対レイシスト行動集団のまとめ情報

対レイシスト行動集団』の解説

対レイシスト行動集団(たいレイシストこうどうしゅうだん、Counter-Racist Action Collective、略称C.R.A.C.(クラック)は、「レイシストをしばき隊(レイシストをしばきたい。略称しばき隊)」を起源とする日本市民活動団体。名前の由来は「レイシスト(差別主義者)」+「しばきたい」と「隊」からの造語であり、在日特権を許さない市民の会などの右派系市民団体を「レイシスト」と断じレイシストをしばく活動を「カウンター」と称して、在特会等への右派系団体に対するカウンター活動等を行っている。

概要

2010年頃から在日特権を許さない市民の会(在特会)などへ対抗する「カウンターデモ」に参加していた野間易通が主催者となって発足した。

団体側の見解としては、2013年1月12日に「在特狩り行きたいな」と野間易通がツイートし、「レイシストをしばき隊(レイシストをしばきたい。略称しばき隊)」を結成したとし、同年2月9日に同団体が「レイシスト」と糾弾する在特会に対しての初めてのカウンターデモが行われたとしている。在特会に対する暴力行為を展開した。また在特会を衰退させることを目的としている。この経験を踏まえ、現在は しばき隊が「ファシスト」と位置付ける安倍政権に対する糾弾活動を行っている。C.R.A.C.はしばき隊、プラカ隊、署名隊など反韓デモの「カウンター」として様々な一派がこれまで存在していたものが渾然一体となった団体であるとしている。

デモを行う際には、管轄の警察署にデモ行進の時間や場所を届け出て使用許可を得なければならないため、本来であれば、カウンターデモを行う場合に、同じ時間に同じ場所でデモを届け出る必要があるが、警察は異なる2団体に許可を出すことはしないため、しばき隊が「単なる歩行者である」などと主張して行うカウンターデモは違法行為である可能性が高い。国会議員の有田芳生は頻繁にしばき隊のデモに参加していたが、ときには路上に寝転ぶなどしてデモの妨害をし、警察が安全性を考慮してデモ主催者にデモ中止を要請する事態となったこともある。警察がしばき隊の違法デモを検挙できなかったのは有田芳生がカウンターデモに参加していたことと関係があるとされる。

桜井誠は、しばき隊の資金源は、在日本大韓民国民団から某政治団体へ寄付された資金が不動産会社を経由して渡ったものであると主張している。

活動

公式サイトでは、在日特権を許さない市民の会ネット右翼をレイシズムであると主張し、レイシズムを説教し、「街頭行動、言論、写真、アート、音楽、署名、ロビイング、イベント、学習会その他、必要なあらゆる方法でレイシズムに対抗」することを活動目的としている。

在日特権を許さない市民の会等が行うデモや街頭宣伝に対して、沿道から中指を突き立てたりプラカードを掲げたり、拡声器で「(レイシストに対して)帰れ!」「帰れや!クズ!ボケ!カス!」「ゴキブリレイシストども!」「日本人として恥ずかしいわ!アホ!」。

2013年2月22日に、日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワークが大阪府曽根崎警察署長あてに、「日本軍「慰安婦」問題に対するヘイトスピーチを容認、便乗した大阪府警の弾圧に抗議します」と題した抗議文を提出する活動に賛同している(抗議文は受け取り拒否されている)。

2013年6月のデモで、中指を突き立て刺青姿の男組と共闘して怒鳴りつける「暴力的な動画」をインターネットで公開し、より多くの抗議デモ参加者の動員を図っていた姿が報じられている。

2017年7月に、秋葉原で安倍晋三のスピーチ時に、しばき隊が制作した「安倍辞めろ」という横断幕を掲げて、カウンターを行った。

当事者

  • 「お前らこそゴキブリ」「死ね」等の罵声で差別デモへの対抗運動を行っており、汚い罵倒の応酬ではなく他の手段を取るべきとの朝日新聞の指摘に対し、野間は差別的表現に対しては上品で冷静な議論ではなく怒りを持って叫ぶのが正常であるとして運動の正当性を主張している。野間は、カウンター(対抗活動)の特徴を「少数者の在日を守るためではなく、社会の公正さを守るために闘う」という理念にあるとし、逮捕者を出したことは活動の失敗としつつ、「カウンターを通じて反対意見があることが目に見えて伝わる。抗議が下品になってはいけないが、カウンターは、世界的に見れば通常の平和的な意思表示だ」と強調した。
  • 「「しばき隊」の最初期のメンバー」であり、C.R.A.C.や男組の弁護人を務める自由法曹団常任幹事の神原元は、自著の中で、レイシストのデモ本体ではなく、その後の非合法な「お散歩」を阻止するために結成された「しばき隊」は、2013年2月9日のカウンターデモが「最初で最後のミッションだった」とし、後の「プラカ隊」や「ダンマク隊」「署名隊」「知らせ隊」らが加わった、2013年3月31日のカウンター行動を「もっともすばらしかった」と評価、有田芳生の著した上記エピソードを援用した。当事者適格の概念から法律家として常に想定する「被害者」の味方、すなわち「在日の人々を守る」のではなく、野間易通曰く、自らしばきたいからしばき、「差別に反対し、日本社会の公正さを守る」ことを任務としたカウンターは「『在日』対『在特会』というという構図を避」け、共生社会としての「日本社会」対「レイシスト」の構図をつくり上げたとして「この意味は大きい」とした。「属性を理由とする差別的表現」ではない単なる「罵倒」や「罵声」はヘイトスピーチではないと言及、逸脱行為に対しては素直に認めて改め、黙秘しない方針を表明し、自己の方針は「カウンターの中では概ね支持と理解を得てきた」とした。
  • 野間易通は、神原元のインタビューに答え、2013年のカウンターについて、一番貢献したのは「プラカ隊」であり、「「しばき隊」の「しばく」などはもっとも弱い力の行使なんじゃないでしょうか(笑)」と述べた。なお、野間易通と神原元は「ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会」の出版した著書にもコメントを寄せている。
  • 野間は、カウンター活動を行う人々のすべてがメンバーではなく、メンバーの数十人を除いてネット上の告知を見るなどして自然に集結した人々であるとしている。
  • 新潟日報報道部長の壇宿六(闇のキャンディーズ)と名乗る人物によると、しばき隊の活動には日当が出るといい、しばき隊員として「東京大行進」に参加した際の日当は最後まで歩くと3万円であり、ノイエホイエこと菅野完が担当であった。
  • 在日本大韓民国民団(民団)の機関紙「民団新聞」によると、野間は「行動する保守」を「革新勢力」と呼んでいるといい、しばき隊側は「戦後民主主義を守っている保守派」と称しているという。民団新聞によると、野間は「日本は戦後、リベラルな民主主義国家としてやってきた。」と主張しており、カウンター等を通し行動する保守側の行動等について「それ(リベラルな民主主義国家)を根底から壊すようなことは排除し、絶対につぶさなければならない」と述べているとされる。2014年には、自身の所属するソウル・フラワー・ユニオンと、ECDたちラッパーが参加した、C.R.A.C.とのコラボレーション作品を発表している。
  • 井手実は『ヘイトスピーチに抗する人びと』の書評記事(しんぶん赤旗)において、野間易通のスタンスを「被害者に寄り添い支援する運動を否定するのではなく、『ヘイト・スピーチは社会的な公正さを破壊するものだから、NGなんだ』ということだ」と要約し、「それは怒りを率直に伝えるうえで、とてもシンプルで当たり前のものだ」と評価している。
  • 有田芳生は、既存の運動体・政党を「合法主義(法規に反しない手段で社会変革を成す立場)のあまり、闘わない」、「きれい事と口先だけの人権派」と批判し、しばき隊および男組などの関連団体は「ぎりぎりまでやってくれる」と評価した。

また、野間は、「彼(ニューズウィーク記者)は行動保守や在特会への批判はほとんどせず、それに対抗する側のあら探しをして、それもまた差別だと言っているわけですが、普通に考えて。先にきちっと断罪すべき“悪”があるでしょ?カウンターの批判は大いにやるべきだけど、ああいうバランスを欠いたものを見ると、彼の目的が反レイシズムでも反ヘイトでもないのは明らかでしょう。記者と『ニューズウィーク』はヘイトに加担したにすぎない」などと反論している。

これに対して野間は「上品な左派リベラル」の抗議行動は「たとえ正論でも人の心に響かない」とし、「自分たちのほうに正義がある」「ヘイトスピーチ対カウンターというのは“正義と正義のぶつかり合い”ではない。」「この問題をそういうふうに捉える時点であなたたち(朝日新聞)は間違ってますよ。」などと反論している。

個人

  • 池田信夫は、しばき隊の「カウンター」を「街頭で在特会に罵声を浴びせる活動」と述べている。
  • 金沢大学の仲正昌樹教授は、在特会としばき隊の関係について「メディアと警察に守られながら過激さを競い合うコントそのもの」と批判している。このうち、桜井を含む在特会側2名としばき隊側3名の計5名は勾留延長されず、48時間以内に釈放され、残る在特会側2名としばき隊側1名の計3名は罰金10万円の略式命令となった。
  • 2014年1月18日 - 午後3時10分ごろ、東京都港区六本木の路上で、在特会主催のデモに反発し、デモ隊に自転車で突っ込み、在特会会員の21歳の男性に体当たりするなどの暴行を加えたとして、この団体の関係者であるとされる東京大学に在籍する22歳の大学生の男が現行犯逮捕された。男はデモ隊の反対側の歩道から自転車で車道を横断して突入し、警戒中の同署員に取り押さえられた。この日のデモには約200人が参加し、反対派も約60人が抗議活動をしていた。なお、逮捕された男は、暴行はしていないなどと容疑を否認していたという。

桜井誠『大嫌韓時代』 の撤去騒動事件

桜井誠の著書である『大嫌韓時代』がベストセラーになっていたため、複数の書店で撤去させようとして事件を起こしている。

Facebookにおける個人情報の無断公開

2015年11月3日、Facebook上ではすみとしこのイラストを評価した人物の400人の氏名、居住地、勤務先、出身校などの個人情報の一覧をネット上に公開された。実行人物である対レイシスト行動集団の構成員、ハンドルネーム「反安倍 闇のあざらし隊」が、千葉とかつて不倫関係にあったF-Secure幹部職員であったことが、過去の千葉のツイートがきっかけとなって特定された。F-Secure社は社内調査の結果、当該人物がFacebookで個人情報を晒した人物と一致するか不明のままとしながらも、該当人物の依願退職を公表している。

この元F-Secure幹部職員が千葉に送った「ぱよぱよちーん」の語はネットで流行し。

C.R.A.C.の反応

C.R.A.C.公式Twitterアカウントは、F-Secure社の対応に対し、「こういう理屈もへったくれもないやつらが集団でめちゃくちゃなことをしてきたとき、役所や企業が簡単に屈するのは非常に問題があるんだよね。「セキュリティ」って、そういうことをきちんとしないと何のために何を守るのかわからなくなる。電子データだけ守れればそれでいいんかい。狂ってる。」とコメントしている。

新潟日報報道部長ツイッター中傷投稿事件

対レイシスト行動集団の構成員であるハンドルネーム「壇宿六」が、新潟水俣病弁護団長をつとめる高島章弁護士のTwitterに、「うるせーな、ハゲ!はよ、弁護士の仕事やめろ。プロのハゲとして生きろ。ネトウヨ弁護士。クソ馬鹿ハゲ野郎!」などと暴言を吐いた後に身元が明かされ、謝罪している。勤務先が新潟日報の報道部長であったことが報道され、2015年11月25日付で懲戒休職処分(無期限無給)とし経営管理本部付とする異動人事が行われた。

しばき隊リンチ事件

週刊実話』2016年5月12・19日合併号に掲載された記事「暴力事件を増加させそうな【自公提出】ヘイトスピーチ規制法案のザルっぷり」によれば、2015年12月に大阪でしばき隊メンバーによる暴行傷害事件が起きた。当初、十三の飲食店で事件が起きたと思われていたことから十三ベース事件と呼ばれていたこともあるが、実際に事件が起きたのは北新地の飲食店である。桜井誠は著書『大嫌韓時代』で、加害者は在日韓国人メンバー、被害者はしばき隊の活動に共感を抱きメンバーになった日本人で「名誉朝鮮人」と呼ばれる者であったとしている。被害者は野間易通による度重なる個人情報晒しや関西学院大学教授の金明秀に「M(実際は実名)、おまえ、自分を守ってもらってるっていう自覚はあるのか? 自分の彼女を守ってもらってるっていう自覚はあるのか?」などと加害者の仲間らに脅迫され続けた。さらにTwitterのハッシュタグ「#Lは友達」運動でMを孤立化させる卑劣な行為をカウンター側は行ったため、中川淳一郎など差別言動には反対の人物からも批判された。

沖縄高江ヘリパッド工事の妨害活動による傷害事件

2016年10月4日 - 沖縄県の米軍北部訓練場の返還に向けヘリパッドの移設工事に対する妨害活動で、防衛省防衛局職員にけがを負わせたとして、傷害の疑いで、男組組長の高橋直輝が逮捕された。桜井誠は著書で、容疑者はしばき隊のメンバーであると述べ批判している。

大和証券部長ツイッター炎上

大和証券部長を務めている しばき隊の関連団体のメンバーが、主幹事を務める企業に対し「上場廃止になるまで追い込まないと」などと反社会的なツイートしたためにインターネットで炎上。会社側は、産経新聞の取材に対し「そういうネット上での書き込みについては把握しているが、会社としてのコメントは差し控えさせていただく」と述べている。

関係者

対レイシスト行動集団』の解説 by はてなキーワード

(Counter-Racist Action Collective、略称C.R.A.C.)

日本の市民団体反ヘイト集団のひとつで、罵倒や暴力での対応で知られる。

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