあり得る。

資産格差の発生

東京への人や企業の集中、集積の経済による生産性の向上は地価や賃料の上昇をもたらし、東京の地価が地方の地価に比べて大きく上昇することで、既に東京で土地を持つ者とそうでない者との間に大きな資産格差を発生させるでは約700万人までは大きいほど富裕であることを意味するが、その限度を超えると大都市圏の規模と所得は負の相関関係になるとしている。

莫大な電力供給やインフラ整備の必要性

人口が増え、郊外に加速度的に都市圏が広がることにより、鉄道網、道路網など莫大なインフラストラクチャー(インフラ)整備が必要となるが、都心部の土地の価格は比較的高値であることから、インフラ網の整備には巨費を投ずることになる。また、大都市圏化による通勤時間の長時間化は労働生産性の低下をもたらす。

東京一極集中を支えるためには膨大な電力供給が必要となる。しかし、それを支えるための原子力発電所は消費地である首都圏から遠く離れた福島県新潟県(ほか、青森県にも建設中)に立地している。

日本国内

日本では第二次世界大戦後、池田内閣が1960年に所得倍増計画において太平洋ベルト地帯構想を打ち出したが地方の反発にあい、それを受けて1963年に策定された全国総合開発計画(一全総)では、「地域間の均衡ある発展」を掲げた。続く1969年の新全国総合開発計画(二全総、新全総)でも、新たに大規模工業開発地域を定め、工業生産の核となる地方地域開発を狙った。そして第三次全国総合開発計画(三全総)が策定された1970年代には、革新自治体の台頭もあり、地方の時代と呼ばれる中央集権から地方分権を志向した主張が盛り上がりを見せた。

1987年の第四次全国総合開発計画(四全総)では東京一極集中への対策として、明確に「多極分散型国土」を形成することを国土利用、開発の指針とした。これを受けて翌年の1988年には多極分散型国土形成促進法が成立し、国に対し東京からの国の行政機関等の移転の努力、ならびに民間に関しても過度の集中を避け、国土への適切な配置を図るために必要な措置を図ることが定められた。

1998年の21世紀の国土のグランドデザイン(五全総)では、これまでの拠点、極による日本国土全体の発展から、国土軸という地域的まとまりを重視し、またその趣旨に合致するように、中央による下達的な地方の開発から地方の自立、地方主体の国土利用を目指すこととした。高度経済成長期以降、国の国土に対する方針は太平洋ベルトへの工業の集中、後に東京一極集中という問題に対して、地方の意見や批判も踏まえ、目標としては、一全総から五全総まで一貫して集中の解決を目指していた。

1990年代には首都機能移転論争もあったが根強い反対論が沸き起こり、その後完全に立ち消えになった。他にも道州制地域主権など地方分権論争も活発化した。東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)による混乱から、過剰な東京一極集中への危惧も出始めており、副首都構想なども提起されているものの、国としての具体的な対策はほとんどとられていない。また、震災以降は特に被災地である東北地方からの人口流入が急増しているため、依然として東京への一極集中は続いている。日本経済団体連合会(経団連)やマスメディアの反応も非常に鈍いものがあり、東京一極集中是正の必要性についてはほとんど取り上げられることはない。

それどころか、震災による影響が一段落し始めた、2013年以降は、積極的に地方の若者に首都圏での就職活動が行いやすいように、政府としての後押しも始まったり、東京都の法人税を下げ、東京に企業の集積を図る国家戦略特区の構想さえ出てきており、東京とその周辺への一極集中の是正は全く図られていないどころか、むしろ国策で東京一極集中をより積極的に促す政策が議題の中心になっている。

人口転入超過数の統計を見ると、関東地方の外側から東京への人口転入超過数が多い地域として、関西地方東北地方全域や新潟県を中心とする地域が最も多く、これは東北地方の衰退や関西経済の地盤沈下と東京一極集中が反比例している証拠と考えられる。したがって、地域企業による自立的な経済活性化政策、バブル以降相次いで東京へ本社機能を事実上集約化した企業の創業地への出戻りによる経済の復活政策が東京一極集中問題解決のヒントとなると言えるが、東京に本社を移して売り上げやイメージが向上したとのデータもあり、企業側のメリットも考えると一筋縄ではいかないと言える。

企業の取り組み

企業の取り組みとして、東京に置いていた本社機能を、東京以外の地域に移転させる動きが見られる。移転先は、創業地や工場・開発拠点がある地域などである。

  • 中越パルプ工業は、2009年3月23日に営業部門と一部機能を除き本社機能を東京都中央区銀座から創業の地である富山県高岡市に移転し、高岡本社として業務を開始している。
  • 東洋ゴム工業は、2012年4月末に東京本社の拠点機能(一部を除く)を大阪本社に移設、統合した。
  • YKKグループは、北陸新幹線が金沢まで開業するのにあわせ、2015年春を目途に富山県黒部市に本社機能の一部を移転させる。これに伴い、黒部市内に節電型の住宅を約250戸建設する。
  • アクサ生命保険は、東日本大震災を契機に2014年度を目途に本社機能の一部を札幌市に移転し「札幌本社」を現在札幌市に建築中の「札幌三井JPビルディング」に置くことを明らかにした。

日本国外

首都一極集中による弊害を絶つために様々な取り組みが行われている国もある。その形式は主に「政経分離型」と「機能分散型」の2種類に分けられる。

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国では元々国の成り立ちもあって都市ごとに機能が分担されている。首都のワシントンD.C.を始めとして、各州の政府所在地は、必ずしも州内最大都市とは限らない。国家の中心地を見ると、政治がワシントンD.C.、経済がニューヨーク市となっているが、ニューヨーク州の州政府は、ニューヨーク市ではなくオールバニに置かれている。このような「政経分離策」により、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が発生した際には、国家機能の潰滅という最悪の事態を回避することができた。

また、ワシントンD.C.やニューヨーク市以外の地方都市にも、製造、流通、金融などの大企業の本社が分散している。例えば、スポーツ用品販売大手で知られるナイキは、オレゴン州郊外に本社を構えている。カリフォルニア州の都市であるサンノゼ近郊にはデルオラクルアップルグーグルなどIT関連の大企業本社が多数立地している。また、中西部の中核都市であるシカゴは、CBTCMEなどの世界的な金融取引所を擁し、アメリカ第二の金融の中心都市である。他にもアトランタのコカ・コーラ、リッチモンドのフィリップモリス、シャーロットのバンクオブアメリカ、シンシナティのP&G、セントルイスのモンサント、シアトルのボーイング(現在、本社はシカゴに移転)など枚挙に暇がなくこれらの企業はグローバル化によって成長するとともに都市の経済を牽引してきた。

ブラジル

ブラジルでは、サンパウロリオデジャネイロの両市の過密が問題となったことから1960年代にアマゾン内陸部に新首都ブラジリアを建設した。しかし、ブラジリア建設に伴う莫大な費用が政府予算を圧迫し、1970年代の経済危機を深刻化させる一因ともなった。

韓国

韓国も、日本と同じく首都圏(ソウル特別市仁川広域市京畿道)への一極集中が進んでおり、京畿道の人口は1000万人を越え、ソウル特別市の人口は900万人を超えている。首都圏(ソウル・仁川広域市・京畿道)の人口は、世界でも東京圏に次ぐ2,300万人である。しかし、ソウルは北朝鮮との軍事境界線に近く、朝鮮戦争において占領されたという苦い経験もあるため、常に有事に対応できる体制作りが進められてきた。

その一環として、政府機関の一部がソウル、京畿道果川市から韓国中部の世宗市大田市に移転している。また世宗市の建設と並行して、全国各地の道・広域市に「革新都市」を建設して、各省庁の下位機関、外局などを移転している。

日本で行われている方策は韓国のような「機能分散型」であるが、分散は70km圏内に留まっている。そのため必ずしも一極集中状態の是正や緩和にはつながっていない。

オーストラリア

1901年にイギリスから独立した際にシドニーメルボルンで首都の位置争奪による対立が起きたが中間地点のキャンベラに首都を置くことで終息した。日本でも、当時東京都知事だった石原慎太郎が反対の声を上げたことからも、同じように候補地と対立が起きると懸念する意見もある。

南アフリカ共和国

都市機能分散の象徴として、三権を3つの都市に分散して置いている(行政府はプレトリア、立法府はケープタウン、最高裁判所はブルームフォンテーン)。

ドイツ連邦共和国

ドイツ再統一に伴い、連邦政府の首都をボンからベルリンに戻す決定がなされた。この際、すべての首都機能をベルリンに集約するのではなく、連邦政府の各省庁について母体の配置をベルリンとボンに振り分け、その上で各省庁の内部部局をそれぞれの性格によって、ベルリンに置くものとボンヘ置くものに分けるという「混合モデル」と呼ばれる方法が採用された。 なお、ドイツには欧州中央銀行の置かれる経済都市フランクフルトや、南部の中枢都市としてミュンヘンが置かれるなど、日本と同じ程度の国土面積であるが積極的に地方分権が実施されている。

カナダ

イギリス系のトロントとフランス系のモントリオールが国内の2大都市であるが、両大都市の中間地点にあるオタワに首都を置いた。当時わずか2万人に満たない都市であったが、首都建設により開発が進められてきた。トロントは金融業の拠点が、モントリオールにはITやハイテク産業(ボンバルディア等)の拠点が置かれている。また、石油産業の拠点はアルバータ州エドモントンカルガリーに置かれている。カナダは各州に州知事ではなく首相がおり、アメリカ合衆国よりも地方自治の権限が強い連邦制を敷いている。

スペイン

首都はマドリードであるが、第二の都市バルセロナは世界的に知名度のある観光都市であり、1992年に首都に先がけてバルセロナオリンピックを開催した。バルセロナのあるカタルーニャ州では独立志向が強い。

カザフスタン

同国最大の都市アルマトイに首都が置かれていたが、地震のリスクや中国国境に近いなど地政学的な見地、そして北部に多いロシア系住民の独立運動が起きる可能性を見越し北部に新首都アスタナを建設した。

中華人民共和国

首都は北京市、最大の経済都市は上海市であるが、省単位で総生産が最も多いのは広東省(約70兆円)である。その他、天津市成都市重慶市など、数百万単位の人口を有する大都市が各地方に分散しているため、一極集中はあまり問題となっていない。しかし、最近の経済発展によって、北京市・上海市・広州市などの大都市圏への流入が急増している。

ロシア連邦

首都であるモスクワに人口が偏在しすぎたため、第二の都市サンクトペテルブルグに憲法裁判所を移転した。近年では国内第3の都市である西シベリア地方のノボシビルスクや極東の拠点としてのウラジオストクの開発を国家プロジェクトとして力を入れている。

中華民國 (台灣)

東京一極集中』に 関連する人気アイテム

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減

5つ星のうち 2.0抽象的すぎる

(参考になった人 6/7 人)

データを使って、関東圏への人口流入そして出生率の低下による人口減少を示そうとしているのはいいと思います。
ただ、この本は地方から人口が流出しているという事実を確認したのみで、その事実に対する対策が薄っぺらい気がしてなりません。
この本が問題提起のみを目的とした本ならば、客観性とデータの説得力において満点なのですが、、
国民の意見、立場に立った本というよりは、政策を考える側の人の願望に満ちた本だと個人的に感じました。
コンパクトシティ、40代になってからの地方移住など、面白いアイデアはいくつかあるので、そこをもう少し深く掘り下げて欲しかったです。
と言っても、まだ対話篇は読んでないので、読んでみようと思います。

地方の衰退はかつてよりよく耳にする事柄ではあるが、これが大きく日本の衰退につながっていくことが理解できた。
特に少子高齢化との関わりについては、個人個人ではいかんともしがたいことであるが、なんとかしなければと大きく危機感を抱かせる。
日本の中枢が東京に集中しているため地方の実情はわかりにくく、地方議員も地方の上流階級者であるため実は何もわかっていない。
20年30年先を見据えた対策が必要なのであるが、政府も無策、国民も無関心ではどうしようもない。
乗っているベルトコンベアーの先にポッカリと穴が開いてるのに何もできないような無力感を感じた。

より多くの人に知ってほしい事実が書かれています。

5つ星のうち 4.0問題提起の書

(参考になった人 1/1 人)

全国の市区町村について、2010年と2040年の推計総人口と若年女性人口の比較から見えてくるものを分析し、地域の将来を、期待や願望ではなくて、データに基づいて考えていかなくてはという問題提起の書。放っておけば、深刻な状況になるという警告が書かれている。それではこれからどうすればよいかは、いくつかの事例が紹介されているが、全国一律の解決策があるはずもなく、地域の特性に応じて それぞれの市区町村や都道府県、また、国で考えていかなくてはいけないということだと思う。その点はちょっと物足りない気もするが、政策的な対応がないと、個人の努力や責任だけでは解決できる問題ではない。政治や行政に携わっている人たちにぜひ読んでもらいたい。

地方消滅 東京一極集中が招く人口急減

5つ星のうち 2.0抽象的すぎる

(参考になった人 6/7 人)

データを使って、関東圏への人口流入そして出生率の低下による人口減少を示そうとしているのはいいと思います。
ただ、この本は地方から人口が流出しているという事実を確認したのみで、その事実に対する対策が薄っぺらい気がしてなりません。
この本が問題提起のみを目的とした本ならば、客観性とデータの説得力において満点なのですが、、
国民の意見、立場に立った本というよりは、政策を考える側の人の願望に満ちた本だと個人的に感じました。
コンパクトシティ、40代になってからの地方移住など、面白いアイデアはいくつかあるので、そこをもう少し深く掘り下げて欲しかったです。
と言っても、まだ対話篇は読んでないので、読んでみようと思います。

地方の衰退はかつてよりよく耳にする事柄ではあるが、これが大きく日本の衰退につながっていくことが理解できた。
特に少子高齢化との関わりについては、個人個人ではいかんともしがたいことであるが、なんとかしなければと大きく危機感を抱かせる。
日本の中枢が東京に集中しているため地方の実情はわかりにくく、地方議員も地方の上流階級者であるため実は何もわかっていない。
20年30年先を見据えた対策が必要なのであるが、政府も無策、国民も無関心ではどうしようもない。
乗っているベルトコンベアーの先にポッカリと穴が開いてるのに何もできないような無力感を感じた。

より多くの人に知ってほしい事実が書かれています。

5つ星のうち 4.0問題提起の書

(参考になった人 1/1 人)

全国の市区町村について、2010年と2040年の推計総人口と若年女性人口の比較から見えてくるものを分析し、地域の将来を、期待や願望ではなくて、データに基づいて考えていかなくてはという問題提起の書。放っておけば、深刻な状況になるという警告が書かれている。それではこれからどうすればよいかは、いくつかの事例が紹介されているが、全国一律の解決策があるはずもなく、地域の特性に応じて それぞれの市区町村や都道府県、また、国で考えていかなくてはいけないということだと思う。その点はちょっと物足りない気もするが、政策的な対応がないと、個人の努力や責任だけでは解決できる問題ではない。政治や行政に携わっている人たちにぜひ読んでもらいたい。

都心集中の真実――東京23区町丁別人口から見える問題

5つ星のうち 3.0提言の中身がひどい

(参考になった人 6/6 人)

三浦さんの街や家に関する本はほとんど読んでいます。この本の第4章までは納得感を持って読めましたが、残念ながら第5章の「郊外に可能性はあるか?」の内容があまりに雑で驚きました。多摩センターにタワマンを建てまくると言っても、所沢をはじめ郊外のタワマンの安さを見ればそんなことが有効でないことはすぐに理解できるはずです。また郊外に雇用を増やすと言っても、住人同士のサービス産業による雇用くらいでは、大学すら都心回帰している時代にはとても効果があるとは思えません。
専業主婦がいなくなり長距離通勤を嫌う人が増える以上、また都心にマンションが次々に供給されるようになった以上、郊外の衰退を押しとどめることはもはや不可能でしょう。

郊外に職場を持つ人達だけで郊外を発展させることが不可能なことは、全国の過疎地を見れば明らかです。
首都圏の住宅問題が昔から通勤する人達の問題であるということを三浦さんも十分認識されていると思いますが、人を傷つける事実は正直には書きにくいのかもしれません。

三浦展さんが人口減少が急激に進む我が国の中で東京23区の人口が増え続けている現象を町丁別に詳しく分析した新著を出しました。23区人口は2035年には980万人まで増え続けます。しかしその内実はミクロに見ると思いがけないことが分かるのです。例えば江東区東雲1丁目だけで子供が2400人も増えています。女性と子供・外国人・金持ちが人口増加の火付け役です。まあこのような事例が限りなく列挙されていて、この新書版の小さい本を読むだけでここしばらくのこの都市の動きを予測することが出来ます。それにしても三浦さんは一人でコツコツとデータを分析する名人だなあ~。その粘りにつくづく感心します。建築家はどうしても直感的にものを考えるので読めない部分が多くなるのですがこういう社会科学系の方の物の見方には教えられることが多々あります。

楽しいんですけど、政府によるデータは丁寧に朗読する一方で、他から引用してきたデータをクロスさせるときなど強引な推論でまとめる場面が散見されますね。 そこは丁寧にやらないとこの本の良さがなくなってしまうと思います。 最後のほう、ヤケクソになってきたのか「!」が乱用されてビックリしました。 あと終盤の多摩センターにタワマン20本建てればいいよ!ってのは暴論すぎますよ。 締め切りが迫ってたんですか?もともと持論はなかったんですか…? オススメはしません。 真実、っていうかただのデータの羅列に近いです。 深く掘り下げてもないですし。

めちゃくちゃ売れてるマネー誌ザイが作ったノンフィクションマンガ!日本の「老後」が崩壊する日

内容が濃いのに、1時間ちょっとで読み終えることが出来て、超便利。 何十年も漫画は読んでいなかったけれど眠っていた集中力が蘇りました。 漫画のチカラは凄い。 (笑) 定年を控えて、どの話題も身近に感じるものばかりですが、これからの人生を与えられた公共サービス、制度に全部乗るのはゴメンナサイと直感では感じた。 後は自己責任と言われようが、老後の人生は自分の勘を信じて生きてみよう。

小難しい理屈を書いた時事評論書ではなく、そうした評論署に書かれて いるのと同じ内容を漫画にして、分かりやすく面白く(恐ろしく?)描い ているのはよいと思った。 「日本の老後が崩壊する日」という絶望的なタイトルだが、崩壊を防ぐ 為の対策(それが有効かどうかはともかく)も描かれており、読者を奈落の 底へ突き落すような内容ではない。

おどろおどろしいタイトルですが、内容としてはネットやテレビなどで報道されていることと同じです。 各セクションの内容も表面的である程度知識のある方には全然物足りないでしょう。 ただし財政や高齢化にかんするテーマが網羅的にコンパクトにまとまっている 漫画なので本が読みたくない人にはお勧め

東京一極集中』by Google Search

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