さくらのまとめ情報

サクラ』の解説

さくらに関連性が高い単語の解説を表示しています。 さくらについての情報が含まれているか確認して下さい。

サクラ)は、バラ科モモ亜科スモモ属 (Prunus, Cerasus) の落葉樹の総称。

サクラは日本文化に馴染みの深い植物である(サクラ#日本人とサクラ)。また、日本において観賞用として植えられているサクラの多くはソメイヨシノという品種である。英語では桜の花のことをと呼ぶのが一般的であるが、日本文化の影響から、sakuraと呼ばれることも多くなってきている。

現在、ヨーロッパ・西シベリア日本中国米国カナダなど、主に北半球温帯に、広範囲に分布している。

サクラの果実はサクランボまたはチェリーと呼ばれ、世界中で広く食用とされる。

サクラ全般の花言葉は「精神の美」「優美な女性」西洋では「優れた教育」も追加される。

概要

サクラは、バラ科スモモ属サクラ亜属に分類される落葉広葉樹である。に白色や淡紅色から濃紅色の花を咲かせる(桜色)。花は日本では鑑賞用途としては他の植物に比べ、特別な地位にある。果実を食用とするほか、の塩漬けも食品などに利用される。

園芸品種が多く、花弁の数や色、花のつけかたなどを改良しようと古くから多くの園芸品種が作られた。日本では固有種・交配種を含め600種以上の品種が確認されている。とくに江戸末期に出現したソメイヨシノ(染井吉野)は、明治以降、日本全国各地に広まり、サクラの中で最も多く植えられた品種となった。

日本では平安時代の国風文化の影響以降、桜は花の代名詞のようになり、春の花の中でも特別な位置を占めるようになった。桜の花の下の宴会の花見は風物詩である。各地に桜の名所があり、有名な一本桜も数多く存在する。サクラの開花時期は関東以西の平地では3月下旬から4月半ば頃が多く、日本の年度は4月始まりであることや、学校に多くの場合サクラが植えられていることから、人生の転機を彩る花にもなっている。

日本においては、サクラは公式には国花ではないものの、国花の一つであるかのように扱われている。

分類

スモモ属 は約400種からなるが、主に果実の特徴から5から7の亜属に分類される。サクラ亜属 はその1つである。これらの亜属を属とする説もあり、その場合、サクラ亜属サクラ属 となる。

サクラ亜属は節に分かれ、それらは非公式な8群に分かれる。

サクラ亜属で日本に自生するものとしては5から7種類ほどが認められており、これらの変性や交雑などから数十種類の自生種が存在する。

サクラ属であり、やはり名前に「サクラ」と付くイヌザクラウワミズザクラなどはウワミズザクラ亜属 (もしくはウワミズザクラ属 )であり、サクラ亜属ではない。

かつてはニワザクラユスラウメなどを含むユスラウメ節 もサクラ亜属とされたが、Krüssmann (1978) によりニワウメ亜属 に分離された。分子系統からは、ニワウメ亜属はサクラ亜属とは別系統であり、しかもスモモ亜属/モモ亜属 内に分散した多系統という結果が出ている。ただし、サクラ亜属をサクラ節 (通常のサクラ亜属)とニワウメ節 (ニワウメ亜属とウワミズザクラ亜属?)に分ける資料もある。

突然変異と品種改良

サクラは突然変異が多い植物として知られており、花弁雄蕊の変化、花の大きさ、色の変化、実の増減などが多分に見られる。品種改良も多く行われ、また変化させるだけでなく、代を重ねることや接木によって、突然変異を固定化することも行われる。一方で、自家不和合性を持つものも多いため一代限りの突然変異も稀ではない。自家不和合性を持つ場合、次の代には同じ特徴が受け継がれないことが多いためである。

日本では主に花を変化させるために多くの努力が払われたのに対し、西欧では実をより有用な食品にするため、実を大きく、収穫量が多くなるような品種改良がおこなわれてきた。花が多かったり八重で豪勢であるなどの見栄えのよいものや花の変わったものに限らず、虫害への強さ、樹形、木の高さ、寒さや暖かさへの強さなども考慮された園芸品種が存在し、作られている。

桜の花は日本人に非常に親しまれ、多くの園芸品種が作られてきた。エドヒガンヤマザクラオオシマザクラなどは比較的に変性を起こしやすい種であり、園芸技術の発達に伴ってこれらを用いた品種改良が多く行われた。ソメイヨシノは代表的である。のみならず、野生種、自生種だけで100種程度のサクラが存在し、各々の野生、自生種の特徴を継がせながらの配合も行われている。現在、固有種・交配種を含め600種以上の品種が存在するとされる

生態

thumb

日本では、ほぼ全土で何らかの種類が生育可能である。さまざまな自然環境に合わせて多様な種類が生まれており、日本においてもいくつかの固有種が見られる。たとえばソメイヨシノの片親であるオオシマザクラは伊豆大島など、南部暖帯に自生する固有種とされる。日本では少なくとも数百万年前から自生しているとされ、鮮新世の地層とされる三朝層群からムカシヤマザクラの葉の化石が見つかっている。

全てではないが、多くの種に共通して見られる特徴を挙げる。雌雄同株であり、中高木から低木程度の大きさである。樹皮はカバノキにも似た水平方向の皮目が出来る。葉の形は楕円形であり、枝に互生し、葉の端はぎざぎざ(鋸歯)になっている。葉に薄い細毛が生えるものも少なくない。葉は秋になると紅葉する。根から新たな茎(ひこばえ)がしばしば生え、不定根も良く発生する。

サクラは木を傷つけるとそこから腐りやすい性質を持つ。昔は剪定した部分の消毒も難しかったため、「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」という諺もある。このため、花見の宴会でサクラの木を折る観光客の被害によってサクラが弱ってしまうこともある。しかし適切な剪定は可能である。本来、特に自生種は病害にも害虫にもそれほど弱くはないが、人為的に集中して植えられている場合や人工的に作られた品種はこれらに弱くなる場合もある。

古木として知られる桜も多い。日本三大桜がいずれも樹齢千年を超える老古木となっているほか、五大桜も古木が多く、内神代桜は樹齢が1800年を超えているとされる。それ以外にも有名で長寿の一本桜が多く存在する。

thumb

花を観賞する園芸品種として好まれたため、さまざまな姿の花が見られる。花びらは五枚から百数十枚までさまざまであり、多くのものが白から桃色である。サクラに限らないが用語を挙げる。花弁が五枚までのものを一重、五枚から十枚のものを半八重、十枚以上の花弁をもつものを八重と言う。また、花弁が非常に多く、一枚一枚が細長い場合、菊咲きと称する。さらに花弁雄蕊の中にさらに萼、花弁、雄蕊のある二重構造のものも見られ、これは段咲きと呼ばれる。花弁の枚数の増え方には雄蕊が花弁に変化するものと、花弁や雄蕊そのものが倍数加する変化が見られる。同じサクラ属モモウメ花柄が短く枝に付くように咲くが、サクラはこれらと違って長い花柄をもっており、枝からはなれて咲く。

開花期間は、ソメイヨシノでは、満開から一週間程度で花が散る。またソメイヨシノはクローンであるために、株ごとのばらつきも小さく、一斉に咲く。しかし、ソメイヨシノが爆発的に植えられる以前の日本では、少しずつ別の株、別の種に移りながら、様々な桜が咲くというのが、普通の姿であった。温度や雨が散る散らないの原因になる。花が咲いた後に気温が下がる花冷えが起こると、花は長く持ち、花が盛りになった後に雨が降ると早く散る。

ソメイヨシノなどで良く知られている通り、葉が展開する前に花が咲くものも少くない。花が散り頃に葉が混ざって生えた状態から初夏過ぎまでを葉桜と呼ぶ。

開花期は種により、また地域によるばらつきも大きい。日本においては1月、沖縄のカンヒザクラを皮切りに、カンザクラ、次いでヤマザクラソメイヨシノヤエザクラカスミザクラは5月上旬くらいまで花を咲かす。北海道ではさらに遅く咲くものもある。

サクラは花芽を作ると葉で休眠ホルモンを作り休眠する。一定の寒さに置かれることによって休眠が打破され、その後暖かくなり始めると開花を迎える。この工程は一般的には冬から春にかけて行われることが多いが、秋に何らかの影響で葉がなくなった場合休眠ホルモンが足りず、寒い日を2 - 3日経てその後小春日和になるとこの条件を満たしてしまい狂い咲きが起きる。

狂い咲きとは別に、春に加えて秋から冬にかけて花を咲かせる品種も存在する。たとえばジュウガツザクラフユザクラなどである。

サクラが以前に比べ若干早く咲く現象も見られている。これには温暖化の影響が見られ、また、都市部で開花が早まることはヒートアイランド現象も少なからず影響している。また、九州では桜前線が、普通とは逆に南下する例も現れた。これは、冬が暖かすぎると休眠打破が起こりにくいため、暖かい九州南部では開花が遅れるのだと考えられる。これらは季節学的な自然環境の変化を端的に表す指標にもなっている。

日本人とサクラ

日本においてはサクラは、関心の対象として特別な地位を占める花である。

歴史

桜は穀物の神が宿るとも、稲作神事に関連していたともされ、農業にとり昔から非常に大切なものであった。また、桜の開花は、他の自然現象と並び、農業開始の指標とされた場合もあり、各地に「田植え桜」や「種まき桜」とよばれる木がある(あった)。これは桜の場合も多いが、「桜」と名がついていても桜以外の木の場合もある。

万葉集』には色々な植物が登場するが、桜もその一つである。しかし、中国文化の影響が強かった奈良時代和歌などで単に「花」といえばをさしていた。万葉集においては梅の歌118首に対し桜の歌は44首に過ぎなかった。その後平安時代国風文化が育つに連れて徐々に桜の人気が高まり、「花」とは桜を指すようになる。

古今和歌集仮名序にある王仁の歌とされる「難波津の咲くやこの花冬ごもり今は春べと咲くやこの花」の「花」は梅であるが、平安時代の歌人である紀友則の歌「ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花ぞ散るらむ」の「花」は桜である。嵯峨天皇は桜を愛し、花見を開いたとされており。

歌人の中でも特に平安末期の西行法師が、「花」すなわち桜を愛したことは有名である。彼は吉野の桜を多く歌にしており、特に「願はくは花の下にて春死なんそのきさらぎの望月のころ」の歌は有名である。西行はこの歌に詠んだ通り、旧暦二月十六日に入寂したとされる。

豊臣秀吉醍醐寺に700本の桜を植えさせ、慶長3年3月15日1598年4月20日)に近親の者や諸大名を従えて盛大な花見を催したとされる(醍醐の花見)。

thumb

江戸時代には河川の整備に伴って、護岸と美観の維持のために柳や桜が植えられた。

江戸時代国学者本居宣長は「敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花」と詠み、桜が「もののあはれ」などを基調とする日本人の精神の具体的な例えとみなした。

平安時代や明治以降では花のように散る人などのたとえにされてきた。ただし、江戸時代はそのようにすぐに花が散ってしまう様は、家が長続きしないという想像を抱かせたため、桜を家紋とした武家は少なく、桜は未だに時代に根付いてなかったとされる。桜は日本精神の象徴のようなものとしての例えとして用いられているが、この喩えが使われた時期は大正後期からである。日本軍においても桜は好まれ、「歩兵の本領」や「同期の桜」などといった歌詞に「桜」「散る」という表現を反映した軍歌・戦時歌謡も多数作られ、太平洋戦争大東亜戦争)末期には特攻兵器の名称にも使われている(桜花桜弾機など)。いずれにせよ、桜は日本精神に根ざしており影響力を持っているため、国花の代表例とされることがある(正式には日本の国花は存在しない。ただし国花の代表例として桜とが使われることがある)。

人気

桜はを象徴する花として日本人にはなじみが深く、春本番を告げる役割を果たす。桜の開花予報、開花速報はメディアを賑わすなど、話題・関心の対象としては他の植物を圧倒する。入学式を演出する春の花として多くの学校に植えられている。

各種調査によると日本人の大多数の人たちが桜を好んでいる。九州から関東での平地では、桜が咲く時期は年度の変わり目に近く、桜の人気は様々な生活の変化の時期である事とも関係する。

桜の人気は平安時代に始まるが、宮中の桜に魅了された藤原定家は、夜間に宮中に忍びこんで庭の桜を持ち帰り、翌朝発覚し天皇から咎めを受けた。また、沙石集によると、一条天皇の中宮、彰子奈良興福寺の東円堂にあった八重桜の評判を聞き、皇居の庭に植え替えようと桜を荷車で運び出そうとしたところ、興福寺の僧が「命にかけても運ばせぬ」と行く手をさえぎった。彰子は、僧たちの桜を愛でる心に感じ入って断念し、毎年春に「花の守」を遣わし、宿直をして桜を守るよう命じたという。

利用

thumb

日本では国花が法定されておらず天皇皇室の象徴する花はであるが、サクラは多くの公的機関でシンボルとして用いられており、『事実上の国花』のような扱いを受けている。

旧日本軍(陸軍海軍)が桜の意匠を徽章などに積極的に使用しており、これは自衛隊陸自海自空自)でも同様である。

1967年(昭和42年)以降、百円硬貨の表は桜のデザインである。

全米桜祭りで知られるアメリカ合衆国のポトマック河畔の桜は日米友好のために東京市長尾崎行雄が寄贈したものであり、この返礼として日本にはハナミズキが贈られている。その他の国との間でも友好のために贈ることがある。

File:Prince Kitashirakawa Nagahisa 01.jpg|五芒星(五光星)の周囲に「桜葉」を配した陸軍の近衛師団将兵専用の帽章

File:Tsunejiro Ishii.JPG|などに「桜」と「桜葉」を配した海軍の士官専用の帽章

ファイル:Flag of Chief of Staff, Joint Staff (JSDF).svg|thumb|多数の「桜」が配置された統合幕僚長旗(自衛隊の旗

開花予想

thumb

日本では桜の開花予想(「桜」と表すが、殆どの予想はソメイヨシノを取り上げている)、いわゆる「桜前線」や、開花や満開の宣言が春に話題となる。開花予想は気象庁が1951年(昭和26年)に関東地方を対象に行なったのを始めとし、2009年(平成21年)まで行われた。2007年(平成19年)から独自の開花予想を行う民間の気象会社が出現し、数社が予想を出すようになったため、2010年(平成22年)から気象庁は開花予想の業務を取りやめて民間に任せ、観測のみを行っている。なお、桜の開花予想は気象業務法の定める予報業務ではなく、許可は要しない。

気象庁では、桜の開花や満開を生物季節現象の1つとして、各地で特定の株を標本木として定めて職員の目視による観測を行っている。標本木は南西諸島北海道の大部分を除いてソメイヨシノであり。

道や線路・河川などに沿って植えられることが多く、このようなものを桜並木という。道などの両側に桜が並んでトンネルのような形状になっているものを桜のトンネル(桜トンネル)と呼ぶことがある。このように、あたり一面が花景色になることも多い。また、学校の校庭には桜が植えられていることが多い。小学校などの校庭には、児童や生徒の入学時に桜の花が咲いているようにするため、ソメイヨシノに比べて開花期間が長い八重桜を混植することが多い。また、古くから桜の花を育てている神社も少なくない。しかし、害虫や病気など手入れが大変で、大きく育つためか、その人気の割には庭木にされることは少ない。

日本では、至るところで花見に使われる木として重要である。花見の習慣とともに、桜の名所も日本全国各地にある。また、神社や寺など桜を持っている団体や地域が「桜祭り」を開いている例も多い。夜の桜を楽しむために、桜のライトアップも各所で行われる。

食用

果実を食用とする品種の3系統は、概ね甘果桜桃(セイヨウミザクラ, Prunus avium)、酸果桜桃(スミノミザクラ, Prunus cerasus)と中国桜桃(カラミザクラ, Prunus pseudocerasus)に分けることができる。

六月から七月にかけて実をつけるオウトウ(サクラの一種)の果実を日本では一般的にサクランボと呼び、栽培されている多くがヨーロッパの甘果桜桃(セイヨウミザクラ)系である。品種としては、佐藤錦の他に、紅秀峰豊錦、ナポレオン、アメリカンチェリー等が有名である。佐藤錦は、明治より山形県東根市の佐藤栄助によって品種改良され、岡田東作が名づけて世に広めたものである。酸味が強い酸果桜桃(スミノミザクラ)は料理に利用される。中国桜桃(カラミザクラ)は日本であまり栽培されていない。

桜漬けは、一般的に八重桜の花を梅酢と塩で漬けたものである。花(花弁)自体も塩漬けにすると独特のよい香りを放ち、和菓子あんパンなどの香り付けに使われる他に、祝い事の席で桜湯として振舞われる。

桜湯は、花の塩漬け2から3輪に湯を注いだものである。茶碗の中で花びらが開く過程から、祝い事に使われる。婚礼や見合いなどの席では「お茶を濁す」ことを嫌い、お茶を用いずに桜湯を用いることが多い。結納には両家の縁を結ぶという縁起を表し椀あたり2輪が用いられる。

桜の葉は、塩漬けにすることで加水分解酵素が芳香成分(クマリン)に変化しよい香りを放つ。桜葉漬けには多くの場合オオシマザクラが用いられており、伊豆半島南部において生産が盛んであり、シロップ漬けにされることもある。桜餅は、一般的な和菓子のひとつであり、桜の葉の塩漬けで包まれた桜色の餅である。春にはこれらの風味を利用した食品なども見られる。

桜の樹液をトラガカントゴムの代わりに利用する例も存在する。

File:Cherry Stella444.jpg|サクランボ

File:Sakura-1.jpg|桜花の塩漬(2011年3月29日撮影)

File:Sakura-2.jpg|桜花の塩漬を湯で戻す(2011年3月29日撮影)

File:Sakuramochi6.JPG|長命寺桜もち、桜の葉が3枚(2009年3月14日撮影)

File:Sakuramochi7.JPG|同左、桜もち(2009年3月14日撮影)

木材

木自体は材木として使われる。材としては硬く冷たい部類で、湿気には比較的強い。木目には乏しいが、節の周囲にはメイプルに似た杢目がでることもある。無垢テーブル板や比較的高級なフローリング材として使用される。彫刻にも用いられる。建築業界や家具業界において安価であるを樺桜あるいは単に桜と称して一種として流通させることがある。これによる混同を避けるために本来の桜を地桜と呼ぶこともある。材としては樺と桜は全く別物である。

その他

桜の樹皮は水平方向にはがれ、その表面は灰色を帯びてつやがあって美しいため、小物入れや茶筒などの細工物(樺細工)や版木に利用される。

オオシマザクラは別名をタキギザクラともいい、この名前からもわかるように以前は燃料用として植樹されており、房総半島伊豆大島にもこの用途で広がったとされる。

焚いたときの香りが良いため燻製スモークチップとしてよく用いられる。

樹皮は桜皮(おうひ)という生薬になり、鎮、去作用がある。また樹皮を薄いピンク色の染色に使用する事ができる。

剪定

桜は「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」といわれるように、傷口が傷みやすい。実際、台風や人間により枝が折られるなどすると、傷口から腐って一気に枯れてしまうこともある。このため、しばしば剪定には不向きとされるが、適切な剪定は可能である。酸性雨も木を弱める要因になる。

花見客による被害

花見客などによる枝折り、火気、ごみの放置、むやみに根元を踏みつけるなどの行為は桜をいためつける原因となる。

語源

「サクラ」の語は有史以前からあり、「語源」があるのかどうかも不明である。以下の説はよく知られる:

  • 春に里にやってくる(サ)の憑依する座(クラ)である。これは天つ神のニニギと木花咲耶姫の婚姻の神話によるものが出どころ。
  • 「咲く」に複数を意味する「ら」を加えたものとされ、元来は花の密生する植物全体を指した。
  • 富士の頂から、花の種をまいて花を咲かせたとされる、「コノハナノサクヤビメ(木花之開耶姫)」の「さくや」をとった。

サクラを意味する漢字『櫻』は元はユスラウメを意味する文字だった。『櫻』の字は「首飾りをつけた女性、もしくは首飾りそのもの」を意味する『嬰』に木偏を付けたものであり、ユスラウメの実が実っている様子を指した漢字である。日本にユスラウメが入ってきたのは江戸時代後期頃のため、日本では『櫻』の字はサクラに転用された。

「さくらの日」

財団法人日本さくらの会1992年平成4年)に、3月27日を「さくらの日」であるとした。

日本国内

日本五大桜

File:Miharu Miharu-Takizakura Front 1.jpg|福島県三春町三春滝桜

File:Kitamoto Ishidokabazakura Front 1.JPG|埼玉県北本市石戸蒲ザクラ

File:Hokuto Yamanashi Yamatakajindaizakura 1.jpg|山梨県北杜市神代桜

File:淡墨桜(cherry-Usuzumizakura).JPG|岐阜県本巣市淡墨桜

File:Fujinomiya Kariyado-no-Gebazakura Front 1.JPG|静岡県富士宮市狩宿の下馬ザクラ

日本国外

File:Washington C D.C. Tidal Basin cherry trees.jpg|アメリカ合衆国ワシントンD.C.タイダルベイスン

File:Longwangtang Cherry Blossom Park.JPG|中華人民共和国遼寧省大連市旅順口区龍王塘桜花園

File:Jinhae Gunhang Festival 20080405.JPG|大韓民国慶尚南道昌原市鎮海区

File:Alishan Forest Park 01.jpg|台湾嘉義県阿里山

種類別

File:Prunus in Yoyogi Park Tokyo 20170403.jpg|ソメイヨシノ

File:Prunus speciosa, -Shinjuku Gyoen, -ca. April 2009 a.jpg|オオシマザクラ

File:Prunus sargentii (Moscow) 08.JPG|オオヤマザクラ

File:Prunus lannesiana cv. Kawazu-zakura 05.jpg|カワヅザクラ

File:Yogi Park Naha Okinawa Japan03bs.jpg|カンヒザクラ

File:Prunus cerasus LC0133.jpg|スミミザクラ

File:Õitsev murel.jpg|セイヨウミザクラ

File:Prunus incisa 09.jpg|マメザクラ

File:Cerisier du Japon Prunus serrulata.jpg|ヤマザクラ

関連語

thumb

桜関連:

  • 桜の散るさまをたとえて花吹雪と言う。桜吹雪とも。
  • うばざくら(姥桜、乳母桜)は、開花時に葉がないことから歯がないを暗喩した桜の通称。または桜には見ごろがあることから、年配でありながら艶めかしい女性を指す古語。春の季語
  • 「花は桜木(さくらぎ)」:もとは一休宗純の詠んだ歌の単語の一部。→一休宗純
  • 電報などの文面で、桜の花は「合格」の意味である。「サクラサク」は合格を、「サクラチル」は不合格の意味に使われた。

樹木ではない「さくら」を含む語:

  • 秋桜コスモスのことをさす。桜に似た花の形からこう呼ばれる
  • 馬肉のことを桜肉と言う。
  • 淡い紅色を「桜色(さくらいろ)」という。
  • 和文通話表では、「」を送る際に「桜のサ」という。
  • 店でのサクラは客寄せのための店が仕込んだ偽の客の事をさす。心理学実験でも使われることがある。

スポーツ

地名・人名

桜井桜田桜川桜町など、「桜」の語を含む地名は多く見られる。これらの地名は桜の名所や土地に関する由来があるもののほか、瑞祥地名としても見られる。

人名にも桜の付くものは少なくない。桜が入った苗字もそうであるが、近年は女性の名前として「さくら」の語が使われることが多い。

参考文献

さくら』の解説 by はてなキーワード

九州新幹線の列車名。九州新幹線速達タイプで、山陽新幹線へ直通する列車にも使用されている。

かつては在来線寝台特急であった。

寝台特急「さくら」

定期列車としては1959年7月、平和からの改名で誕生、20系客車を用いて運行開始。いわゆるブルートレイン。2005年3月1日廃止。

長きに渡って東海道本線山陽本線鹿児島本線列車番号「1」を名乗る看板列車だった。これは、「1日のあいだに東京駅を一番最初に発車する定期客車列車」という意味を持つ栄誉ある番号だったが、末期に同じ鹿児島本線方面へ向かう寝台特急はやぶさ」との併結運転に変更されてからは1番列車の座を「富士」に譲った。

かつては東京長崎を基本線としながら佐世保行きの「みずほ」と東京鳥栖/肥前山口間で併結運転されていて(のちに佐世保発着編成の列車名も「さくら」に統一)、鳥栖/肥前山口で切り離し/連結作業を行なっていた。この行先の異なる2編成を途中まで一本の列車として運行するため、従来は客車1列車に1両必要だった電源車を必要としない分散電源方式を採用した14系(のちに耐火対策を施した14系15型に統一)客車が使用された。

寝台列車車衰退の流れの中で1998年12月4日改正で佐世保発着の編成が廃止となり、最終形態は東京長崎間(東海道本線山陽本線鹿児島本線長崎本線)のうち東京鳥栖間は寝台特急はやぶさ」に併結される「さくら・はやぶさ」とされ、「さくら」部分は分散電源方式の14系15型客車ながら、集中電源方式の24系25型客車への併結となる「混血編成」に変更された。

2005年3月1日のダイヤ改正長崎発着編成も廃止となり、寝台特急としての45年7ヶ月に渡る永い歴史に終止符を打った。(なお、この改正で「はやぶさ」は宮崎発着の「富士」への併結へと鞍替えされた)

九州新幹線「さくら」

2011年3月12日の九州新幹線博多新八代間開業に伴い、山陽新幹線九州新幹線相互乗り入れを行うことになり、その直通列車の愛称として「さくら」が復活した。

九州新幹線速達タイプの列車で、2011年3月12日から、山陽直通タイプは新大阪熊本鹿児島中央間で「みずほ」の運行がない時間帯に毎時1本の割合で、九州内タイプは博多熊本鹿児島中央間でほぼ終日毎時1〜2本の割合で運行される。

車両はJR西日本JR九州N700系S編成(JR西日本・7000番台)・R編成(JR九州・8000番台)(いずれも8両)を使用。なお、博多発着のものは800系U編成(モノクラス6両)が充当されるものもある。

停車駅

新大阪新神戸、(姫路)、岡山、福山、広島、(徳山)、(新山口)、(新下関)、小倉博多、(新鳥栖)、(久留米)、(筑後船小屋)、(新大牟田)、(新玉名)、熊本、(新八代)、(新水俣)、(出水)、川内鹿児島中央

さくら』by Google Search

This page is provided by Matome Project.
Contact information.